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本当のインテリ同士の議論は、「論破」が目的ではない

株式会社わたしは、CEOの竹之内です。

今日はあまり表舞台に出てこない弊社CTO小橋の話を少しだけ。

僕と小橋の出会いはもう16年も前。東京工業大学社会工学科の1つ上の先輩が小橋でした。

公共政策や組織論を中心のテーマとして扱う研究室で、
片や竹之内はハードコアな複雑系科学や分析哲学、
片や小橋はゴリゴリの言語学という、
研究室の研究テーマとはかけ離れた研究を、それぞれ好き勝手にやっていました。
(恩師である坂野達郎先生は我々の勝手を許してくれる、本当に懐の深い先生でした)

そんなこんなで、研究室のはぐれ者同士、席を隣にして、僕らが毎日やっていたのが「議論」です。

当時から我々の研究上の共通のゴールは、人間とコミュニケート可能な計算機を作ること。
このことを毎日のように議論しました。
ただ、僕らは、研究以外のことでも議論をしました。テーマは色々。
阪神タイガース、スポーツの監督論、ボクシング・MMA、マンガ、アニメ、政治家論、ゲーム、小説、オカルト、陰謀論、、、議論したテーマは際限なくありました。

そして、この「議論すること」は、一緒に起業した今でも変わっていません。

最近、「論破」という言葉をよく目にします。
論客が自説をもって相手を言い負かす、このこと自体がYoutubeの動画のタイトルにもなるし、TV番組のコンテンツにもなっています。
これらを観る度に思うのは、「偽物インテリがまたやってらぁ」という、エセ知識人が跋扈する日本の現状を嘆きたくなる感情です。

日本人は、そういう訓練を受けていないせいか、「議論」と聞くと、イコール相手を説得する・論破するディベートを連想してしまうようです。
しかし、本当のインテリがやる議論は、決してそんなものではありません。

真のインテリは、知性の力を、議論の力を信頼しています。
本当のインテリは議論によって、一人では到達できなかった知的領域まで行けることを知っていて、その力を信じています。だからこそ、インテリは議論するのです。

小橋と出会って約16年。今日も小橋が、僕の最高の議論のパートナーであり、おしゃべり友達であることは変わっていない日常です。

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