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“理想の母親/父親像”は追わない。 【ニットで働く子育て世代のリアル 第2回】

株式会社ニットで働く子育て世代のメンバー3人に、ニットの人事がホンネを聞いて紹介する「ニットで働く子育て世代のリアル」。2回目は仕事と子育てを両立する理想的な環境などについて、それぞれの考えを教えてもらいました。

親世代との“意識の壁”が問題?【ニットで働く子育て世代のリアル 第1回】

《ニットで働く子育て世代》
・藤澤恵子 長野県在住/2歳の男の子を子育て中/HELP YOUエンプロイーサクセス担当
「長野在住の元HRコンサルタントが、ニットにジョインした理由」
・平島奈美 奈良県在住/小学6年生の女の子を子育て中、シングルマザー/HELP YOUカスタマーサクセス担当
「完全リモートで名物社員を目指すという無謀な目標を掲げてみた」
・吉井秀三 鳥取県在住/2歳の男の子を子育て中/事業開発担当
「夫がリモートワークをする妻のブログ」

《目次》
・精神的な余裕がないと、育児をタスクに感じてしまう
・夫婦でゆっくり子育てできる制度があったら理想的
・任せられることは任せて、無理はしない

■精神的な余裕がないと、育児をタスクに感じてしまう

−子育てしながら働くうえで、一番大変だと思うのはどんなこと?

藤澤:一番大事なのは、時間の確保。子どもと一緒に遊ぶ時間も、コミュニケーションをとる時間も。あとは、1日30分でもいいから、自分の時間があったらいいんだけど……。

精神的な余裕がないと、子育てが全部タスクになっちゃう。子どもと遊ぶにしても、「早く疲れさせて寝かせなきゃ。じゃないと仕事が終わらない」と思ってしまう。そうなると子どもに、ついきつい言い方をしてしまう……。

前に働いていた会社は、制度が整っていて、時短勤務も選べた。それでも優秀な人ほど退職してしまう。なぜかというと、子どもが熱を出したとか学校で問題を起こしたとか、何かあるたびに学校から呼ばれて、クライアントをもっている人は、まわりの人に「すいません、お願いします」と、引き継いで退社しなきゃいけないから。

私はそれを引き受ける立場で、「大変ですね」と言いつつも、当時はその大変さを理解していなかった。「それって、たまには旦那さんに任せることはできないのかな?」と思ったりして。でも、実際に自分が同じ状況になって、すごく心苦しいことだとわかった。だから、自分がいなくても業務が回る体制づくりをして、そこから時間を捻出しなくてはと思っているところ。

平島:私は、娘のことはすごく愛しているけど、あえて放任してる。自主性をもってほしいから。こんな私でも子育てって大変だなと思うので、世のお母さんたちは、「母親らしく、しっかりやらないと」っていう呪縛に縛られていると思う。

吉井:うちの子も2歳になって活発に動くようになったので、息子がここ(仕事場)にいる状態で仕事をするのは大変。そんなときは、柵に入れているんだけど(笑)。

平島:わかる(笑)。そうやって危なくない状況をつくらないと、2、3歳の子どもをそのままにしておくのは無理だと思う。

吉井:放っておいたら騒ぎだして、静かだなって思ったらみつけたものをはがしていたりして。最近は木製の柵を噛むようになって、柵が削れてるんですよね(笑)。

平島:行動抑制が効かない2、3歳くらいの子どもを育てているお母さん・お父さんは、大変だよね。小学生になると、言葉を理解できるからいいんだけど。

吉井:嫁は、保育園で預かってもらえないときは仕事にならなくて、夜中にがんばっていますね。それで、僕がタイミングを見てフォローしているといった感じです。

■夫婦でゆっくり子育てできる制度があったら理想的

そうなると、どんな環境だと働きやすいんだろう?

平島:仕事中は集中したい、でも、手の届く範囲に子どもを置いておきたいっていうのはある。たとえば在宅で働く場合は、ベビーシッターが、仕事部屋とは別の部屋で子どもと一緒に遊んでくれるといいかも。家に子どもがいたら集中して仕事ができないという人は、時短勤務。その間は施設などに預けて、何かあったらすぐにお迎えにいける環境だといい。

お母さんがどれだけの時間、子どもと一緒にいたいのかによって、どうするのがベストなのか変わってくるのかな。

−会社がルールを決めるのではなく、個々が調整できるのが理想ってことなのかな?

平島:そうかも。ルールや制度があると逆に、それにマッチしない人はやりにくい場合もあるから。いくつか選択肢があって、その人が自分にとってベストな方法を選べるといいのかも。

藤澤:あとは会社の人が、子育てとはどういうものか知っておいてくれるといいかな。理解してもらえなくてもいいんだけど、最低限こういうものなんだということを。

−ニットで、子育て講座みたいなものを開くのもいいかもね。

平島:日本は先進国の中で、男性の育休取得率はまだまだ低い。仕事を引き継ぎにくいとか、休むことが歓迎されないまわりの雰囲気とかがあるからじゃないかな。育休を取ることが当たり前になって、子どもが2歳ぐらいになるまで夫婦でゆっくり育てられたら多分、もっと楽になると思う。育休を終えたら戻れる環境があるというのが大事だと思う。

あとは、組織が社員の意識を変える取り組みをしたり、産休・育休の時間をよい体験として社員に経験させることが大事だと思う。産休・育休を取ることでどんなメリットがあるのかを伝えて、休みを取りやすい環境をつくる。形式だけじゃなくて、サポートすることも必要だと思う。

■任せられることは任せて、無理はしない

−子どもが2、3歳になるまで休むのが理想なのかな。そうなると、収入はどうするのって話になるよね。

平島:そう。収入面をどうするのかっていうのはある。でも、安心して産休・育休を取れる制度と育休後に戻れる環境があると、多分みんな休むと思う。育休中は子育てに集中して幸せな時間を味わって、育休が終わったら気持ちを切り替えて「よし、働こう!」で、仕事ができたら理想的。

藤澤:私は前職を退職してから仕事を再開するまでにブランクがあって、これ以上ブランクがあると社会に戻れなくなるのではという恐怖心がすごくあった。前職で時短でもどうにもならなくて退職してしまう優秀な人を何人も見てきて、一緒に働く人が子育てを応援してくれる職場でないと、仕事と育児の両立は難しいなと思っていて。

そんな中で私がこうしてやってこられたのは、ニットのメンバーやHELP YOUのスタッフさんが、私の状況を理解してくれるからっていうのがとても大きい。

あと、私は一般的にいわれている“理想の母親像”は追わないことにしている。ほかの人に任せられるところは任せて、お金で解決できることはお金で解決して。ご飯を作らない日もあるしね。

平島:ある、ある! 精も根も尽き果てて何もできない日は、ピザをとるとか。

藤澤:9:00から18:00までミーティングや面談がビッシリ入っている日もある。そうなると、夕飯をつくれないまま子どもの迎えに行くことになってしまう。そんな日は主人に「ごめん、今日は外でご飯食べよう」と言って、食事はなんとかする。

だけど、子どもと遊んであげるとか、その日1日あったことを聞いてあげることは、ほかの人に頼むことはできない。そこだけは、必ず自分でやろうと思っています。

−これがママたちのリアルな声だけど、パパの吉井さんはどう?

吉井:二人とも、とくに時間の調整が難しい業務だから大変だと思う。

僕の場合は比較的、時間調整しやすくて、たとえば仕事の打ち合わせが相手の希望で夜や土日になったりするので、週全体で働く時間を分散するなど調整しています。その合間に、料理をつくったり、畑で野菜をつくったりして。

野菜を収穫しなきゃいけない日が決まっていて、その時間を捻出するのが大変なときもあるけど、今のところなんとかできています。仕事と子育ての時間のほか、趣味を楽しめる時間もあります。

子連れで合宿に参加するメンバーがいてよかった!【ニットで働く子育て世代のリアル 第3回】 に続く

HELP YOU ライター:小笠原綾子

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