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「ちゃんと使ってもらえる新サービス」を開発するために。WAmazingのプロダクトマネージャーが大切にしている3つのポイント

こんにちは。WAmazingのプロダクトマネージャー、松本です。

「海外の方に日本中を楽しみ尽くしてもらう」プラットフォームを目指すWAmazingは、次々と新しいサービスを生み出しています。

私は前職のリクルート時代から、こうした「新しいサービスづくり」が大好きで、積極的に携わってきました。リクルートでは新規事業開発担当として、社内共通ログイン機能の設計や、「Airリザーブ」の設計・開発ディレクターを歴任。WAmazingでは宿泊サービスや買い物サービスの立ち上げ等、これまでの経験をフルに活かして、日々奔走しています。

今回の記事では、数々の新サービスを立ち上げてきた経験を基に、「サービスコンセプトを固めるフェーズ」「サービスリリースまでの開発フェーズ」「その後の改善フェーズ」の3段階で、ここは外せない!というプロダクトマネジメントの秘訣を紹介します!

◆ポイント1:サービスコンセプトは、「ユーザー像をどこまで具体的に詰められるか」が勝負

「新サービスをどう作るか」のヒントは、現場にある!

社内や事業部で「~に関するサービスを作る」と大枠が決まったら、とりあえず、「現場」に行ってみてください。会議室で話し合い、自分の机で考え込むだけではなかなか進みませんから、まず最初にユーザーの声を聞いてみることをお勧めします。

私たちが「空港受取型免税ECサービス」を立ち上げた際には、まず銀座の百貨店を視察しました。訪日外国人旅行客がどういった買い物をしているのかを間近で見て、そこからコンセプト立案のヒントを得たのです。

ただし、その「現場で感じたこと」を基にした企画はまだ「仮説に基づく」段階。「見たから正しい」とは思い込まず、きちんと検証する必要があります。

私たちの場合、ここでWAmazingアプリ登録者情報を活用し、ターゲットとなるユーザーへアンケートを取り、本当にニーズがあるのかを検証。そこで一定のニーズが確認できれば、再び現場に行き、アンケート調査を踏まえて「本当にそうなのか」「意見をどう活かせるか」を確かめます。

「現場→アンケート」、「アンケート→現場」という仮説検証と現地調査のサイクルを回すことで、ユーザーイメージの解像度は大きくあがっていきます。

この「どんなユーザーが、どんな理由で使うのか」の掘り下げは、絶対手を抜いてはいけない部分。ユーザー像がブレると、作っていく途中でサービス自体もブレてしまって、結局「何がしたいのかわからない」状態になりがちなのです。最初が肝心!

ユーザーの意見は「解決策」ではなく「課題」です

仮説検証段階で行うユーザーインタビューにおいても、気をつけるべき重要なポイントがあります。それは、あくまでも「課題」を見つけるためにインタビューするということ。

ユーザーインタビューで聞いた「こんな機能をつけてほしい」「こういうサービスにしてほしい」を鵜呑みにしないようにしましょう

ユーザーからの意見は「解決策」とは異なります。すぐに要望に飛びつかず、一歩立ち止まって「そう言わせてしまっている原因は何か」と意識すると、根本的な課題が見えてくる。それが何より大事なのです。

そこから課題解決策を考えるのは、あくまでも私たちサービスをつくる側。インタビュー時、この点はいつも意識しています。


◆ポイント2:開発フェーズでは、「チーム全員でゴールを共有できているかどうか」が命運を分ける

決定したコンセプトの背景まで含めて、チームで「課題」を共有

コンセプトを自分で決めたとしても、サービスのすべてを自分が作るわけではありません。サービスを作るのはエンジニアやデザイナー、マーケターも含めたチーム全員。「チームの目線合わせ」は最重要ポイントです。

その際に重要なのは、「こんな機能を作ってください」「予算はxx万円でこの広告面でこんな感じのクリエイティブで認知拡大してください」ではなく、課題の共有から入ること。

私は「ユーザーにこういう課題がありそうだけどどう思う?」「そもそもユーザーにとってこういう課題を解決するのは価値がありそうじゃない?」とメンバーに問いかけながら、課題感を共有し、課題の解決イメージをすり合わせるようにしています。

そうしたコミュニケーションがあって初めて、チーム全員が同じ目的意識で、同じ目標の達成に向かえるんですよね。

コンセプトとアウトプットがズレないように、確認はこまめに

開発後にズレが発生しないように進行をチェックするのもプロダクトマネージャーの大事な役割。このとき、事前に個々のメンバーにあわせて「大目標」「中目標」「小目標」を伝えるようにしています。

例えば、「買い物プロダクトの流通総額を最大化する」という大目標だけを設定しても、入社して日が浅い人はアウトプットのイメージを持ちにくい。なので、「こういう機能があると、目標達成につながる」「この部分をこのように作りたい」など具体化のレベルを変えた目標も設定するのです。

さらに、「確認サイクル」の速度をあげることも効果的です。1週間かけて完成度高く出てきたものが目的とズレていては意味がないですから、1日で開発できたところまでを確認して、レビューを返す。短期間で繰り返し方向性をすり合わせていきます。

プロダクト完成前のマーケティングは「最速」「最多種」で!

開発段階から、マーケティングと連携することも、すごく大事です。特にサービス立ち上げの初期はどんな仕掛けが当たるか分からない。勝ち筋を見つけて、そこにアクセルを踏むためには、速さと手数が大事です。

Webでのキャンペーン、ディスプレイ広告、紙の情報誌、観光案内所のチラシ。WAmazingで新たなサービスをリリースする際には、1件にかける予算は控えめに、様々なチャネルの広告をまず「最速」「最小ロット」で試し、効果を検討しています。

◆ポイント3:サービス改善に、最短ルートなし!地道な仮説検証は解決策を見つける最良の方法

「うまくいっていない原因」を探るためには、試行錯誤しかない

サービスのリリース後、想定していた結果とギャップが生まれることもあります。その際の仮説検証も、「この仕組みは使いにくくないか?」「こっちの見え方なら反応がいいのでは?」などと、あらゆる角度から、数を追って原因を探ることが重要です。

とはいえ、改善を繰り返すほど結果が悪くなってしまい、頭を抱えたこともありましたが……。

しかし、地道に「なぜ?」を考え続け、仮説をたくさん出す。その仮説を一つずつ検証をすることで徐々に正解に近づいていくと思います。

普段からデータを見続けてないと、気づかないことがある

改善フェーズにおいて問題の原因を発見するには、「普段から数字を楽しむ意識」も役立ちます。「なんとなく」レべルであっても、常日頃からデータを眺めているからこそ、ちょっとした違和感にも気づくことができるのです。

私の場合、お酒を飲みながら目的もなくデータを見てしまうくらい、元々数字を見るのが好きだから苦にならない、というのもあるんですが(笑)。

ちなみに気づきを伝える方法として私がやっているのは、普段のミーティングでの共有に加えて、Slackでの「独り言」。データを見て気づいたことを、独り言のようにこまめに呟いているんです。同じデータでも人によっては違う分析をすることもありますし、このデータで何かに気づいた人は自発的に動いてくれることもあります。各メンバーが作業に集中していると気づきにくいものを、見えるところに出しておくだけで、プロダクト改善にはプラスに働くのではないかと思っています。

「自分で考える余地」と「結果共有」でモチベーションを高める

プロダクト改善のためには、チーム全体の高いモチベーションを維持していくのも大事なことですよね。

私はメンバーのモチベーションアップに効果がある方法の1つは、「答えを提示しすぎない」ことだと思っています。WAmazingのエンジニアには、「自分で答えを出したい」人や「価値を作り出したい」人が多いので、「これをやって」と改善策を一方的に指定されると、モチベーションが下がってしまう人も。メンバー自身に改善方法を見つけてもらうよう、解決策まで押し付けないように意識しています。

もう1つ、やはり数字として「結果」が見えるのは、チーム全員の意欲を高める上で最も効果的だったりします。最初は難航したサービスも、良い結果が出始めると、みんなの意見交換がどんどん活発になりました。

良い結果をすぐに共有して、話しやすい雰囲気を作るのもプロダクトマネージャーの仕事の1つだと思います。

1つ1つは当たり前なのですが、全部をきちんとやっていくのは難しいですよね。私も試行錯誤中ですが、これからも地道に1つずつポイントをクリアして、WAmazingでどんどん新しいサービスを創っていこうと思っています!

取材協力:CASTER BIZ recruiting

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