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【テクノロジーで業界を変革】物流業界のリアルと変革の醍醐味〜2024年問題にどう立ち向かうか〜

ネットで注文した商品が、数日ですぐに自宅に届く。そんな現代では当たり前の日常が、2024年には維持できなくなるかもしれない。「2024年問題」と呼ばれる大きな課題が物流業界に迫っていることをご存じでしょうか。

「2024年問題」とは、2024年の働き方改革関連法の適用に伴って物流業界に引き起こされるさまざまな問題のこと。慢性的な人手不足であるトラックドライバーの時間外労働が制限されることで、これまで通りの運送ができなくなる可能性があります。トラックドライバー不足の深刻化で、現在の物流量の36%が運搬できなくなるという調査もあるほどです。

社会のインフラとして必要不可欠でありながら人手不足が続き、光の当たりにくい物流業界。そんな現状にテクノロジーで風穴を開けるのが、私たちX Mile(クロスマイル)です。今回は、物流業界に明るいドメインエキスパート(特定領域の専門家)やエンジニア、そしてCEOから聞いた業界のリアルをお届けします。


■砂川勇太/ドメインエキスパート

主に車両運搬業を営む運送会社に1人目の社員として入社。ドライバー業務をメインとしながら、会社立ち上げに携わる。のちに同業界の運送業者に転職し、既存業務の改善やマネジメント業務に従事。これまでの経験は役員直下での業務だったこともあり、経営サイドの課題にも精通している。

■清水伶威/ドメインエキスパート

高校卒業後、親族が経営する物流企業へ入社。社内のDX化など新たな取り組みを進め、取締役に就任する。その後X Mileに入社し、物流PF事業部にてドメインエキスパートとして活躍。豊富な業務知識を活かして、SaaSのシステム開発に携わる。

■蝦名 潤/エンジニア

公立はこだて未来大学卒。在学中には仮想通貨を用いた健康推進アプリなどを開発。不動産ベンチャーのエンジニア1期生として入社。開発コアメンバーとして、CRMやポータルサイトなどのWeb開発にフロント・バックエンド・インフラとフルスタックに活躍し、全社賞を受賞。X Mileにエンジニアの初期メンバーとして参画し、複数プロダクトの開発を管掌。

■野呂 寛之/代表取締役CEO

北海道出身、ICU卒。テラモーターズ ベトナム支社に駐在、製造拠点・物流網の構築、販路拡大に従事。カンボジア拠点長としてEV3輪の事業立上を行うも撤退。帰国後、当時ユニコーン企業のMTG新規事業室を経て、Paymeの創業に2番目社員として参画。取締役COOに就任し、SaaS導入企業200社突破、4.5億円の資金調達、銀行・上場企業との事業提携など拡大に貢献。令和元年、X Mileを創業。

ーーー現場ではどのような業界課題を感じていましたか?

砂川:私が課題として強く認識していたのは、なんでも紙に印刷して提出する文化が根強いことでした。配車表や請求書など、業務フローに紙での提出が義務づけられていることが多くあるのです。どうしても紙で管理すると、出先で把握することができなかったり、担当にしかわからず業務が属人化してしまったりする。そのため業務が非効率になり、それが長時間労働につながっていると感じます。車両情報や過去の運行情報もデータベースで管理していないので、業務負担になっている面もありました。


清水:私も同じく、物流業界に入って驚いたのは事業所内に紙が溢れかえっていることでした。なぜこれほどまでに紙が増えるかというと、FAXで受発注をすることが業界のスタンダードだから。お客様からの発注を電話で受けて、詳細をFAXで送っていただき、さらにそのFAXを運送会社に送る・・・という形で何社も紙がリレーするのです。メールやLINEであれば一瞬にして解決することが、時には数時間もかかります。今の時代、普通では考えられないことが当たり前に行われているのが現代の物流業界のリアルです。

また、物流の現場では“配車マン”という仕事があります。配車マンの営業スタイルも非効率で、右手の受話器で荷主からの荷物案件を聞きながら、左手の受話器で自社の各ドライバーが空いていないか確認の電話をするというもの。PCで荷物やドライバーの状況を把握できればこのようなスタイルは無くなるはずですが、実際にシステム化できている会社はほんの一握りしかないのが実態です。


野呂:こういった業界課題を本質から解決することを目指して立ち上げたのが、X Mileです。労働力の不足と生産性の向上を、人材支援やテクノロジーを駆使して解決しようとしています。労働力の不足を補うために展開しているのが人材プラットフォームの「クロスワーク」や「ドライバーキャリア」。そして、生産性向上を担うのがSaaSの「ロジポケ」です。デジタル化の進まない業界をSaaSの導入で変革し、より重要な業務に注力していくことが物流業界の労働生産性を高める抜本的なカギになるでしょう。将来的にはトラックドライバー不足解消のために、自動運転の導入も進める予定です。中長期的に業界と向き合って、社会課題を解決する事業を展開していきます。

ーーーX Mileに入社したきっかけは何ですか?

砂川:私はこれまで人材流出を避けるための業務改善を何度も行ってきました。しかし、物流業界のイメージ悪化などで特に若手の人材離れが深刻化し、歯がゆい思いをすることも多かったのです。そんな中、事業ミッションに「社会問題をビジネスとITで解決する」を掲げるX Mileと出会い、自身の想いと非常に近いものがあると感じました。業務改善と人材拡充の両軸から業界の課題にアプローチし、運送・物流業の社会的地位の向上を実現してみたいと考え、入社を決めることにしました。

清水:私はX Mileからお声がけいただいたのが最初のきっかけでした。これまで私が従事してきた物流業界の課題に着目していることを知り、興味深く感じるようになりましたね。野呂(CEO)との面接の際に、良い意味で物流業界のイメージがなく、この会社であれば業界を再構築できるかもしれないと感じたのを強く覚えています。世の中の課題を解決し、お客様にも喜んでいただき、さらにはX Mileも拡大していくというまさに三方良しのビジネスに共感しました。

ーーー物流業界出身者から見たX Mileの強みやプロダクトの価値は何ですか?

清水:物流DX化の最大の弊害は、DX化のきっかけがないことや、そもそもやり方がわからないことです。そういった弊害に対して、X Mileは安全教育や業務効率化のセミナーを開催することで、まずは業界に対して一定の認知を得られていると思っています。

また、X MileのSaaSは物流に関するあらゆる課題を1つのシステムで解決できるよう設計されているので、やり方がわからなくなることもほとんどありません。当社のSaaSを選ぶことで、複数のシステムを使い分ける必要がなくなり、課題に対してシンプルにアプローチができるのです。これはDX化のハードルが下がるという点で、大きなメリットに感じています。

そして、SaaSのシステム開発の価値としては、“システム改良のスピード感”が挙げられるでしょう。導入企業様からいただいたご意見はその都度整理してプロダクトチームで検討しており、毎週のように改良や新機能追加が行われています。このスピード感については、導入企業様からも良い反響をいただいていますね。プロダクトに手を加える際に気をつけているのは、あらゆる目線から意見を出し合い、現場で喜ばれる最適解が出せるよう議論することです。エンジニアやCS、PdM(プロダクトマネージャー)、そして私のようなドメインエキスパートがそれぞれの角度から意見することで、良いプロダクトが作れると考えています。きっかけから導入までの一連の流れが用意されていることや、現場が求める良いプロダクトを提案できることが当社の強みです。

野呂:清水が挙げたように、質の高いサービス提供をするためにプロダクト開発サイクルにはこだわっています。開発チーム・ビジネスチームの両軸から、システム開発のビジネスインパクトや開発工数を綿密にすり合わせ、リリースまでをチーム全体で推進しているのです。「0→1」や「1→10」などさまざまなフェーズのプロダクトを複数展開していますが、どの業務に携わっても高い水準の事業推進力・事業開発力が身につくと思います。

ーーー今後、X Mileでやっていきたいこと・展望を教えてください。

砂川:現在、私が関わっている事業部のビジョンとも重なりますが、多重下請け構造の解決は必ず達成したいですね。個人的には、運送会社の待遇改善も成し遂げたいと思っているので、運送会社と荷主企業の手を取り合えるような存在になりたいと考えています。運賃の適正化やそれを実現するための効率的な輸送方法の提案などにも取り組む予定です。

清水:ドメインエキスパートとしてチームを牽引する存在になり、国の血液とも呼ばれる物流業界のあらゆる課題を、X Mileのプロダクトで解決していきたいです。また、現在展開を進めている大阪支社はまだ立ち上げ段階なので、東京での運営ノウハウを活かしてチーム立ち上げのプロセスを型化したいと考えています。各支社のスムーズな立ち上げが、X Mile全国拡大のきっかけになるようにしたいですね。将来的には、物流業界で求められるサービスのすべてをSaaSに盛り込み、X Mileのサービスひとつでトータルサポートができる状態を作り上げたいです。どこの物流企業のオフィスでも、事務所内のPCに「X Mile」が表示されている未来を想像するとワクワクします。

ーーードメインエキスパートがいることによる、開発側にとってのメリットは何ですか?

蝦名:システムに新たな機能を実装するにあたって、その機能が現場で活用されるのか、意図した導線通りにユーザーが動くのかといったことはリリースしてみるまでわかりません。ただ、X Mileには現場を知り尽くしたドメインエキスパートが複数名在籍しているので、事前にある程度の答え合わせができる安心感がありますね。だからこそ、確信を持ってシステムの開発を進めることができています。特に労務や会計処理などは企業ごとに独自のフローが存在することも多いのですが、ドメインエキスパートのおかげで確度の高い仕様検討を実現できます。

野呂:X Mileの立ち上げから注力していたのは、お客様の人材不足を解決することでした。まずは人材プラットフォームを駆使して採用課題を解決し、そこから少しずつSaaSの価値を感じていただけるよう「ロジポケ」の提案を進めていきました。どのようなシステムがあれば便利か、どのような機能があれば使っていただけるかを100社ほどにヒアリングし、お客様が最も求めるものを少しずつ探っていったのです。現場の課題を浮き彫りにするためのヒアリングと、ドメインエキスパートの知見を重ね合わせ、今では高い満足度を実現できています。


ーーーエンジニアがX Mileで働くことの意義を教えてください。

蝦名:物流業界は、暗黙的な商習慣があるなどの要因によりシステムとの相性が決して良いとは言えません。しかしながら、この業界のDX化の経験を積むことで、きっとどの業界でも通用するスキルが得られると思います。お客様の漠然とした課題を明確にし、それをひとつずつ解決していく経験は何事にも代えがたいでしょう。DX化が難しいからこそ、それだけエンジニアの価値も大きい仕事であることは間違いありません。少しでもX Mileに興味がある方がいれば、ぜひカジュアルにお話ししたいと思います。


X Mileで「一緒に挑戦したい」という方がいましたら気軽にアクションしてもらえると嬉しいです。

まずはメンバーとカジュアルにお話ししてみませんか?

こちらhttps://hrmos.co/pages/xmile/jobs/0000058/applyからどうぞ。

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