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デジタル広告とテレビ広告、二つの興味深いお話

TVisionの郡谷です。

ここしばらくでも、けっこう業界の中で話題のニュースが続き、

デジタル広告が成熟してきて、本当の価値を厳しく問われるようになってきた、

実はテレビは価値があり、それはデータによって改めて評価されるのではないか。

と改めて考えさせることが多くありました。

一つ目は、オンライン広告について。

世界最大手の広告主P&GのCMOであるMarc Pritchard がスピーチで

"Only Buy Human and Viewable inventory"

と宣言したことです。デジタルに多い「人間に見られていない=Viewableじゃない」インプレッションにはビタ一文払わないよ、という。そして、本当にその保証ができないオンライン広告はすぐに止めた。業界てんやわんや。

P&Gは一時期、業界に先駆けて、デジタル広告率は全予算の40%以上にする!と宣言するなど、デジタルにものすごく前向きなクライアントでした。

そのP&Gがデジタルに対して、不満=注文をつけた。しかも、業界がいままで曖昧にしてきたところをついてきた。

「デジタル広告は、本当に見られているの?」

この根本的な質問に対するラリーはまだしばらく続きそうです。


一方で、テレビについては、超強気なレポートが出ていたりします。

クレディスイスのメディアアナリストである、Omar Sheikh。彼が最近出したレポートを一言でまとめると、

「データ主導でターゲット化しテレビ広告を流す形式を導入することにより、米国の年間TV広告売上高は、 2030年までに年間1,000億ドル=10兆円分も向上する」という超強気な予測です。

データ、数十人を越すCMOとのインタビューなどなど、本編は100ページを越すレポートですが、

今までのレポートの多くがデジタルからの「守り」に注目したのに対して、彼はテレビにはさらに「攻め」余地があると。その「攻め」のキーとなるのが、まさにデータであると。


面白かったのは、彼は最近のトレンドワードである、「プログラマティックTV」を敢えて使わなかったこと。

デジタル的広告システムがテレビに入り込むことは、あくまでシステムの焼き直しに過ぎず、本来のテレビの価値はそういったシステムではなく、「綿密なデータや予測分析を適用した上で、テレビ広告の購入を、予測・実証が可能で、かつパフォーマンスの高いものにする」ことができる。

それって、ウチのデータ?と社内でもざわつきました。

ますます、業界の動きが追い風になっていると感じています。

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