ChatGPTをはじめとする生成AIの急速な進化により、「人工汎用知能(AGI)」という言葉を耳にするようになりました。
「AGIを知らないということはヤバいということを知ってください。」と孫正義さんがおっしゃっていました。 恥ずかしながら、私も「AIっぽいスゴイもの」という理解しかなかったので、ここで整理しておこうと思います。
AGIって何?
人工汎用知能(AGI) とは、特定の限られた作業だけでなく、人間のように幅広い問題に対応できる汎用的な人工知能のことです。
現在のAI(例:ChatGPT、Google Gemini)は「特化型AI」と呼ばれ、文章生成や画像認識など特定の分野では優れた能力を持っていますが、以下のような制限があります。
- 真の「理解」ではなく、表面的なパターンに基づいて回答を生成
- 新しい状況への柔軟な対応が難しい
- 事実と異なる情報(ハルシネーション)を自信を持って提示する
一方、AGIは人間のように自律的に学習し、様々な状況に適応できる汎用的な知能を持っています。 AGIは今のAIとは設計から見直す必要があり、実現にはもう少し時間がかかるといった見解が支持されています。
AGI時代に求められる人間の能力
AGIは今後10年以内に到来するとの見方が強まっており、私たちの生きている間に訪れます。 では、AGIが発展する未来では、どのような能力が人間側に求められるのでしょうか?
今後、以下のような人間の能力がより重要になると考えられています。
- 目標設定 数値目標ではなく、定性的な目標設定が人間には求められます。 例えば、顧客満足度の向上を目標とした場合に、どんな体験が顧客満足度を向上させるかは人間の判断が必要になってきます。
- 倫理的判断 時代によって求められる倫理観は多様に変化しています。 それらの変化を理解し、調整する役割は人間が担う必要があります。 例えば、SDGsの観点を入れた開発目標の設定などは、人間側が行う必要があります。
DXとの関わり
デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するうえでも、AIの活用は不可欠になりつつあります。
従来の業務効率化だけでなく、「新しいビジネスモデルの創出」や「顧客体験の革新」といったテーマにAIをどう活用するかが、DXには強く求められています。
とりわけ、AGIや高度なAI技術の知識を持つことで、クライアントに対して次のような支援ができるようになります。
- 業務自動化だけでなく、AIを活用した意思決定プロセスの設計
- 顧客行動予測やパーソナライズドマーケティングの高度化
- 未来の事業戦略におけるAIとの共創シナリオの立案
今後のDXは「ITに強い」だけでは足りず、「AIを正しく理解し、ビジネスに翻訳できる力」が必須スキルになっていきます。
まとめ
2025年現在、AGIの実現にはまだ時間がかかると考えられていますが、段階的にAGIに近づく技術(準AGI: 特定分野に特化したAGI)が先に登場する可能性も挙がっています。 重要なのは、人間とAIがそれぞれの強みを活かして協働できる未来をつくることです。
AIがどれだけ進化しても、人間にしかできない創造性、共感力、倫理的判断などの能力は依然として価値があり、むしろその重要性が増していくかもしれません。 AGIの時代に向けて、テクノロジーの進化と人間の強みをどう組み合わせていくかという視点が、私たち一人ひとりに求められています。
もしあなたがエンジニアとしてAIに興味を持っているなら、最高のタイミングに生きています。 この変革の中心に立てるかどうかは、「AIを単なるツールとして使う側」になるか、「AIを社会に適用し、未来を作る側」になるかにかかっています。 ぜひ、自分なりの興味を持ち続けながら、AI技術に関わっていってください。