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サプライマネジメントチームのお仕事紹介 〜全国16,500店舗のコンビニに並ぶ人気商品はどのように生まれるのか?〜

◇ はじめに ◇
ファミリーマートと八天堂の大人気コラボシリーズ「冷やして食べる とろけるくりーむパン」。2023年4月には、第3弾でありながら、初の産地原料を使用した新商品「冷やして食べる とろけるくりーむパン 出雲抹茶」が全国のファミリーマートで発売されました。

今回は商品企画を担当したukkaのサプライマネジメントチーム・望月に、企画から発売に至るまでの過程をインタビュー。当時直面した課題や、商品開発秘話に触れながら、サプライマネジメントチームの仕事をご紹介します。

◇ 今回の主役 ◇
・株式会社ファミリーマート
全国16,500店舗を展開する大手コンビニチェーン
・株式会社八天堂
昭和8年創業、人気商品くりーむパンをはじめとしたスイーツパンを手がける広島の老舗メーカー
・株式会社桃翠園
明治40年創業、島根県出雲市にて希少性とオリジナリティの高い出雲抹茶を手がける茶園


◇ 立ちはだかった2つの課題 ◇
今回はコンビニ大手のファミリーマートとの取り組みということで、大きな壁もあったそうですが、具体的にはどんなことが起こったのでしょうか?

直面した壁は大きく2つありました。
①全国に供給できるボリュームとスピーディーな原料確保
全国16,500店を展開するファミリーマートで販売するため、供給可能な原料のボリュームとスピードが必要でした。今回は、ukkaが産地原料を選定したため、数トンもの原料を確保する必要性があったのです。

②全国の幅広い年齢層が対象でありながら、インパクトある商品であること
全国の幅広い年齢層が利用するファミリーマートの商品だからこそ、親しみやすさが重要です。一方で、今回は季節に特化したスポット商品として、ありふれた商品ではなくインパクトも強く求められる。親しみやすさとインパクトの両立が必要でした。

この難易度の高い2つの課題を各プレイヤーを巻き込み、解決出来ることこそがukkaの介在価値に直結すると信じ、今回のプロジェクトに取り組みました。



◇ 希少性の高い出雲抹茶との出会い ◇
今回はukkaのもつ産地ネットワークから出雲抹茶が起用されました。どのような理由から出雲抹茶を選んだのでしょうか?

以前、出雲抹茶を生産する株式会社桃翠園から、新たな販路拡大についてukkaに相談いただいた事をきっかけに、パートナーとしての関係を構築してきました。出雲抹茶は生産量が少ないために希少性が高いのですが、発色の良さ・まろやかな甘みと苦味のバランスが八天堂のくりーむパンと非常にマッチする点から、桃翠園の出雲抹茶を起用しようと考えました。



◇ いざ、出雲抹茶の提案へ ◇
出雲抹茶のフレーバーを複数パターン試作したとのことですが、ファミリーマートの反応はいかがでしたか?

抹茶をテーマにした商品だからこそ、苦味が強すぎては幅広い層には受けが難しく、逆に薄過ぎてはインパクトに欠けるという、絶妙なバランスが求められました。これに対し、ukkaと八天堂が連携して、何度も時間をかけて協議を重ね、合計9パターンの試作品を開発しました。そのすべてのパターンをファミリーマートに提案したんです。

その中で、味の良さはもちろんのこと、今回の狙いとなる幅広い層に受け入れられる抹茶の苦味とインパクトの両立を可能にした、クリームを2層にする製法が採用されました。また、パッケージデザインについても下記のポイントにこだわり、ukkaのチーム内で複数パターンを検討しました。


◇ デザインのポイント ◇
・一般的な抹茶商品は、抹茶の粉や茶葉、茶碗、抹茶の滴などが使われるが、それらをあえてひとつも使わず差別化
・出雲抹茶が作られる風土をパッケージからも伝わるように、生産地である出雲の「雲」をモチーフに
・日本を代表する歴史ある出雲大社をイメージし、日本画で描かれるような雲のタッチで地域と歴史を表現
・出雲のイメージと八天堂のブランドも考慮し、パッケージは和紙風のデザインを選択

これらの味やパッケージデザインへのこだわりが実を結び、4月25日の販売開始から、現在も全国16,500店舗のファミリーマートの店頭に並び、売れ行きは好調です。




◇ ukkaの介在価値 ◇
今回のプロジェクトは多くのプレイヤーを巻き込み、大きな課題を乗り越えて実現に至りました。その中でukkaが発揮した介在価値を教えてください。

ukkaが発揮した介在価値は大きく3点あると思います。

① 難しいコンビニの要望に対して、高いレベルで応えられる
今回は全国の幅広い年齢層が利用するファミリーマートだからこそ、親しみやすさとインパクトの両立が求められました。また、相当な量を安定的に供給出来るボリュームとスピードの確保が必要でした。このような小売ならではのご要望に対して、高いレベルで応えられることが示せた事例となりました。

② 商品開発へのこだわり
メーカーの特性・技術・製造ラインなどを深く理解しているukkaだからこそ、クリームの2層化などの付加価値のある提案が可能となりました。また、パッケージデザインについても、生産者やメーカーの皆さまの想いや、コンビニを利用されるお客さまを深く理解しようと努め、これまでの抹茶商品のパッケージとは一線を画すデザインに仕上げることができました。

③産地連携強化と新たな出会いの創出
島根県出雲市のブランドである出雲抹茶が、全国に展開された事で、出雲エリアのお客さまにも喜んでいただき、くりーむパンを買いにファミリーマートに足を運ぶ方も多いと聞いています。今回のプロジェクトの背景にある産地連携強化が地域活性にも繋がったという手ごたえを感じています。

出雲抹茶に限らず、認知は低いものの、非常に質の高い原料が全国にたくさんあると思います。そのような魅力ある原料を見出し、活用して新しい商品を生み出せるという点も弊社の強みだと思います。

その他、今回のプロジェクトにあたり、ukkaが介在することで、これまでコラボレーションがなされていなかったプレイヤー同士の新たな出会いの機会を創出することが出来ました。これを機に、例えば小売バイヤー担当者を実際に農園にお連れするなど、ご縁を生み出す取り組みも加速させて行く予定です。

これら3つの介在価値を発揮しながら、お客さまの特徴や求める要件に対して、高い質とスピード感を持って実行するという、ukkaの最大の強みである”推進力”と”企画開発力”をフルに発揮出来たプロジェクトとなりました。


◇ 最後に ◇
ここまでお読みいただきありがとうございます。ukkaが手がける商品企画の面白さや、手掛けた商品が店頭に並ぶ醍醐味を感じていただけたでしょうか?
今回のプロジェクトは、ukkaの大切にする
Vision「食産業の希望となり、未来を導く」
Mission「新たな創発が生まれる、フードサプライチェーンをつくる」
を体現した代表的な例といえます。この記事を通して、少しでもukkaが取り組むビジネスの面白さを感じていただければ幸いです。

約30兆円規模と言われる加工食品開発マーケットには、まだまだ多くのプレイヤーが存在すると同時に、多くの課題が眠っています。ukkaではこのようなビジネスに興味を持ってくださった方と共に、食産業の希望となり、未来を導くために、積極的に採用を行っています。

ご興味お持ちの方は、ぜひお気軽にエントリーお願いします!
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