「キレイなシステム」は「人を救う」 ーー野中・拓真さん【エンジニア】

上場、買収、憧れ、成長、変化の追求、ビジョンの実現――。転職する理由は人それぞれで、きっとその一つ一つに「物語」があるはず。「Synamon」に転職を決めた人たちにスポットライトを当てたインタビューを毎回お届けします。

今回の主人公は、野中・拓真さん。
パソコン(マイコン)に初めて触れたのは3歳、本格的にプログラミング(ベーシック)に取り組んだのは幼稚園と、今までプログラミングと人生を共に歩んできたエンジニア。BtoBからBtoC、様々な業界の開発プロジェクトで、サーバーサイドエンジニアとして活躍し、数々の困難やトラブル、死線を戦い抜いてきました。数十年のエンジニア人生で、辿り着いた答えは『「キレイなシステム」は「人を救う」』。

大規模会員数を誇るコンシューマーサービスのサーバーサイドエンジニアから「Synamon」に飛び込んだ「真相」について伺いました。

ーーまずは自己紹介をお願いします。

野中・拓真(以下、野中):幼いころから、プログラミングにハマッて以来、高校や大学でもプログラミングばかりやってました。博士課程修了後、通信系やウェブサービスなどを扱う企業でエンジニアとして働き、前の会社では、大規模な会員を有するコンシューマー向けサービスのサーバーサイドエンジニアをやっていました。

ーー様々な業界でお仕事されてきた中で、最も印象的だったお仕事ってなんですか?

野中:前の会社ではありませんが、20代に経験した「不正アクセス、情報漏洩」の炎上火消しプロジェクトですね。これは私の人生の中で最も辛かった。それなりの年月が経過した古いサービスで、ブルートフォースアタック(暗号解読手法の一つで、可能な組合せを全て試すやり方)で、数千人以上の個人情報が全て盗まれたんです。ポイント交換の機能もあったため、サービス利用者の金銭的なダメージも非常に大きかった。

前々から不安な部分があったセキュリティ面の脆弱性を攻撃され、社内のエンジニアだけでなく、経営陣含め全員が慌てふためき、大騒ぎになりました。あっという間に社内中が大混乱の状況下で、私はサーバーサイドエンジニアとして、やるべきことをやろうと決めた。

サービスの停止及びファイルの保護(外からのアクセス遮断)、ログの洗い出し、攻撃してきた相手のIPアドレスを特定するためのアクセス解析。他にも、盗まれたデータの現状調査及びサービスの今後のアクションなどやることが多かった。まずは「出血」を止め、調査報告書作成をして、トラブルシューティングを主導で行い、なんとか1週間でサービスを再開させました。本当に胃が痛かったですが、貴重な経験でした。

ーーなるほど。この体験は野中さんの中で、何かが変わったきっかけだったりするのでしょうか?

野中:はい。これからシステムを立ち上げる、そのメインのエンジニアとして携わることがあれば、コンパクトでキレイなシステムを作り上げ、この悲劇や災難が訪れないようにしようと思いました。やっぱり何事もなく安定してシステムが稼働し続けているのが最高の状態。

火事になってから大活躍する「消防士」の方はとても尊敬しますし、そんな姿に憧れたりします。ですが、私は「火の用心じいちゃん」が一番偉いと思っています。火事を起こさない、消防士が活躍しない世界が一番平和で安全。

エンジニアが中心で、炎上をことごとく片付ける方は、「ヒーロー」として崇められます。ですが私は、「ヒーロー」が無駄な力を使わなくて済むよう、心から安心できる状況が最高だと私は考えてます。

日々トラブルがないからこそ、学習に対して投資できる余裕が生まれ、新しいことを実験したり、気になるサービスを試してみたり、勉強できる。その方が良いと思っています。

ーーなるほど、とても考えさせられる内容ですね。

野中:昔ある現場で、サーバーサイドエンジニアとして働いてたとき、ジェンガの最終局面のような、少しでも触れたら崩れさってしまう「危険な状態のシステム」を扱ったことがあります。優秀なエンジニアを採用すれば、問題は解決するから、それまで凌いでくれと丸投げ状態。エンジニアの定着率は悪いし、厄介な状況でみんなの心は疲弊する。そんな姿を見ていたからこそ、「キレイなシステム」は人を救うと思いました。

ーーシステムが人を救う、素晴らしいですね。まさに機械と人間の理想の共存状態。

野中:社内で、損得が衝突している。そんな状態は、どう考えても健全ではありません。「俺たちは何のためにやっているのか?」、「そのトラブルは俺のせいじゃない。」、そんなチームをデジャブのように何度も見て、そういうところでは働きたくない。Synamonの面談やお疲れ様会(毎月Synamonのオフィス開催する飲み会)に参加し、全くそういうのがなかったのが魅力的でした。

スタートアップならではの強みかもしれませんが、細かい方針のぶつかり合いはあるかもしれないけどど、目指すゴールが一緒なので、お互いフォローするし、手助けもする、私にはとても魅力に映りました。

ーー確かに、そこはスタートアップの魅力ですね。その中でも、なぜ「VR業界」を選んだんですか?

野中:まず、転職のきっかけはシンプルです。少人数の仲間と同じ目標を目指し、働きたい。だからこそ、創業間もない会社でかつ、自社の独自サービスやブランドを立ち上げようとしている会社を探してました。2018年に発売された「Oculus Go」を体験し、Youtubeで「360度動画」を見てスゴいと感じた。海の中を歩いているつもりが、自宅の襖(ふすま)にぶつかるほど、ちゃんとVRに没入してました。

友人に「Oculus Go」を体験してもらっても、同じリアクションで、この影響力は凄まじいと感動しました。一方で、デバイスやコンテンツは、正直なところSF映画の「マトリックス」や「バックトゥーザフューチャー」、最近だとVR業界で話題だったスティーヴン・スピルバーグ氏が監督を務めた「レディープレイヤーワン」のようなレベルにはほとんど届いてない。未完成だからこそ、ブレイクスルーできるチャンスがある。だから私は、VR業界に惹かれたんだと思います。

ちょうど2018年の夏に様々なVR企業に会えるイベントを見つけ、そこで「Synamon」を知りました。

ーーイベントに申し込んだ経緯、はじめて知りました。なんか、嬉しいですね。

野中:ゲーム/エンタメから、BtoB向けのVRなど、業界の縮図をまとめて見れたのは特によかったです。確かにゲームやエンタテインメント領域の方が一見相性良さそうに見えます。ですが、各社のビジョンを聞いて、Synamonが目指しているビジョンやアプローチが一番説得力があった。BtoBという切り口で攻めていくのは「穴場」で、そこに魅力を感じました。

私とSynamonが描いている、パソコンが必要なHMD(ヘッドマウントディスプレイ)だと、どうしても数十万円以上の投資ができるような企業から使われていくという「VR普及のシナリオ」が合致しているのも大きかったですね。

ーーVRやるなら、クライアントサイドの開発をしたいと思わなかったですか?

野中:Synamonで働く「クリエイター」がやりたいことをやる。つまり、それは文化文明の進化に貢献すると同義。スマートフォンが普及していなかった10年以上前の時代は今と全く違います。それと同様、次の10年は全く想像できない時代になっているはず。

スマートフォンの普及に貢献した人は、実は壮大なことを考えていなくて、一生懸命活動し、結果的に世の中を変えることができたと私は考えてます。例えるなら、畑を耕すミミズのように、一生懸命ミミズが生きようとした結果、作物が実る有益な畑が出来上がるようにように。synamonは一匹のミミズかもしれない。命がけで成長し、その結果「VR」が普及している。その一翼を担う方々が全力でクリエイティブを発揮できるよう、この人たちだからこそ支えていきたい。そう本気で思えたからです。


ーー野中さんの魂を感じました。人事冥利に尽きます。それでは、最後に一言お願いいたします。

野中:一言で言うなら「やりがいのある仕事をできるのは最高に喜ばしいこと」です。エンジニアとして喜びを常に感じ、生きているという感覚が毎日あるのは、これ以上ない幸せ。だからこそ、安心できる舞台が整っていないと、全力で演劇ができないよう、私が支えたいと心から思っている「演者」が全力を出せない。まだ作ったばかりのものを、最高の舞台、つまり「キレイ」なシステムに作り上げるんだと。

これが、サーバーサイドエンジニアとしての責任とやりがい、そう思ってます。

野中さんには、いつも、手元のタブレットで設計図とにらめっこしている姿が印象的です。キレイなシステムを作り上げていくためには、人手が全く足りておりません。少しでも、興味ある方、是非お気軽にお問い合わせください。

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