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強い組織をつくる。複数部門を経験する「SaaS人材」育成に力をいれる理由

スタディストのTeachme Biz事業本部では、複数部門での経験を持つ「SaaS人材を育成する」という方針を掲げています。マーケティングやカスタマーサクセスなど、それぞれの役割における専門性を深めるのみならず、お互いが大切にしていることを理解しあい、より連携を深めるという目的からです。

実際に事業部内で複数の職種を経験したカスタマーサクセス部マネージャーの小原義和に今回話を聞きました。

<プロフィール>

Teachme Biz事業本部 カスタマーサクセス部 リニューアルグループ

アシスタントマネージャー 小原義和さん

アルバイト・パート領域のメディアサービスでの広告営業とSaaS営業を経て、2019年9月にスタディストにジョイン。人事異動により、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの3職種を経験。

分業制のデメリットを乗り越える鍵は「SaaS人材」の育成

まずはTeachme Biz事業本部が、SaaS人材の育成に取り組むことになった背景からお伝えします。

Teachme Biz事業本部が導入しているThe Modelの分業制では、業務のプロセスをマーケティング、インサイドセールス(IS)、フィールドセールス(FS)、カスタマーサクセス(CS)の4段階に分け、それぞれが責任を持って役割を果たしていきます。もちろんメリットがたくさんあるのですが、一般的に、各部署が努力するほど対立構造に陥りやすいというデメリットもあるのです。

(※社内資料より抜粋)

例えばISがなかなか目標を達成できないとき、真剣に突き詰めていくと、ほかの部署の課題にも目が向くようになります。「もしかしてマーケティング部のアウトプットに問題があるのではないか」と考えるかもしれません。一方、マーケティング部門としては「自分たちは目標を達成している。ISの技術に問題があるのでは?」と反論したくなるでしょう。

スタディストは建設的な議論がしやすい社風なので、部署どうしが感情的に対立するようなことはありません。それでも、意見の食い違いを解決するため私やマネージャーが間に入って調整することもありました。

このような背景から、複数部門での職務を経験し、お互いの大切にしていることを理解できる「SaaS人材」を育成していく必要があると当社は考えたのです。また、複数の能力を持った人材の市場価値が高まっていくのではないかという思いもあり、1年半ほど前からSaaS人材の育成という方針を掲げるようになりました。

(※社内資料より抜粋)

具体的には人事異動を増やすこと、部門の壁を超えたプロジェクトチームをつくることの2つのアプローチでSaaS人材の育成を目指しています。そのような流れの中で、小原さんもFSからCSヘ異動することになりました。

活躍しているメンバーこそ異動してほしい。強い組織をつくるための人事ローテーション

小原:スタディストに入社して3カ月間はIS、その後2年間はFSでプレーヤーとアシスタントマネージャーを経験しました。当時のTeachme Biz事業責任者から、社内に向けた全体発信でSaaS人材育成についての話を聞いたのもその頃でしたね。組織間の連携にやりにくさを感じた経験もあり、複数の職種を経験することで強い人材になれるという会社のメッセージには納得感がありました。

ただ、その後実際に「CSで新規チームを立ち上げるから異動しないか」と声をかけられたときには、正直「まさか自分が」と驚きましたね。

CSに営業のカルチャーを持ち込む

ーーFSからCSに異動して、小原さんが苦労されたことはありますか。

小原:短い時間でキャッチアップして成果につなげることは、やはり大変でした。求められている成果から逆算して、まず何を知らなければならないのかを明確にすること、今までの業務との共通項を探して転用することも意識しましたね。

FSとCSでは、お客様とのコミュニケーションの取り方がかなり違います。FSでは、経営層に未来を描いていただけるような会話を心がけるのに対し、CSではさらに細かいステップに分け、実際現場の方にサービスを活用していただくためのやりとりが必要です。ただ、試行錯誤していくうちに、伝え方の粒度の差はあれ、共通項も多いなと気づきました。

FSでは、目の前にいるお客様がどんな課題を抱え、Teachme Bizというサービスが課題にどうアプローチできるのか、「Why」の部分を伝えることを自然に行っていました。一方、CSでは、Teachme Bizをどのように活用するか「How」のコミュニケーションが中心になります。でも、Teachme Bizを使うことでどんなメリットが得られるのか、現場の方に「Why」を理解していただいた上で活用法を伝えるほうが、スムーズに動いてもらえることも多いのです。

また、スタディストにお問い合わせくださったお客様に対して、まずISがお電話をし、Teachme Bizに関心を持っていただけるようであればFSが商談を進めるというのが、一般的な営業の流れです。CSは成約後のお客様を担当するので、こちらから積極的に電話をかけてアポイントをいただくという機会は多くありません。でも、既にTeachme Bizを活用しているお客様に対しても、お問い合わせを待つだけでなくこちらから連絡をすることで、新たなニーズを掘り起こすことができるのではないかと考えたのです。CS部門はもともと雰囲気のいいチームでしたが、実際に成果が出て、現在はグループ全体としても、新たなやり方を取り入れるようになっています。

幅広い視野をもつSaaS人材として、自身の市場価値を高めていく

小原:私自身も、今働いている部署だけでなく、ほかの部署の悩みも想像した上で仕事ができるので、他部門との連携がしやすくなりました。短い時間で新しい業務に挑戦したことで、業務の「本質」を見ようとする癖が身につきましたし、職種にとらわれないポータブルスキルを身につけることの重要性にも気づくことができました。部署間を異動する個人にとっても、人事ローテーションはメリットが大きいと感じています。

実際、スタディストでは現在「ほかの部門の仕事にもチャレンジしたい」という声が上がってきています。「自分の器を大きくして市場価値を上げたい」、「さらなる高みを目指したい」という方にとってさらに働きがいのある組織になっていくのではないでしょうか。

(取材・執筆/高橋三保子)

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