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息抜きに絵を描くことが趣味の公認会計士 中山夏子さんに、監査法人から山内会計にジョインした経緯や、アートやファッションを支える仕事への思いについて聞いてみました。

―最初に、公認会計士になろうと思ったきっかけについて教えてください。

大学1年生の時に、友人についていって参加した公認会計士の職業紹介セミナーで、公認会計士がいろいろなクライアント先に出向いて監査業務を行い、出張も多く、一つの場所で固定されずに飛び回っている紹介ムービーを見ました。就職後に同じオフィスに通い続けるというイメージが自分の中にはなかったので、毎週のように違うオフィスで仕事ができるスタイルにとても魅力を感じましたし、単に「出張=仕事で旅行」と思って、そこもいいなと思いました(笑)。

また、将来結婚しても旦那さんに頼らず自分自身で稼ぎたい、出産等の女性特有のライフステージの変化にも対応できるような働き方をしたいと思っていたので、公認会計士の資格取得はうってつけなのではと思いました。

大学は経営学部だったので会計科目が必修科目だったのですが、授業で簿記2級を取れば単位がもらえるというので受けてみたらあっさり受かり、もともと数学が得意というのもあり、「数字を扱う会計学の勉強は自分に向いているかも!」と勘違い(?)をし、まさかこんなに試験勉強が大変とは思わずに「公認会計士試験いいかも!」と、より具体的に考えるようになりました(笑)。ただ、もともと経営コンサルという仕事にも魅力を感じていたこともあり、もう少し学ばせていただける機会もあったので、一旦は会計専門職大学院に進学しました。

大学院で公認会計士の資格を持っている大好きだった経営学の先生から、「内部統制をみることができるのは公認会計士だけで、経営コンサルにも役立つから公認会計士の資格を取得したほうがいいよ」と勧められたことが後押しとなり、やっと本腰を入れて公認会計士を目指すことにしました。思い始めて5年後の一念発起です(笑)。大学院卒業後2年間勉強して公認会計士試験に合格し、監査法人トーマツに入社しました。

実は、高校3年生の時にも進路の分岐点がありました。付属校に通っていたのですが、絵を描くことが好きだったので、外部受験して美大進学もいいなと考えていた時期がありました。実家が上野なので「美大といえば芸大」と思っていたのですが、たまたま同級生に芸大を目指している子がいて、その子は唯一自分より絵がうまいしセンスが違うと思っていた子だったので、「ああいう特別な才能のある人が目指すところだよなぁ…」、そして、芸大出身=アーティストとして生きるものだと勝手に思っていて、「私くらいのレベルだと卒業後路頭に迷うな…」と結局は受験を断念しました。

今思うと私の完全にリサーチ不足で、芸大以外にもたくさん魅力的な美大はありますし、仕事で美大出身の方と数多く接していて、アーティストだけではなく、デザイナーやアートディレクターとして様々な会社や場所で働いている方々を見ているので、もしやり直せるなら美大受験の道を選ぶかもしれません(笑)。

―監査法人ではどのような仕事をしていましたか。

監査法人では「トータルサービス事業部(略称:TS)」という、監査だけではなくIPO支援やコンサルを行う部署で8年間働いていました。

就職活動の時に監査業界で一番イケているところに行きたいと思っており、いろんな先輩会計士にも聞いて回ったらみんな「トーマツのTSがやばい」と言うので、行くならそこだなと(笑)。何がやばいのかよくわからず、とりあえずイケてそうなので応募し、無事内定をいただいてTSに配属されました。

同じ部署には、意識と成長意欲が高い人が集まっていたので、毎日が刺激的でした。飲み会なども多くて激しく、「本当に公認会計士なのか?」と思うほどアグレッシブな人たちに囲まれた日々は本当に楽しかったです。また、やりたいと言ったことにすぐ動いてくれる風土で、監査部門に所属しながらアドバイザリー事業部のコンサルの仕事も兼務したり、IPOセミナーの司会やeラーニングのナレーターなど様々な仕事を経験させていただきました。

確かにいろいろな意味でやばい事業部でしたが(笑)、選択に後悔はないですし、今でも大好きな部門です。同僚とのつながりも深く、退職後も定期的に連絡を取り合っています。

―山内会計のことを知ったきっかけと、監査法人からの転職を決意した経緯を教えてください。長年在籍した監査法人を退職するのは、勇気がいることだったのではないでしょうか。

周りからの影響もあり、初めて職位が昇格した頃から次のステージについていろいろ考えるようになりました。「何か面白い仕事ないかなぁ」と調べていて、そのころ海が好きだったので、ネットで「公認会計士×海」で検索してみたら、海の家関連の会社などしか出てこない(笑)。次に、かつて進路をあきらめたアートが思い浮かんで「公認会計士×アート」で検索したところ、山内会計のHPを発見し、「こんなアートに特化した会計事務所もあるのか!」とびっくりしました。また、所長の山内さんのプロフィールを見ると、自分と同じ監査法人出身で、しかも同じ部署だったことまでわかり、これは運命だと、Facebookで友人がつながっていたので、すぐに紹介してもらって山内会計の事務所訪問などもさせてもらいました。その後、ホームパーティーに招待するなど個人的なお付き合いをするようになりました。

入社8年目になると、マネージャー昇格時期のため、このまま監査法人で管理職になるのか、それとも別のことに挑戦するのか再度真剣に考えるようになりました。私はTSに在籍しつつ、業務の希望もいろいろ叶えていただき、様々な経験をした中で、どうしてもこのまま監査法人で監査業務を極めていくイメージがわきませんでしたが、だからといって職場は大好きだったので転職する踏ん切りがつかない状況でした。

そんな中で、妊娠が発覚して産休・育休をとることとなり、復職後どうしようかなとずっと考えて過ごしていたら、まさかの手術が必要な病気にかかってしまい、人生で初めて“死”を意識しました。その時に強く「このまま何もアクションしないで監査法人にいたら死んだ時に絶対後悔する!」と思いました。

病気から回復し、いよいよ復職の期限が迫っている中で、「死んだ時に後悔しない生き方って何だろう?」と考えていたところ、周りの友人でアートやファッション業界の仕事をしている人が多く、会計や法律の知識がないため不利になる契約を結んでいたり、損をしていたりして相談を受けることがあったので、そうした身近な友人のために自分の知識を使いたいなと思うようになりました。実は産休前に監査法人内でアート事業を対象としたアドバイザリー部門の方ともつながっていて、そこでも支援できるかなとも思ったのですが、グローバルファームであるが故に数千万円以上の規模でないと受注できず、ここを出ないと自分のやりたいことはできないと退職を決意しました。

退職のタイミングで、「アートやファッション業界の友人の手伝いをするためにまずは個人・中小企業の税務業務ができるようになりたいのですが、どのように学ぶべきですか?」と山内さんに相談したところ、「うちに来て一緒にやろうよ」と言ってくださり、山内会計にジョインすることになりました。

―入所してみて、監査法人時代の仕事とのギャップを感じることはありましたか。

公認会計士は基本的に上場企業がクライアントなので、経理部の方たちなど会計知識がある相手先しかいなかったので、会計知識ゼロのクライアントの立場に立って、どこまでかみ砕いて説明するのかを見極めるのがなかなか難しいと感じています。

また、前職では税務業務は税理士法人に外注していたので、自分自身で個人事業主の確定申告書や法人の申告書を作るのが初めてで、受験時代の税務知識を呼び起こす作業がなかなか大変でした。入所前に法人税、消費税、所得税の本や教科書を読んで復習し、入所後も他のメンバーにおすすめの本を聞いては購入し、わからないことは適宜調べながら、様々な事例を数多くこなして経験を積む日々です。

公認会計士業務は監査という仕事上、企業から見ると「敵」のような存在で、「ありがとう」と言われることはなかなかないので、税理士業務はクライアントの「味方」となり寄り添う存在として「ありがとう」をたくさん言われる存在だと転職時はウキウキしていたのですが、何でもかんでも味方すればよいということではなく、「税務調査」に対しどれだけリスクを下げられるかも考えなければなりません。時には監査と同様の対応が必要となるケースがあり、ダメなことはダメとはっきりという「お母さん」的な存在として、バチバチ親子喧嘩する時もあります(笑)。例えば、税務・会計知識のない方は「節税」と「脱税」の区分が極めてあやふやだったりするので、それぞれの違いをわかりやすく説明し、望まれている処理は税務リスクが極めて高いためやるべきではないことをご理解いただくことの難しさに直面することもありました。信頼されて顧問契約を結んでいただいている以上、クライアントには、責任をもって一緒に考えるスタンスで接しています。

―監査法人時代の経験が活かせているところ、仕事のやりがいはどんなところでしょうか。

監査では財務諸表のきめ細かい分析等も行っていたので、その経験を生かして、クライアントの残高試算表のデータを経営分析しグラフ化して、経営的アドバイスをさせていただいたところ、「こんなことまで提案してもらったのは初めて!」と、とても喜んでいただけました。IPO支援も経験しているので、IPOの相談にのれることも強みです。公認会計士だからこそできる、税務面だけではない会社全体の活動から数値を読み解く力は、とても役に立っていると思います。

また、山内会計では私の友人の会社も何社か受注して担当しており、当初やりたかった友人たちのために自分の力を使いたいということも叶ってきていて、今まで遊びの話題だけだったのが、一緒にご飯を食べながら仕事の話を熱く話したり、プライベートと仕事が融合してきたのがとても楽しく、やりがいを感じます。

今アパレルブランドのコンサル支援も担当していますが、日々の会計業務や税務業務は山内会計の知識で、会社経営へのアドバイスや事業計画・資本政策作成などは前職の経験が生きていて、新旧業務の融合ですごくやりがいを感じます。

山内会計ではアパレルブランドのほかスタイリングなどのファッション業界のクライアントもあり、基本的に私が担当させてもらっています。ファッション業界というと一見華やかなのですが、中の業務は細かいしすごい独特、またこれらの分野に精通している公認会計士があまりいない現実があります。元から友人がその業界に多く、一般の公認会計士より理解はしているつもりでしたが、もっと深堀りして、もっと業界を理解して支援できるようになって、会計×ファッションなら中山と言われるような公認会計士になることが今の目標でもあります。

―所内の雰囲気はいかがですか。

みんなフレンドリーな人ばかりで、温かい感じです。事務所に出勤すると和気あいあいとしていて楽しいですね。雑談したり、悩みを共有したりすることが、仕事上でもプラスになっています。

コロナ禍ということもあり、今はリモートワーク中心ですが、リモートワークのおかげで仕事と子育てを両立しやすいです。通勤時間のロスがなく、すぐに仕事を始められるのがよいですね。ママやパパのメンバーも多く、フレックスタイム制も導入しているので、ママ・パパたちは早めの時間から勤務して早めに終業したりと、それぞれのメンバーがライフワークにあった働き方をしていて、とても働きやすい職場です。

―これから山内会計で実現したいこと、やってみたいことを教えてください。

所長の山内さんだけでなく所内メンバーが講師となり、事務所主催のセミナーを一般の方を対象に開催したいです。また、事務所内での勉強会をもっと増やして、山内さんが中心となって培ってきたノウハウの共有をさらに進めていきたいです。事務所のHPにも記事として掲載して、情報を発信していけたらと思います。

―仕事をする上で大切にしている価値観は何ですか。

監査法人時代からずっとそうですが、クライアントとは「会社」対「会社」ではなく、「人」と「人」でつながっていたいと思っています。時には、打ち合わせ中に好きなことについて雑談することもあります。なぜか、監査法人時代はクライアントから「ちゃんづけ」で呼ばれることが多かったので、ある程度の威厳は欲しいですが(笑)。気軽に頼られる存在になりたいですね。

―オフの日にはどんなことをしていますか。

最近気づいたのですが、無性に絵を描いたり創作をしたい時は、ストレスが溜まっている時だったんだと…。

カウンセラーの友人から、私にとって絵を描いたりして無心になれる時間がストレス発散になっているのではと言われ、確かに繁忙期ほど画材を買い込んで時間を見つけては絵を描いたりしているなと(笑)。最近までは確定申告繁忙期だったので、オフの日は絵を描いたり、没頭系の活動をして過ごしていました(笑)。また、子供の育児絵日記も始めました。

仕事が少し落ち着いてきてからは、子供の保育園用に再開した裁縫から刺繍にまで手を出し、先日は友人宅で刺繍のワークショップに参加しました。

また、クライアントや友人のアーティストの個展に行くのも好きで、よく足を運んでいますね。

【刺繍に没頭中!】

【段ボールに描いた絵】

【結婚式の時に手作りしたブートニアと席札】

―こんな人と一緒に働きたい!など、入所を検討中の方に一言メッセージをお願いします。

おしゃべりなメンバーが多いので話好きな方!それに、ベンチャー企業のようにスピード感がある事務所なので成長意欲があって変化が好きな方!普通の会計事務所ではありませんが、「それがよい!」という方に来ていただきたいです。

あと、アートやファッションなどの文化支援に興味がある方がいいですね。クライアントが楽しそうに仕事の話をされる時に、自然と共感をすることでより深い悩みまでお話をうかがえたり、発見もあったりするので、興味があるかどうかはとても重要だと思います。

クライアントさんが個展や展示会等開くことも多いので、「あの時話していたあれか!」など裏側を知りながら鑑賞するのはとても楽しいですし、このアートやプロダクトを支えているんだというやりがいを感じることができます。クライアントの文化創造を1ピースとして支えることに喜びを感じる方にぜひ来ていただきたいです。

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