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【CEOインタビュー】Proceedクラウドが実現する新しい製造業の形とは?

東京ファクトリーは重工業の生産現場向けのSaaSプロダクト「Proceedクラウド」の開発を行っているスタートアップ企業です。
弊社に興味を持っていただいた方の中には、「Proceedクラウドってどういうサービス?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃることかと思います。そこで今回はProceedクラウドのことや、東京ファクトリーの今後の展望を、CEOの池にインタビューしました!

Proceedクラウドとは?

── 東京ファクトリーが提供している「Proceedクラウド」とはどのようなサービスなのか説明をお願いできますか?
池:Proceedクラウドは重工業の生産現場向けに開発したSaaSで、工程写真をベースに製造情報のデータベースを構築し、サプライチェーンの可視化を実現することを目的としています。導入いただくことで、工程写真にまつわる業務の効率化、技能継承、出張の削減、長期的に利用することでデータベースを構築してQCD(Quality:品質、Cost:費用、Delivery:納期)を改善するなどの効果が期待できます。

──「Proceedクラウド」のアイデアの源泉はどこから来たのでしょうか?
池:私は新卒で川崎重工業に入社して、生産技術や海外調達品管理に携わっていたことがあるのですが、その時の経験から、他の産業に比べて重工業領域ではデジタル化がほとんど進んでいないという認識がありました。そういう点で重工業の生産現場のデジタル化は、事業としてのポテンシャルが非常に高いと考えていました。

── デジタル化がされていないことによって、重工業の生産現場ではどのような課題が生まれますか?
池:私自身、生産現場で働いてる時に、さまざまな情報が分散されているせいで振り返りや改善活動をなかなか行うことができず、情報共有や工程の可視化が難しいというような課題を感じながら当時は仕事していました。

── そのような分散されている情報を集約するためにProceedクラウドがあるわけですね。
池:はい、Proceedクラウドは写真を活用したサービスなのですが、重工業の生産現場では撮影された写真をもとに工程管理を行っています。これまでは撮影した写真をまずはPCのローカル上に保存するので、それを必要な人に共有するまでに大きなタイムラグが発生していました。その他にも、共有フォルダーの構造が複雑になっているせいで、自分自身が撮影した写真でさえも検索するのに時間が掛かるといったようなことも起こっています。
Proceedクラウドでは、PCからは写真をドラッグ&ドロップで簡単にクラウド上へアップロードできるようにして、スマートフォン用アプリを使えば撮影したその場で写真の整理・共有を可能にしました。部材と工程の2軸のマトリクスで写真を整理することが可能なので、写真検索の手間も大幅に削減できます。

── 導入によって業務効率化が可能になるということですね。
池:はい、その通りです。それに加え、外注管理を行う際、現場の作業者と写真という一次情報に近い情報をベースにしたコミュニケーションを実現できることも大きなメリットです。生産現場に毎日足を運べないような管理者や海外外注先担当のような方でも、生産現場で何がどこまで進んでいるかということを写真をもとにした工程表で確認できます。
さらに、写真にはコメントやタグ付けが可能なため、Proceedクラウドを継続的に使っていただくほど、生産情報のデータベースが自然と構築されてくるので、技術伝承や長期的な品質マネジメントといったところまでカバーできるのが特長の一つと言えます。

── 実際に利用いただいているユーザーからの反響はいかがですか?
池:直接現場に赴いて進捗状況の確認を行うことが減り、業務効率化が図れたとの声をいただいています。例えば、弊社のオウンドメディア『Proceed Cloud Magazine』でご紹介しているアドバンテックさまの事例が分かりやすいかと思います。

Proceedクラウドを活用し海外外注製造現場の見える化。出張回数の削減に加えて効率的な品質・納期管理を実現
会社名:株式会社アドバンテック業態:メーカー/商社従業員数:301名~500名1995年の創業依頼、真空配管部品及び真空排気管製造、半導体向けガス配管及び真空配管製造、半導体製造装置向け部品製造などを行うモノづくりを行う株式会社アドバンテック。国内大手メーカー含め、海外との取引も活発でアメリカ・ヨーロッパ・アジアに拠点を開設し、グローバルに事業を展開しています。 ...
https://mag.proceed-cloud.com/archives/844?amp=1

アドバンテックさまは技術系商社なのですが、今までの外注先の工程管理スタイルというのは、生産現場に電話やメールで進捗を確認し、何か問題がありそうであれば出張に行き直接確認する、というものでした。サプライヤーは数多くいるので、そのようなやり方ですと業務量が膨大になってしまいます。そのため、写真をベースにした外注管理によって納期管理業務の効率化を目指すことを目的に、Proceedクラウドを導入いただきました。
Proceedクラウドを導入していただいた結果、メールや電話をしなくても現場の状況を把握できるようになりました。写真を通じて現場の状態を確認できるので、安心感を感じたといったお声もいただいております。

Proceedクラウドを製造業SaaSのスタンダードへ

── ユーザー数も順調に増えてきている中で、現在東京ファクトリーとして課題に感じている点はありますか?
池:Proceedクラウドのようなエンタープライズ向けSaaSは、運営に多くの人数が必要になってくるビジネスモデルでもあります。そういう点で、まだ体制構築がしっかりできていないというところが課題でしょうか。
プロダクト開発のチームは執行役員CTOの井川を中心に、組織構築を進めております。組織を強化すべくエンジニアの方の採用はかなり重要なアジェンダとして取り組んでいます。
一方でビジネスサイドでは、営業や事業開発として、既存のお客様の声も聞きながら新規顧客を開拓することにもっとドライブしていきたいと考えております。従来の常識にとらわれず、パートナー開拓や海外展開も検討しており、そのようなビジネス開発や法人営業を担っていただける方を募集しております。

── 東京ファクトリーの今後の展望を教えていただけますか?
池:有償契約の取引先も増えてきており、今後数十社、数百社というユーザーに提供する基盤構築を直近では行っています。
中長期的には製造業SaaSのスタンダードとなることを目指しています。バーティカルSaaSが各産業で導入が進んでいますが、製造業領域のSaaSで第一想起されるようなプロダクトは、海外を見渡しても目立つ存在はまだありません。
そうした中でProceedクラウドは、国内だけではなく、アジアを中心に、グローバル展開を進めていけるサービスを目指しています。現在は10カ国で使っていただいており、海外でもご導入いただけるプロダクトになってきています。グローバルを目指すことでより大きなマーケットにアプローチできるということはもちろんのこと、海外の生産拠点でProceedクラウドを利用することによって、製造ナレッジを蓄積することができるため、日本の製造業のものづくり力の維持と競争力強化にも貢献していきたいと考えています。

── 最後になりますが、どのような人に東京ファクトリーへ応募してほしいと思いますか?
池:製造業に限らずレガシー産業が抱えている課題を事業を通じて変えていきたい、と考えることができる人ですね。必ずしも重工業など製造業に対する知見を入社前から持っている必要は無くて、今一緒に働いているメンバーも製造業出身の人はほとんどいません。また、東京ファクトリーは日本人だけではなく、多国籍なメンバーで構成されています。そのため、ダイバーシティな組織をつくっていく中で、多様性やお互いの価値観をしっかりと尊重するというところは大事にしていきたいです。
もし、製造業SaaSを通じて社会を変えていきたいと考えている方や、東京ファクトリーやProceedクラウドに興味を持っていただけた方はぜひご連絡ください!

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