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誰にも読まれない文章を書く訓練の続きです。きのう Linux 4.1がリリースされ、まだ実験してないのですが xfsを overlay fs(の上にかぶせる方)に使えるようになったと思います(それまで ext4しか使えなかった)。これを機に Walbrixのビルドシステムを一新し、squashfs+overlayfsを使ったよりソリッドな環境を基本にした Walbrix4というものを作ろうと企んでいます。以前と違って今は自分の作業環境も Linuxがメインとなり、kvmでコマンドラインからあっというまに完全仮想マシンを起動できるのでOSの開発はかなり楽になっています(誰も必要としていないTip: kvm上でxenをブートするには x2apicを無効にする必要あり)。

顧客のサーバを Walbrixで運用していて不便に思っていたことは、アップグレードの困難さです。Walbrixは仮想マシンの管理しかしないOSであり、実際の仕事は仮想マシンの中で行われるので Walbrix本体はアップグレードできなくても通常の利用ではさほど困ることはないのですが、開発元しか知らない機能というのが実は色々ありまして(秘密にしているわけではないけどあえて公開するほど幅広いユーザーが使いこなせるわけでもない微妙な機能)、そういう奴の改良とかは常に行われてるので自分的には顧客の Walbrixをなるたけ最新にしておきたいのです。

ところが現在の Walbrixをバージョンアップするには、新バージョンのディスクでブートしてアップグレードインストールを行うという悲惨な手順が必要です。Walbrix4の squashfs+overlayfs方式なら、ベースになる squashfsのイメージファイルを差し替えて再起動するだけでアップグレードできるのでこれが大変短時間で済むようになります。

もっとも、overlayの上の方を書き換えてしまっている場合は下の方で変化があっても上側の内容が有効になってしまい最新版に追従できないという問題があります(Gentoo Linuxではそういう場合 etc-update などのコマンドで手動マージすることになっていますな)。が、幸い Walbrixは /etc 以下を自分でガリゴリカスタマイズして利用するようなOSではないので其のへんは問題なかろうと思っています。