今回は、サッカー一筋の人生から一転、学生のキャリア支援という事業を立ち上げた代表取締役の宮城さんに話を聞いてきました。
「20年続けたサッカーでプロになれなかった」という大きな挫折。
その経験があるからこそ、今は学生のキャリアに向き合い、“その人の人生に残る選択”を一緒に考える仕事をしています。
この記事では、挫折と向き合いながら自分なりの答えを見つけてきた宮城さんのストーリーを通して、あなたのキャリアを考えるヒントを届けます。
プロフィール
代表取締役|宮城和也 (Kazuya Miyagi )
大阪府枚方市出身。幼少期からとにかくおしゃべりな性格。
5歳でサッカーに出会い、大学までプレーを続ける。
学生時代はキャプテンを務め、約120人のチームを率いた経験を持つ。
日本代表・Jリーガーを目指すもプロには届かず挫折。その後、キャリアに悩み「このままではいけない」と感じて動き出し、人に会いまくる中で価値観が大きく変わる。
その経験から株式会社トランキロを創業し、学生のキャリア支援を行っている。
「サッカーしかしてこなかったです」
――宮城さんって、本当にサッカー一筋の人生ですよね!いつから始めたんですか?
5歳からですね。
もともとうち、親父がラグビーをやっていたので勧められて、兄ちゃんと二人で体験会に行かされたんですよ!で、1日で“ラグビーだけはやりたくないな”って、初めて兄ちゃんと結託しましたね(笑)
「じゃあなんかするか」ってなって、兄貴がサッカーやって、それについていって始めたのが5歳です。
そこからはずっとサッカーだけでした。
――まさに人生そのものですね!大学時代は、将来のことってどう考えてました?
プロになるっていうのが当たり前の前提で生きてました。
大学でもキャプテンを務めて、周りにはJリーガーになる仲間も多かったので、自分も日本代表とかJリーガーの道に進むこと以外考えてない、みたいな。
でも、オファーがまずなかったんですよね。
それが、自分を全部否定された感覚でした。だって20年やってきたんで。
自分からしたら、圧倒的敗北やなって思いました。
自分のことを好きでいられへんというか、認めてあげられへん感じで。
しかもキャプテンやってて、部員も120人くらいいてチームの中心やったんで。
このまま一生見送りされるんちゃうかって思いながらも、そんなこと誰にも言えなくて。
それが、結構きつかったですね。
――そこから、どうやって次に進んでいったんですか?
その後、Jリーグではないんですけど、奇跡的に地域リーグのチームからオファーが来たんですよね。
「こういうチームがお前のこと欲しいって言ってるけど、どうする?」って言われて。
地元の枚方のクラブで、もともと知ってるチームやったし、ちゃんとしてるっていうのも聞いてたので、「ちょっと考えさせてください」って一度持ち帰って、年末年始に考えて、年明けには行きますって即答しました。
ただ、Jリーグじゃないので、スポンサー企業で働きながらサッカーをする形になるんですよね。
なので、地元やったこともあって、家から通える範囲で仕事を選んで、4分くらいで通える作業着屋さんで働くことになりました。
それがファーストキャリアですね。
20万円を“どう楽にもらうか”を考えていた自分
――実際に働いてみて、どうでしたか?
2年在籍したんですが、やっぱり気持ちが乗ってないと人って全然動けないなと痛感しました(笑)
月20万円もらってたんですけど、逆に「どうやったら最小の労力でこの20万円もらえるか」みたいなことを考え出して、気づけば仕事に対して前向きに取り組めていない状態でした。
頑張って働いたら時給下がるけど、サボったら時給上がるやん!みたいな。
そんなことを考えている自分がいて、今思うとかなりひどい状態でしたね(笑)
その影響もあって、最後の方は任される仕事もかなり限られてきて2つだけになったんです。
一つは、倉庫の整理でした。
何十年も動いてない在庫をひたすら整理する仕事で、「いらんやつは持って帰っていいよ」って言われて服とかもらってました(笑)
もう一つはロボットの設定で、ペッパーくんみたいなやつに社内の地図を覚えさせるために、2週間くらいずっと後ろをついて歩くっていう仕事だったんですよ(笑)
一日中、そのロボットについて回ってましたね(笑)
「このままやとやばい」から始まった行動
――そこからなぜ起業することになったんですか?
とにかくこのままやとやばいっていう感覚はあって、でも、何していいかは分からなかったのでとにかくいろんな人に会いに行ってました。
朝はサッカーして、昼に1件Zoomして、仕事行って、夜もう1件Zoomして、みたいな生活を続けてて。
そうやっていろんな人と出会う中で、先輩の社長から「自分でビジネスやりながらサッカー続けるのも面白いんじゃない?」って言われて、その時にそういう道もあるんやっていうのを初めて知って、起業っていう選択肢が見えてきました。
ただ、何をやるかは全然決まってなくて、起業って何なんやろうって考えた時に誰かの困りごとを解決するか、誰かの人生をより良くすることかなって思って。
その中で、自分と同じようにキャリアに悩んでる人の気持ちは分かるなって思ったんですよね。
だったらまずは、身近な体育会の学生の力になろうと思ってサポートを始めたのが最初です。
そこから人材紹介っていう仕事があることを知って、ここに軸を置こうって決めました。
正しい場所に人がいけば、人はちゃんと輝ける
――今の事業を、一言で言うと?
学生のキャリア支援をしている会社です。
ただ、単純に企業を紹介してマッチングして終わりではなく、そもそもその人がどうなりたいのかを起点に考えることを大事にしています。
将来を逆算したときに意味があるのであれば、一見関係なさそうな選択肢も含めて提案していく。
その延長線上に、「この会社は絶対に合っている」と思える紹介があるべきだと思っています。
感覚としては、自分が本当に美味しいと思ったラーメン屋を「ここ絶対うまいから行ってみて」と伝えるのに近くて。
嘘のない本気の紹介をすることで、本当の意味でのマッチングが生まれると思っています。
だからこそ、仮に自分たちの紹介先に進まなかったとしても、「自分のことをちゃんと理解できた」と思ってもらえる関わり方をしたい。
そして、その人の人生の中で記憶に残る存在でありたいと思っています。
――どうしてそこまで本気で学生に向き合えるんですか?
自分が学生時代にしんどい思いをしたことが大きいですね。
その時に、「こんな人に出会いたかった」「こういう大人に相談したかった」って思ったんですよ。
だからこそ、今度は自分がそういう存在でありたいと思っています。
あと、父親から言われてきたことも結構大きいですね。
――“お父様の教え”ですか?
そうです。
今でもやかましいんですけど、多分ちょっと古い人なんやと思います(笑)
とにかく、真っ当に生きろっていうのはずっと言われてきました。
インチキして誰かより早く上に行こうとしても、そうやって積み上げたものって一瞬で崩れるから別に自分を大きく見せる必要もないし、等身大でいい。
ちゃんとした仲間がいて、ちゃんとしたお金をいただけて、今ある環境とか人とのつながりを見失わない生き方をしないさい、って。
だから、あの時の自分が出会っても「ただのエージェントやな」って思われるような存在にはなりたくないんですよね。
それだと、自分がちょっと寂しいなって思ってしまうので。
“世の中のためになること”をちゃんと続けられる会社へ
――今後、トランキロをどんな会社にしていきたいですか?
大きなところで言うと、世の中のためになることをやっていきたいと思っています。
すごい革命を起こしたいとかではなくて、ちゃんと誰かのためになるサービスであり続けたいというのはずっと変わらないですね。
その中でも、自分たちはキャリアや採用という人の人生に紐づく領域で価値を出していきたいと思っていて、誰かのキャリアや人生にちゃんと関われるようなサービスをこれからも続けていきたいです。
会社としてもその領域でしっかり成長していきたいですし、まずは一つの目標として10億規模の会社にはしたいなと思っています。
正直、100億とか全国展開とかはまだリアルに見えているわけではないんですけど、今の延長線上であれば、10億まではいけそうだなっていう感覚はあって。
だからこそ、自分が30代のうちに世の中に価値を出しながら、10億規模の会社にしていきたいなと思っています!
一人ではなく、みんなでたどり着く会社でありたい
――社員の皆さんにメッセージをお願いします!
そうですね、もっと馬車馬のように365日働いてほしいですね(笑)
――それ載せてもいいですか?(笑)
冗談です(笑)
まずはシンプルに、感謝を伝えたいですね。
この会社を選んでくれて、一緒にやってくれていることに対して本当にありがたいなと思っています。
ずっと言ってることではあるんですけど、一人で行けば早く進めるかもしれないけど、遠くには行けないと思っていて。
少し時間がかかってでも、今いるメンバーやこれから入ってくるメンバーと一緒に同じ方向を向いて進んでいきたいなと思っています。
誰一人欠けることなく、みんなで目指していた場所にたどり着いて、「よくここまで来たな」って言い合えるような。
その景色を、一緒に見られるチームでありたいです。
正直、一人でやろうと思えばできることもあると思うんですよ。
でも、その先にあるものってあんまり面白くないなと思っていて。
みんなで作り上げて、みんなでたどり着いて、みんなで喜んで、うまい飯食って、「頑張ったな」って言える、そういう時間や景色にこそ価値があると思っているので、そんな会社であり続けたいなと思っています。
答えがないからこそ、自分で選ぶ意味がある
――最後に、キャリアや就活に悩んでいる皆さんへメッセージをお願いします。
何していいか分からないけど、このままやとやばいっていう感覚だけある、みたいな状態の人も多いと思うんですよ。
自分もまさにそうやったので、その気持ちはすごく分かります。
だからこそ、まずは「自分がどうなりたいのか」っていうところをちゃんと考えてみてほしいなと思っていて。
キャリアって正解があるわけじゃないと思うんですけど、自分なりに考えて選んでいくことが大事やと思っています。
別に自分を大きく見せる必要もないし、等身大でいい。
一人で抱え込まずに、誰かに頼ることも大事にしてほしいなと思います。
その中で、もし自分たちが関われるのであれば嬉しいですね。
挫折や迷いを経験してきたからこそ、宮城さんの言葉にはリアルな重みがあります。
実際に宮城さん自身も、答えが見えない状態から一歩踏み出し、今では誰かの人生に向き合う立場として、多くの学生のキャリアに関わり続けています。
私たちの会社では、そんな「誰かの人生に本気で向き合うこと」を大切にしています。
もしこの記事を読んで、少しでも「人の人生に関わる仕事がしたい」「誰かの背中を押せる存在になりたい」、そう感じた方がいればぜひ一度お話しできると嬉しいです。