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Outputは難しい

インターネットが普及してから、劇的に人の消費活動が「モノ消費→コト消費→イミ消費」と変わりました。
今までは「より質の高いプロダクト」を作るだけで喜ばれましたが、その時代も終わり、人の欲求も変化しているという実感があります。サービスを提供する側への意識改革も求められ、実務にも影響が出ていますね。
そこら辺を現場レベルで再現できるように、「デザイン思考」について掘り下げていこうと思います。

「デザイン思考」とはもちろん「問題解決」であり、1→100にする思考であることは知られていますが、0→1を生み出す思考ではないので、イノベーションや問題提起をしたいのであれば、スペキュラティブ・デザインの視点が必要になってきます。

一般の業務では主に「問題解決」が主題になりますので、今回、こちらの「デザイン思考」を実際にIDEOメソッドの5つのプロセスで行った場合、どんな感じになるのかワークショップで体験してみました。

【共感】

「共感」に入る前、問題解決をする対象を決めるために、架空のサービス内容を設定します。 今回は、とあるフリマアプリの機能を使った新サービスを設定し、「スタートアップのための不動産」として起業したての人をターゲットにしました。 ターゲットのペルソナとしてグループの中から1人、ユーザーになったつもりで、ヒアリングをしていきます。 ターゲットがどんな生活をしていて、何歳くらいで、どんな事に興味を持っていて・・・何に困っているのか、ヒアリングをしていくとニーズが出てきます。「そうだよね、〇〇〇をしたいけど、△△△っていう悩みがあって、実現できないから仕方なく□□□しちゃうよね。分かるー!」といった感じで共感ができると、そこに関する問題や解決方法を模索していけるのだな、と感じました。

【問題提議】

「共感」で洗い出したユーザーニーズが分かると、それにを元にユーザーが抱えている問題や悩み、希望などを考え、それを解決するための方法を考えます。今回考えた新サービスはユーザーにとってどんな存在になれるのか、ユーザーが一番喜ぶのはどんな瞬間なのかを話し合っていきます。
ここでもペルソナを中心に考えていき、ロールスケッチを完成させていきます。
正直、ロールスケッチまで思考を深めたことがなかったので、新たな発見でした。ここまで落とし込めれば、サービスの価値も理解できそうです。

【創造】

上記で洗い出した解決するために、今回設定した架空のサービスアプリで実際にサービスを提供していきます。UX仮設を立て、サービスのコンセプト方針を決めていきます。
ユーザーがマズローの欲求のどの位置にいるかも含め、コピーのプロトタイプで各層に刺さるようなコピーを考えます。
・機能や利益(対モノ消費ユーザー)
・体験や役割(対コト消費ユーザー)
・理念や世界観(対イミ消費ユーザー)
最終的なコンセプトを決定し、更にUXについての思考を深めます。
基本的に「仮説」を元に思考展開していくので、考えにいき詰まるとどうしても「この仮説は正しいのだろうか?」という焦りに襲われます。
しかし、あくまで仮説として掲げているので、そこが正しかろうが間違っていようがとにかく思考を広げる、という感覚に慣れず、かなり苦労した部分です。

【プロトタイプ】

実際にサービスのUIを画面に起こし、プロトタイプを作成していきます。今回は紙ベースでのスケッチでしたので、ユーザーが「こういう画面で操作したらコンバージョンできる」ことが分かる画面をいくつかピックアップして記入する、といった形です。
App Storeのアプリダウンロードページにある、アプリ画面キャプチャなどがとても参考になるとのことだったので、そちらを意識しながら限られた画面数でサービス内容を伝えるにはどの画面が最適なのか、といったことまで考えながら作業ができました。
「今まで何気なく見ていた画面ですらきちんと計算されているのだな・・・!そこまでアンテナを張っていなかった・・・!」と反省させられます。
現場レベルであれば、実際にアプリのプロトタイプを作成する形になります。

【テスト】

プロトタイプを作成した後は、実際にテストをして更に改善をかけていきます。
今回紙ベースでしたので、ここは割愛しました。

ほとんどの工程が10分〜15分と時間制限がある中で、普段使ったことのない視点をフルに回転させて知恵を絞り出す、という中々にハードな体験でした。。
ですが新たなサービスに限らず、こういった思考を繰り返すことでより効果のあるプロダクトが生み出されるのだなと納得です。
ひとまずは自分用の思考ワークフローを用意し、お客様の事業への理解を深めたり、更に良い提案ができるようにしていく予定です。
自分で考えてまとめたものを外部に出す・・・いやぁ、アウトプットって本当に難しいもんですね~。


他の方がすべて書いてくださったワークフロー用紙。。
考えながらすらすら書けるようになりたいですね・・・。

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