殴り合い、大量退職、キングギドラ...崩壊寸前の組織を変えた、15杯のコーヒー

こんにちは、wevnal代表の磯山です!

前回の記事では、新卒時代からwevnal創業までの話をしました。

下の竹村さんのツイートでいうと、①の「会社をつくろうと思ったきっかけ」ですね。

今回はその次の②と③、「会社をつくってからいちばん苦労したこと」「軌道に乗ったブレイクスルーなできごと」について、書いていきたいと思います!


創業3ヶ月で社長を辞任!?

創業初日の夜、カラオケにて。


実は、会社をつくって3ヶ月くらい経ったときに、1回社長を辞めようと思いました。

「ダメだ、おれは社長に向いてないや」って。

創業したてのときは、友だちと飲みに行っても「独立すごいね!」とか「よっ、社長!」とか、すごい祭り上げられるんです。

自分もそれでいい気になって、とてつもない全能感を持ってました。

おれ、神じゃんみたいな!笑


ただ、周囲からの創業祝いが一段落して、ふと我に返ると全く売上がないわけです。

魔法が解けたみたいに、今度は逆にとてつもない無能感が自分に押し寄せてきて。

一緒に会社をつくった常務の森元に、焼肉屋でご飯を食べながら「おれ社長を辞めて地元に帰ろかな」と伝えました。


ただ、そこで森元とは「いや、その責任のとり方は違うじゃん」という話になって。

何気ないその出来事が、自分にとっては1つのターニングポイントだったと思います。

「よし、ちゃんとビジネスに向き合おう!」と、気持ちを入れ直しました。


業績が上がらないのは、お前が悪いからだ

創業当初は仕事がなさすぎて、17時から飲みに行ったりもしてました。


ただ、ちゃんとビジネスに向き合おうとしたはいいものの、そう簡単に数字は伸びません。

するとどうなるか。

お互いがお互いのせいにし始めるんです。

wevnalは自分を含めて4人で一緒に立ち上げた会社なんですが、社長である自分は他の3人に対して「どうして現場は数字を持ってこないんだ!」と思い、現場は現場で自分に対して「会社の数字が伸びないのは、トップである社長が悪いからだ!」と思っていました。

他人のせいにしたほうが、楽だから。

「彼らと一緒にやったら、なんか面白いことができそうだなー、絶対にうまくいくだろうなー」と思って始めた会社だったのに、お互いがお互いを信頼できていない、組織としては最悪の状態でした。


あだ名は『キングギドラ』

ただしばらくすると、やっぱりメンバー個々の能力は高かったので、会社の数字は伸び始めました。

「組織としてみんなが同じ方向を向けていない」という課題は抱えたまま、売上だけ好調になって、人数も増えていったのです。

そうすると、創業メンバーそれぞれに派閥っぽいのができ始めてました。

「おれがいるから、この会社は成り立ってるんだ」とか「あいつはああ言ってるけど、おれの言うことのほうが合ってる」とか、個々の自我だけが増大して。


いまでこそ、周囲から「経営陣みんな仲いいね」と言ってもらうことも多いですが、当時は本当にギスギスしてて会話も全くなく、副社長の前田とはクラブで殴り合いのケンカをしたなんてこともありました。

それぞれが自分のやりたいことばっかり主張してて、前田は海外で事業をやって外貨を稼ぎたいとか、森元は将来的に教師になりたいと言ってたりとか、自分は自分で地元の茨城でカフェを開きたいと思ってたし。。。

もう、意味が分からないですよね(笑)


経営陣がそんな状態だから、当然あとからついてきてくれる人もいなくて。

新卒中途で採用した7人が、3ヵ月後に残ってるのは1人だけで、6人が辞めてしまってたこともありました。

そして、会社をつくって3年目か4年目くらいのときに、4人いた共同創業者のうちの1人も辞めてしまって。

かと言って残った3人がそれを機に結束するわけでもなく、相変わらずそれぞれが別々のことを言ってました。


だから当時、社内で自分たちは『キングギドラ』って呼ばれてたんです。

みなさん、キングギドラって分かりますか?

ゴジラに出てくる、頭が3体ある怪獣です。

引用:バンダイ公式サイト


3人がそれぞれ別の主張をして、wevnalとしての意志決定が統一されていなかったので、そんな揶揄のされ方をしてました。

そのときに、さすがにこのままじゃヤバイなとなって、自分と前田と森元の3人で、初めて役員合宿というものをやったんです。


シラフで10何時間、アツい思いをぶつけ合う

それまでも役員MTGはもちろんやってたんですが、そうじゃなくて、いつもとは違う環境でしっかり時間をとって、徹底的に話し合うことが大事だなと。

逆に、ここで3人の意見がまとまらなかったら、この会社はもう解散だなという危機感も、頭の片隅はありました。

渋谷にあるオフィスから遠く離れた大阪まで、わざわざ泊まりで行って。

ホテルのラウンジにある喫茶店で、コーヒーを15杯くらい飲みながら、10何時間も議論しました。

そんな連続でコーヒーを飲んだことなんてないから、途中で気持ち悪くなって、口直しにアイスティーを何回か挟んだことを覚えてます。


もうとにかく、お互いがお互いに思ってることを、洗いざらい話しました。

「おれはお前のことをこういう風に思ってる」や「こういう噂を聞いてるんだけど、それって本当なの?」など、もう全部ぶっちゃけました。

そうやってお互いの本音をぶつけるなかで、最終的に「そもそもおれたちって、なんのためにwevnalをつくったんだっけ?」という話にたどり着いて。

そしたらやっぱり、社会に価値を提供して、いい影響を与えるためだよねと。


そのためにどうあるべきかを話し合った結果、それぞれの役割分担を明確にすることにしました。

経営陣がフラットすぎると組織としての意思決定がブレるから、社長である自分の権限を強くしてくれて、そのうえで既存事業は森元、新規事業は前田が担うといったことを決めたのです。

この大阪での役員合宿を経て、本当の意味でwevnalがやっと「個人の集合」から「法人」になったなって思います。


「個人」と「wevnal」の優先順位が、初めて入れ替わった

それを強く実感したのが、役員合宿後に自分と前田の2人で行った、海外周遊のときです。

新規事業を立ち上げようということで、2週間くらいかけて東南アジアのいろんな国を視察しました。

そのなかで、前田はインドネシアのジャカルタで支社を立ち上げたいと言ったんです。

インドネシアは全体で2億人以上の人口がいて、かつその首都のジャカルタは都市圏人口が3,000万人くらいの、世界屈指の巨大都市。

そんな魅力的な市場はなかなかないし、前田個人のやりたいことは海外事業だとずっと言っていたので、ぜひジャカルタで新規事業をやりたいと。


ただそこで、自分は前田に聞きました。

「まえちゃんのやりたいことは分かったけど、wevnalとしてその選択はどうなの?」と。

実は自分も前田も、その会話をしながら理屈上での正解は分かっていました。


当時はまだ、海外展開するタイミングではなく、まずは明らかに日本での事業を固めるべき時期でした。

だから、取るべき選択はベトナムにオフショアラボを設立して、自社サービスをつくり、国内事業を加速させることだったんです。

※オフショアラボ・・・ざっくり言うと、現地採用した海外のエンジニアと、一緒にプロダクト開発を進めていく拠点のこと。


そこで前田は自分に対して「1日考えさせてくれ」と言いました。

それまでの前田だったら、確実に「いや、おれがやりたいのは海外展開だ!」と譲らなかったはずです。

しかし結果的に、前田は「ベトナムにオフショアラボを立てよう」と決断してくれました。

彼、パクチーとかベトナム料理、全然食べられないのに...(笑)

弊社副社長の前田。


あのときは、前田の選択が「個人のやりたいこと」より「wevnalのやるべきこと」を優先した瞬間だったんじゃないかなと思います。


エース離脱の危機も、組織力で回避

そしてそれ以来、前田の主語が「I」ではなく「We」へと、どんどん変わっていきました。

というのも、自分と前田が東南アジアから帰ってきたくらいのタイミングで、当時の既存事業のエースが辞める辞めないみたいな話になってて。

そのエースは当時のウチの売上の4割とか5割くらいを担ってくれてた、本当の大黒柱だったんです。

けど結局辞めてしまって、ヤバイヤバイとなってたときにも、前田は自分や森元、他のメンバーに対して「wevnalのために、おれがなにかできることはあるか?」と聞いてきてくれました。


大阪での役員合宿をひとつのきっかけとして、自分たち3人が少しずつ同じ方向を向き始めていたのです。

結果的に、そのエースが抜けても会社の数字は落ちることなく、むしろ組織力でカバーして数字を伸ばすことができました。

このときは現場メンバーが、本当に頑張ってくれました!


自分も含めて経営陣全員、根本的に我が強いので「おれがおれが」という気持ちは絶対にあるはずです。

でもそこで会社のためには意思決定を統一するのが大事だと、自分の権限を強くしてくれている前田と森元には、本当に頭が下がりますね。。。


親友でもなく家族でもなく「戦友」


やっぱり、ビジネスをやっていて1番辛いのは、業績が上がらないことよりも、一緒に仕事をやっている仲間を信頼できないことです。

それに自分たちの場合は、組織としての状態は最悪なのに数字はすごく伸びていたので、外からは「wevnalさん好調ですね!」と言われていました。

その外から見えている風景と中の実情のギャップが、余計に辛かったですね。


ただ、いまは胸を張って彼らのことを信頼していると言えます。

彼らは自分にとって、親友でもなく家族でもなく「戦友」っていう感覚です。

むしろプライベートでは、あんま遊んでません(笑)


でも、ビジネスという戦場で、安心して自分の背中を任せることができます。

いい組織づくりが、回り回っていい業績に結びつくのだということを、これまでの経営ですごく実感しました。

そういった経験が、いまミッション・ビジョン・バリューを時間をかけて浸透させていったり、「ひとを大切にする」という文化につながったりしているのかなと思います。




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