金 成東(キム ソンドン)
大学を卒業後、丸紅に入社し、海外のインフラ関連のプロジェクトマネジメントに携わる。丸紅時代にテロを身近で経験したことで世界平和を真剣に考え始め「違うことが面白いと思える教育を実践したい」と思い立ち、教育×VRの事業を立ち上げるために同社を退社。
さまざまな教育施設を訪問したときに、代表川島の中高時代の恩師である「いもいも教室」の井本陽久氏と出会い、井本氏の紹介でワンダーラボに転職する。現在はシンクシンクの事業責任者(サービスマネージャー)として、シンクシンクを世界中に広めるために奮闘中。
教育によって平和な世界をつくりたい
金さんが商社マンから教育の道にキャリアチェンジしたきっかけを教えてください。
私は在日コリアンとして日本に生まれ、幼稚園の年長から高校まで、横浜の朝鮮学校に通っていました。高校の修学旅行で朝鮮に行ったのですが、そのときに朝鮮と韓国の軍事境界線を見学し、北の兵士と南の兵士がお互いに銃を持って立っている光景を目の当たりにしました。
そのときに「自分も含め、同じ民族なのに、なぜこんな状況になっているのだろう。どうにかならないのだろうか?」と、とても違和感を覚えたのです。
でも当時はまだ高校生で何をしたらいいかもわからず、漠然と「人々の生活を支える仕事に就こう」と考え、大学で土木工学を専攻し、丸紅に入社しました。
でもあるとき、私がバングラデシュの出張を終えて日本に帰った数日後に、首都ダッカでテロ事件が起き、バングラデシュで共にプロジェクトに従事していた方々がテロの犠牲になりました。
そのことをきっかけに、軍事境界線で感じた違和感がまた呼び覚まされて「戦争といい、テロといい、人と人が命を奪い合うこの現実をどうにかできないだろうか?」と、真剣に考えるようになったのです。
戦争が起こるのは、国同士がお互いの思想を受け入れられないことも、ひとつの要因なのではないか? ならば、人と人がお互いの違いをポジティブに捉えられるような世界になれば、戦争やテロも減っていくのではないか、と思いました。
「では、世界平和を実現できる領域とはいったい何なのだろう?」と考えたときに、やはり人の考えに一番影響を及ぼすのは、教育だと思ったんです。みんなが同じであることが重視される教育ではなく、一人ひとり違うことが素晴らしいと思える教育に変わっていけば、世の中も変わっていくのではないかと。
それで、教育×VRの事業を立ち上げるために、丸紅を退職しました。
教育にVRを取り入れようとしたのは、どうしてですか?
バーチャル上に教室を作れば、世界のさまざまな国の子どもたちが一緒に授業を受けられ、お互いの文化の違いを認め合いながら教育ができると思ったのです。
でも、実際に教育やVRの知見がない自分が事業を起こすのは、非常に厳しいものがありました。そんなときに、代表川島の中高時代の恩師である「いもいも教室」の井本陽久先生と出会い、井本先生の紹介でワンダーラボに転職しました。
ワンダーラボに転職しようと思った理由は何ですか?
ワンダーラボに転職したいと思った理由は、3つあります。
1つ目は、子ども目線を大事にしたものづくりを行っていることです。子ども向けの教材の場合、お金を払うのは保護者なので、得てして保護者目線のコンテンツになってしまいがちです。
でもワンダーラボには、子どもを中心にコンテンツを生み出す土壌がありました。「子どもがいかに楽しめるか?」「子どものわくわくをいかに引き出せるか?」ということにフォーカスして、教材やアプリを作っていました。
プロトタイプを作った後も、実際に研究授業を行い、子どもからのフィードバックをもとに改善を加えた上で、真に子どもが喜ぶコンテンツを世に送り出しています。自分が仮にVRで事業をしたとしても、子どもを惹きつけるコンテンツを作りたいと考えていたので、そうしたワンダーラボのやり方にはとても共鳴しました。
2つ目にいいと思ったのは、会社のメンバーが多様で、日本人だけではなくいろいろな国のメンバーがいて、みんなユニークで面白そうだったことです。お互いの個性の違いを受け入れて、ポジティブにコミュニケーションをとっているように見えました。
3つ目は、シンクシンクのアプリサービスが日本だけでなく、世界150カ国で使われていたということです。自分も世界の子どもたちを対象にした事業をしたかったので、すでに世界のさまざまな国の子どもたちに受け入れられているコンテンツがあることは、素晴らしいと思いました。
シンクシンクを世界に広めることで自分がやりたいことに一歩近づく
金さんは現在、シンクシンクの事業責任者(サービスマネージャー)なのですね。
そうです。シンクシンクはいま、150カ国で累計200万人以上のユーザーが使ってくれています。ワンダーラボとしては、さらにユーザー数を伸ばしたいですし、このサービスを世界にあまねく届けていきたいと思っています。
そのためには、シンクシンクを知ってもらうための、マーケティングやプロモーションを行うことが重要です。そして実際にアプリをダウンロードしてもらった後は、いかに使い続けてもらえるか、いかに収益を生み出せるサービスに発展できるかを考える必要があります。
アプリをダウンロードする前と後を強化していくために、アプリを知ってもらうための施策や、アプリ内の改善策を練っているところです。
<シンクシンク公式サイト>
シンクシンクの事業によって、金さんがやりたかったことを実現できるでしょうか?
はい、シンクシンクを世界に広めていくことで、自分がやりたいことに一歩近づけるんじゃないかと思っています。また、シンクシンクを発展させていく過程で、新たにやりたいことが生まれるかもしれません。
私は商社から教育業界にキャリアチェンジしましたが、どちらもプロジェクトマネジメントという点では、自分にとって共通しています。
プロジェクトマネージャーは「いかにプロジェクトメンバーのスキルやアイデアを引き出し、気持ちよく働いてもらえるか」を考えることが、大きな役割の一つだと思います。
メンバーの力をプロジェクトに還元していくことが、ワンダーラボの事業の成長につながると考え、これからもがんばりたいと思います。
ワンダーラボのメンバーには、どんな人が向いていると思いますか?
自分が人と違うことをポジティブに捉えられるメンバーが、ワンダーラボには多いように思います。
ワンダーラボには個性豊かなメンバーが多いので「お互いに個性が違うからこそ、いいものが生まれる」という思いで仕事ができれば、きっと楽しめると思います。
そうすると、今まで世の中になかったような、素晴らしいコンテンツが生まれていくのではないでしょうか。
ワンダーラボの仕事に興味を持っている人に向けて、ひと言メッセージをお願いします。
ワンダーラボでは、一人ひとり個性が違うユニークなメンバーが一緒に楽しく働いています。
また、ワンダーラボは今まさに世界に向けてサービスを届けようとしている、ダイナミックなステージにあるので、ぜひ一緒に楽しいものづくりをしましょう!
ワンダーラボでは新しい仲間を募集しています!
興味を持っていただけましたら、ぜひ各募集ページもご覧ください。
ワンダーラボ株式会社では一緒に働く仲間を募集しています