Zensは長年、世界一のAirbnbレベニューマネジメントツール「Wheelhouse」を提供する、Lyric社と提携し、運営物件の価格最適化を行ってきた。
同社で、データサイエンティストチームのトップを務める、Andreasに東京五輪にに向けたデータ分析を行ってもらったので、紹介したいと思う。
Airbnb稼働率
現状、東京23区内に14,565件のアクティブなAirbnbが存在し、東京オリンピック期間(7/24〜8/9)は、既に全体の9.5%が埋まっている。同時期の稼働率は通常48.7%だが、今年は95.5%になると予想。
以下は、部屋のサイズ別の稼働率予想。
0 bedrooms 99%
1 bedrooms 93.4%
2 bedrooms 97.9%
3 bedrooms 91.3%
4+ bedrooms 93.5%
ADR(Average Daily Rate)
既に予約が確定している日程のADR(平均宿泊単価)は、平均で前年比315%アップ。大型物件より小型物件の方が、需要が高いため、ADRの増加率も高い。
0 bedrooms 382%
1 bedrooms 349%
2 bedrooms 279%
3 bedrooms 284%
4+ bedrooms 287%
Airbnb供給数
オリンピック時期はまだ先であることもあり、現時点の総数である14,565件に対して、オリンピック時期にカレンダーを開いているところは6000件ほどしかなく、その内カレンダーが空いているところは4500件ほどしかない。これから、時期が近づくにつれ、Airbnbの供給数は増えていく。
オリンピック期間の価格は通常の何倍にすべきか?
100物件をランダムに選び、それらのオリンピック期間プライスを、Wheelhouseのレコメンドエンジンで調査したところ、価格は前年比150%〜200%アップにすべきと表示された。
ホテルのADRと稼働率
WheelhouseはHotels.comのAPIを使い長年にわたりホテルのデータ分析を行っている。Hotelsに掲載された東京のホテル613施設のデータを分析すると、オリンピック時期のADRは前年比150%-200%アップになっていた。また、ほとんどの部屋は既に埋まっており、20%の部屋しか空いていない。
Andreasの結論
オリンピック期間は通常時の最低3倍は価格を上げておくべき。さらに、できるだけ早い時期にカレンダーを開けておくほうが、予約を獲得されるチャンスも増えるため、ギリギリまで待たず一旦は通常の3倍の価格でカレンダーを開けておくのが良いだろう。
町田のコメント
オリンピック時期も、開会式や各スポーツの決勝戦は東京全体の需要が高まるが、そうでない日程の需要は慎重に考えてレベニューマネジメントを行う必要がある。
また、東京都内だけでなく、江ノ島や九十九里、横浜スタジアムなど、あらゆる場所でスポーツが開催されるため、スタジアム立地や決勝戦の日程を抑えて、需要を予測していくべきだ。
なお、Zensでは、レベニューマネジメントだけを行う社員が1名おり、毎日独自の分析シートを使いながら、Wheelhouseで各物件のベース価格の調整や、直近の予約が入っていない日程の追加ディスカウント設定をしている。
Wheelhouseの登録は、https://www.usewheelhouse.com/u/account/register?referrer_id=e0DVe から行うと、$10分がバランスが登録者とZensアカウントに追加され、Wheelhouse利用料に当てることができるので、よろしければお使いください。