はじめまして!
筑波大学の International Joint Degree Master’s Programに所属しておりました、大西と申します。2026年4月から9月中旬まで、Sunrise Japan HospitalのDx部門でインターンをさせていただきました。大学院でインターンシップを単位として履修する必要があり、修士課程の最終学期の間、プノンペンに滞在しました。
インターンに応募した理由
せっかくなら海外での経験を通して視野を広げたいと考え、海外のインターン先を探していました。将来はヘルスケア分野でITやDxに携わり、業務改善や新しい仕組みづくりに関わる仕事をしたいと考えていたため、募集内容が自分の希望するキャリアと一致していたことから応募を決意しました。
これまで海外留学の経験はありましたが、実際に海外で働く機会はなく、カンボジアで長期間生活しながら、日本とは異なる医療や環境の中で主体的に挑戦できることにも惹かれました。
取り組んだプロジェクト
渡航当初は具体的な業務が決まっていなかったため、現地スタッフや日本人医療スタッフへのヒアリングを行い、病院や患者さんが抱える課題の把握から始めました。その結果、栄養士の不足や食事療法の未整備、食生活に関する教育機会の不足などが課題として挙げられたため、自分の専門と近い「栄養指導× Dx」をテーマに活動を進めました。
( もし、来られる方がいたら事前にざっくりでもテーマを決めておくと、より充実したインターンにできると思います。渡航前に相談にも乗っていただけます! )
・食事記録アプリの導入と、食生活の研究
患者さんの継続的な栄養管理を支援することを目的に、食事記録アプリの導入プロジェクトに取り組みました。まず、アプリの操作性や栄養情報の表示機能などの評価基準を設定し、複数のアプリを比較・選定しました。その後、スタッフを対象とした一か月の試験導入を企画し、利用状況や継続率、操作性の評価を行いました。また、記録された食事データを分析し、個別レポートを作成・返却することで、食生活改善につながる可能性を検討しました。
▽プロジェクト参加のポスターとマニュアル
同時に研究的な要素も含め、写真のデータから食生活の分析を実施しました。分析の結果、米を中心とした食事が多く野菜摂取量が少ない傾向が見られたほか、マンゴーの季節だったこともあり、マンゴーの摂取量が非常に多いことも分かりました。日本人との比較をすると明確に違いが見れて、興味深かったです。
▽朝カンファレンスでのプレゼンテーションの様子
一方で、カンボジアのクメール料理は具材をまとめて煮込む料理が多く、写真からの食事認識が難しいことや、大人数で料理をシェアする文化のため個人の摂取量を把握しづらいといった課題も明らかになりました。この経験を通じて、新しいサービスを導入する際には、機能面だけでなく、利用者の使いやすさや現場で継続できる運用方法を考えることの重要性を学びました。
・日本の栄養士との連携サービスの検討
カンボジアでは栄養士が少なく、十分な栄養指導を受ける機会が限られています。そこで、日本の管理栄養士に連絡をとり、オンラインで食事アドバイスを提供するサービスの可能性について検討しました。データ共有方法やワークフローなどを議論し、実現に向けた課題整理を行いました。自分の発案したプロジェクトに対して、栄養士やドクターなど色々な方にご協力いただき、とても感謝しています。実際にトライアルとして、栄養士の方から遠隔でアプリを通じた栄養指導も行い、カンボジア人の参加者からもポジティブなコメントをいただくことができました。
▽サービスの説明ポスター、feedbackレポート
・サポートケアチームへの参加
病院内のサポートケアチームの活動にも参加し、栄養支援についての議論に加わりました。栄養指導の教育ガイドブックの作成や、患者さんに対してどのような支援ができるのかを多職種で検討し、チーム医療の重要性を学びました。
私の企画や発表も真剣に聞いて、意見やアドバイスをいただけてとてもありがたかったです。日本人として知っている知識や専門分野を話したり、チームの一員として意見を聞かれることもありました。インターンでもメンバーの一人として、参加させていただけて貴重な経験になりました。
▽チームメンバーとディスカッションの様子
・Chat bot システムの開発
病院に寄せられる問い合わせへ自動回答するチャットボットシステムの開発にも携わりました。現地企業と連携しながら、現場スタッフへのヒアリングを行い、どのようなワークフローで運用するのが最適かを検討しました。ベンターの方に話すのは緊張しましたが、Dxの仕事に参加できて良い経験になったと思います。
・その他
このほか、電子カルテやCGM(持続血糖測定器)、翻訳システムなどの様々な新規システム導入に関する打ち合わせに参加し、インドやシンガポールなど他の国の方とお話する機会がありました。実際の会議に参加することができて、海外で働くイメージが明確になりました。また、病院の物販チラシ作成や、高齢者向け運動イベントの企画など、Dx以外の側面からも病院経営について学ぶことができました。カンファレンスやイベントにも参加させていただきました!
▽Eスポーツ体験とイベントの写真
カンボジアでの生活
交通について、TukTuk を使えばどこにでも行けるので便利です。病院から10分程度の場所に住んでいましたが、運動不足解消のために30分程度歩いて通勤していました。
食事も問題なく、昼食は病院の食堂で提供されるので安心でした。日本食かカンボジアのクメール料理か選ぶことができ、月一回のスペシャルメニューでカンボジアの伝統料理が食べられるのが楽しみでした。朝食には病院で無料提供されるクメール料理がおいしかったので、朝ご飯を食べるために早起きしていました。プノンペンにはおしゃれなカフェや各国料理のレストランも多く、スタッフの方にも連れて行っていただきました。
▽月一回のスペシャルメニュー、お気に入りの朝ご飯
仕事の後には、カンボジア人スタッフ、日本人スタッフの方とボクシングやサッカー観戦に行ったり、バドミントンやピックルボールを楽しんだりしました。皆さんとても親切で、仕事以外でも多くの交流の機会を作っていただき、ありがたかったです。
休日には、カンボジア国内外のさまざまな場所を訪れました。プノンペン周辺やアンコールワットはもちろん、離島で海を見たり、電車に乗ってペッパーファームを訪れたり、カンボジアのジャングルに泊まったりと、多くの自然や文化に触れることができました。さらに、バスで国境を越えるなど、日本ではなかなかできない体験もしました。月に1回ぐらいどこか遠くに出かけてました。。笑
▽いろいろな旅行先 (上2つはプノンペン周辺なのでぜひ行ってみてください)
仕事だけでなく、生活や旅行を通じてカンボジアの文化や人々の温かさに触れることができ、とても充実した半年間となりました。
最後に
今回のインターンシップを通じて、カンボジアの医療やDXの課題を実際に知ることができました。日本では当たり前に使われているサービスでも、そのまま導入できるわけではなく、現地の文化や環境に合わせて考えることの大切さを学びました。また、多くのスタッフや企業の方々と協力しながらプロジェクトを進める難しさと面白さも経験でき、将来、海外を舞台に医療やヘルスケアに関わりたいという気持ちがさらに強くなりました。またいつか、カンボジアの医療に関わる形で戻って来られたらと思います !
特に、インターンシップ生のやりたいことに協力してくれる、分からないことがあればサポートしてくれる環境がありがたかったです。他を探しても、こんなに自由に主体的に挑戦できるインターンはないと思います。最初は3か月の予定でしたが、やりたいことが次々に見つかり、気が付けば約半年間滞在していました。未熟な学生を快く受け入れていただき、多くの挑戦の機会を与えてくださったことに心から感謝しています。医療に関心のある方、海外での仕事経験を積みたい方は、ぜひ挑戦してみてください!
吉見さんをはじめ、お世話になったスタッフの皆様、本当にありがとうございました。