4月。街中は、ピカピカな制服を来ている学生やピシッとしたリクルートスーツを身にまとう新社会人で溢れている時期ですね。
テモナ株式会社では19人の新卒者が入社してくれました。
この時期になると、1年前に入社した社員も先輩社員になり、新卒メンバにも1on1などで、社会人の心構えや気をつける事など、根掘り葉掘り聞かれるので記事にアップすることにしました。
せっかくなので、新入社員でも既に社会人の方でも、学生でも経営者でも考える機会にしてもらえると嬉しいです。
というわけでよく話す内容を今回は紹介します。
価値とは何か?
私は最初によくこの話をします。社会に出てからは、テストの点数が良いとかそういう話では評価はされません。商品も、サービスも、人も、組織も、会社も物差しは「価値」になると思います。
以下に引用使用にて価値の定義を掲載しました。
か‐ち【価値】
1 その事物がどのくらい役に立つかの度合い。値打ち。「読む価値のある本」「価値のある一勝」
2 経済学で、商品が持つ交換価値の本質とされるもの。→価値学説
3 哲学で、あらゆる個人・社会を通じて常に承認されるべき絶対性をもった性質。真・善・美など。
資本主義として、経済活動を営むものとしての価値としては「1」ですね。
価値の大別
価値といっても、色々な価値があり、同じ価値という単位でははかれないと思うので価値を分類しましょう。自分はマーケティングやブランディング界隈が長いのでこの話をよくるする。
1.機能的価値
この商品/人は○○が出来る。という価値。他と比べた時◯✕△がつく価値。
例)
iPhoneは音楽を聴くことが出来る。
田中さんは日本語で会話することが出来る。
iPhoneXは12メガピクセルで写真を撮る事が出来る。
田中さんはTensorflowで時系列予測のプログラムを書くことが出来る。
2.感情的価値
この商品/人は安心。この商品/人は面白い。など商品を使う事や一緒に働く事でプラスの感情を持つ価値。
例)
iPhoneはデザインがカッコいい。
田中さんは面白い。
iPhoneXを持っていればどんなシーンも写真に収められそう。
田中さんは頼りになる。
3.自己表現(自己実現)的価値
この商品/人と一緒だと、自分の自己表現が出来る。この商品/人と一緒にいる事自体が自己実現の一部だ。という価値
例)
私はMac信者。製品は全てMac以外考えられない。
田中さんは世界的な技術者。私は一緒に働きたい。
私は価値はこのような大別であると思っている。
価値は誰が決める?
1 その事物がどのくらい役に立つかの度合い。値打ち。
最初の定義に戻ろう。その事物がどのくらい役に立つかの度合い。値打ちとある。
これは誰が決めるのか?少なくとも、その商品自体やその人物自体が価値を感じるわけではない。
前提として、商品を手に取る人や一緒に働く人(上司や会社)が価値を感じるものということだ。
資本主義において、価値というものは金額ではかられるので、例をあげよう。
バナナは一般的なスーパーでは160円で売られている。だが目の前に置かれているバナナは250円。あなたは手に取るだろうか?また、何に価値を感じたらバナナを納得して買うだろうか?
もう一つ例をあげよう。
ある日、あなたは近くの駅前の広場に出かけた。その広場で即興で見た景色を模写する芸術家のパフォーマンスを見た。わずか数十分のパフォーマンスで、きれいな景色を模写した上で、絵の中心には満面の笑みで私と子供が描かれている。
あなたは、いくらですか?と聞いた。
芸術家は100万円ですと答えた。
あなたはその絵を買うだろうか?
何に価値を感じたら絵を買うのか?考えてみて欲しい。
目の前のパフォーマンスは数十分だったかもしれない。しかし、数十分でものの見事な絵を描くスキルを得るのには、30年の歳月がかかるかもしれない。
代替がきく価値ときかない価値
価値の大別を並べた時に、代替がきかないという軸で大なり小なりで並べてみよう。
機能的価値 < 感情的価値 < 自己表現的価値
となるのではないでしょうか?
・800万画素で写真が取れるA社カメラとB社カメラ
・rubyが書けるエンジニアのAさんとBさん
これは代替が可能な価値の差ですよね?
あたなはどの価値を生む人になりたいか?
ただ単に任されている仕事の労働生産としての機能価値の人を目標にするのか
自分自身でだせる価値を作っていって欲しい。
価値がどう決まるかが大事
価値価格理論など、経済学などでよく話にあがることだが価値は需要と供給のバランスで決まると言われる。ただし、価値を感じるのは誰かという観点がある。
現代社会は、情報社会と言われ様々な便利なサービスが無償だったり無償に近い価格で提供されている。
昔のように、作るのに何時間かかりましたという労働価値を市場が価値と認めることはほぼなくなったと言えるだろう。また、どこもかしこもエンジニア不足だと嘆く声が多いが、国内だけでなく、世界にまで対象を広げたらどうだろう?世界はエンジニア不足だろうか?
・価値を感じて対価を払うのは、商品の利用者であったり、人であれば会社である。
・価値の決まる工程として、需要と供給のバランスで決まる要素がある。
・価値には代替がきく価値ときかない価値がある
この点を抑えて欲しい。
もしかしたら、芸術家のように数十分で描いた絵を100万ですと言われても買う人はいるかもしれない。
これは需要と供給のバランスであったり、万遍ない笑顔で子供との思い出の瞬間に価値を感じるのかもしれないし、芸術家が血反吐を吐くような鍛錬をした歳月に価値を感じるのかもしれない。
需要と供給のバランスが崩れた瞬間に無価値になることだってありえる。
ほんとうの意味で、汎用的に感じてくれる価値をどう高め続けるかを考えて欲しい。
最後に
あなたの価値は何か。この問に対して改めて、考えて欲しい。
何もないと嘆かないで欲しいし、成果も出さずに自分の価値を過大にアピールしないで欲しいし
価値が分からないから、これぐらいの評価でいいでしょとあぐらは書かないで欲しい。
あなたの価値は何か。
この問に臆せず自信を持って答えられる価値を作って欲しいし、自分の価値を磨いて欲しい。
また、自分の価値を高め、また価値を作り出す人になってほしい。
初めて社会に出る人もこれから出る人も
社会に出て仕事をしている皆さんも、価値を提供して対価を得ている経営者の皆さんも考える機会にして頂けたら幸いです。
この駄文にお付き合い頂いてありがとうございました。
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社内では、仕事の大別なんかもよく話したりするので、皆が聞きたいと思ってくれているのが実感できたときにまた書きます。