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必要とするすべての人にWHILLを届けたい。使う人がより快適に使える製品を、妥協することなく追求していく。

WHILLに入社する前の経歴を教えてください。

幼い頃から二輪車が好きで、バイクレーシングチームの代表であった石井重行氏のもとで働きたく、オーエックスエンジニアリングに入社しました。バイクレースで培った技術をもとに機能とデザインに優れた車いすを製造するメーカーで、業界としては後発でありながらも高い技術力が市場から評価を得ている会社です。当時あまり募集はしていなかったのですが、何度も掛け合って、入社をすることができました。 入社後は「研修として工場で製造について一から学び、その後は本社の開発部に」ということに。まずは研修のため製造工場のある新潟に向かいました。 研修が始まってから半年後、社長から突然「飲みにいくぞ」と誘いがあり、そこで「車いすや福祉に興味はあるのか?」と質問されました。「車いすや福祉というよりは、ハンディキャップの有無にかかわらず誰もが楽しめるモビリティをつくりたいです。」と答えたところ「それでいい、お前がつくりたいものをつくれ」と。 それから数日後、「来週から本社勤務だからすぐに戻ってこい」と連絡があり、全てをすぐにまとめて本社のある千葉に向かいました。その後は社長のもとで新規モデル開発、そして陸上競技用車いすの開発を行いました。

実は石井社長はWHILLの創業に影響を与えている方なのですよね。

2011年、WHILLが初めて東京モーターショーに出展しました。手動車いすに着脱して電動化するデバイスの発表をしたのですが、石井社長は開発に車いすを提供していました。モーターショー当日、石井社長が様子を観に行かれたそうです。当時WHILLは会社組織ではなく、会社勤めをする有志が集まって作ったものづくりNPOのプロジェクトでした。東京モーターショーで発表したコンセプトモデルは大きな反響を得ていました。ただ、市販化の予定はなかった。石井社長はWHILLの創業メンバーに「製品化するつもりがないなら、プロトタイプを見せるだけ残酷。今すぐやめろ。」と忠告したそうです。 実は石井社長は車いすメーカーの社長というだけでなく、実際に車いすユーザーとして日常生活をしていました。WHILLの創業メンバーはその言葉が強く響き、それぞれ勤めていた会社を辞め、WHILLを創業。本格的に量産を目指した商品開発を始めました。

WHILLについては石井社長から何度も話を聞いていました。若いけどがんばっていると。その後、石井社長が病に倒れ、急逝されてしました。オーエックスエンジニアリング、石井社長から学んだことをどう活かせるか、自分の次のステップを考えたときに、尊敬する人の一言が影響を与えたWHILLに行こうと考えるようになりました。

石井社長は私に「モノづくりは否定から生まれる。肯定されているうちは良いモノはできない。否定されて初めてモノは意味を持つ」と仰っていました。石井社長は、WHILLに可能性を感じたからこそ、厳しい言葉を仰ったんだと思います。私もその言葉を信じてWHILLを必要とするすべての人に届けたいと思い、WHILLで働こうと決断しました。 WHILLではお客様や販売店へのフィッティングとそのトレーニング、そしてお客様がWHILLをより身近に感じてもらえるようなアクセサリーパーツの開発を行っています。また、実際にお客様や販売店からの声を社内にフィードバックして製品の改良につなげています。

WHILLではユーザーや販売店へのフィッティングとそのトレーニング、そしてお客様がWHILLをより身近に感じてもらえるようなアクセサリーパーツの開発を行っています。また、実際にユーザーや販売店からの声を社内にフィードバックして製品の改良につなげています。

首藤さんが大切にしていることを教えてください。

使う方の気持ちになってモノをつくる、ということですね。お客様がどのような生活を送るのか、お客様と会話し、自分がお客様の立場だったらどう感じるのかを大切にしています。 前職で担当した車いすはユーザーに合わせた人馬一体のカスタマイズ製品でした。使う人がより快適に使えるように、妥協することなく追求していく姿勢はその時に学びました。WHILLも同じです。一人一人乗る人の抱えている課題は異なります。それに合わせた対応を丁寧にしていく仕組みをつくっていくと同時に、乗りたいと思ってもらえるかっこよさの追求も忘れずにしていきたいですね。人に本当に使ってもらう製品にするためにはどうしたらいいか、人間中心のモノづくりをとことん追求していきたいですね。 そして車いすに乗るという事自体をネガティブに捉えてしまう方も多いかも知れませんが、そうではなくて、この乗り物が乗りたい乗り物だから乗るんだという、お客様が自転車やバイクを選ぶような前向きな感覚で私たちの製品を選んでいただけるように、そして尊敬する人から学んだことを大事にしながら、WHILLに思いを込めて開発をしていきたいです。

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