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課題解決のための選択肢としてM&Aを選んだ、オーサムエージェントが目指す物流業界のカタチ(前編)

2022年、11月よりじげんグループにジョインした株式会社オーサムエージェント(以下オーサムエージェント)は、名古屋を拠点とする企業だ。
運送業に特化した求人メディアサービス「ドラピタ」を主軸に、物流業界の「人」に関する課題解決に取り組んできた。
そんな業界と向き合い続けた若き起業家 オーサムエージェント代表の竹村に、創業ストーリー・サービスの強みについて話を聞いた。


トップセールスマンからの起業、オーサムエージェントの創業ストーリー

まずはオーサムエージェントと、竹村さんについて教えていただけますか。

オーサムエージェントの代表を務めています。竹村です。
オーサムエージェントは2016年に創業した会社で、運送業に特化した求人メディア「ドラピタ」を主力サービスとして展開しています。2022年の11月に、じげんグループにジョインしました。
「ドラピタ」は、サービス名の通り、トラックドライバーの求人を多く掲載しています。トラックドライバーとひと言で言っても、それぞれで求める能力や備わっているスキルが全く異なっているんです。食品を運ぶ人、精密機械を運ぶ人、運ぶものによって180度仕事内容が違うと言ってもいいほど、専門性が必要な仕事です。求職者と企業間でもきめ細かな要望が発生しますので、そこに寄り添った業界特化型のメディアサービスを提供しています。

私自身のバックボーンをお話しすると、1990年生まれの今年33歳になります。
小・中・高と野球に没頭していて、高校時代に「これは良い所までいけるかもしれない」というタイミングで肘を故障してしまいました。それでも体にムチ打ちながら一生懸命やっていたのですが、大学入学を期に一旦野球は諦めてしまったんです。
幸い、高校は文武両道の進学校で勉強自体は人並みにやっていたので、大学に進学しました。
実家が裕福ではありませんでしたから、奨学金を借りつつ自分で働きながら学生生活を送っていましたね。今思えば、すでにその頃からめちゃくちゃ働いていました。(笑)
野球の目標がなくなって以降はそんな日々を送っていたのですが、サイバーエージェントの藤田さんに憧れて、「自分も会社をつくって、社長をやろう」と決めたんです。
社長になるためには、まずは営業力がとても重要だと思ったんですね。就職活動は、そこを主軸に動いていました。営業力がしっかり身に付けられて、色んな業界・業種に触れられる機会が多く、「とにかく働きたい」私を応援してくれる会社と縁があり、大学卒業後は求人大手の企業に新卒入社しました。

新卒で入った会社で、スピード出世されたと聞いています。

でも、最初から売れるタイプの営業マンではありませんでした。とにかくストイックに、仕事中心の生活を送って、入社して1年ぐらい経ってやっと同期の中でナンバーワンになれて、3年目(2年半たったころ)には全事業部(5,000人)のナンバーワンを獲ることができました。そのあと、1年ほど課長職に就かせてもらって、3年半が経ったころに独立しています。
元々、就職活動の面接のときから「私は起業をするので、3年で辞めます。」と言っていたんです。今思えば会社もよく採ってくれたなと思うんですが。(笑)幸い人の出入りもアクティブで、どんどん若手も入ってくる会社のカルチャーだったので、野心を持っている私を「面白い」と思ってもらえたのかもしれません。

そこまでストイックに仕事中心の生活をされながら、「起業」への情熱も温め続けておられたんですね。

そうですね。学生の頃はシンプルに「お金持ちになりたい」という思いが原動力だったんですが、その後勤めてからは、取り扱っていた自社商材だけで助けられないお客さんがたくさんいました。あらゆる採用広告を出しても効果が出ずに、従業員が足りなくて倒産されたお客さまを目の当たりにして、「何とかしたい」と思ったのも起業に踏み出す動機のひとつでしたね。私自身、採用支援の仕事がものすごく好きだったので、自分が独立した方がいろんな商材も扱えるし、自分でもっと使いやすいサービスを生み出すこともできるし、関わってくださるお客さまのためになるんじゃないかなと思うようになりました。
起業するときは「やりたいこと」ではなく、「自分の得意なこと」で起業したいと思っていたので、全社でナンバーワンになった時に得られた自信が、独立への後押しになりましたね。

物流ドライバー特化型求人サービス「ドラピタ」が、業界にしっかりと根付いている理由とは

起業されてから1年経たないうちに、「ドラピタ」が立ち上がっていますね。最初から構想はあったのでしょうか。

起業してから最初に立ち上げたサービスは、すでにクローズしてしまっているんです。
やりたいことを詰め込んだものの成果は伸びず、半年ほどで私も営業しなくなってしまいました。「ドラピタ」は、その反省を生かしたサービスなんですよ。もともと物流会社向けの採用活動を得意としていて、私たちが介在することで企業の皆さんにバリューを出せるのではないかと考えていました。業界全体のカルチャーとして「採用マーケットの情報収集が苦手な方が多い」ということもあって、大手企業の広告を複数取り扱う代理店として活動するよりも、自分がサービスを立ち上げたら物流業界全体をもっと良くできるのではないかと考えたんです。

業界では総合型の大手求人サイトを使って採用するのが一般的だったんですが、「ドラピタ」はとても高評価をいただけたんですよね。そこから「勝ち筋」の解像度が上がっていって、一気に注力サービスになっていきました。


「ドラピタ」を利用されているお客さま・ユーザーの方はどういった方がいらっしゃるのでしょうか。

物流会社と言っても本当に多種多様ですね。大手だと1万人規模のところもありますし、家族経営のような10人以下の企業もあります。企業に提案する内容っていうのは全然違ってきますね。
一方でユーザーの方(求職者)は、男女比は7:3くらいです。やはり力仕事が多い職種ではあるので、求職者がしたくても企業が受け入れられないという構図も一部はあるのですが、徐々に増えてきてはいます。
女性をターゲットにした原稿を作るとすごく反響のあるときもありますし、企業の規模に合わせてというよりは、仕事内容や企業のカルチャー・「求める人物像」をしっかりヒアリングして訴求するようにしています。私自身が求人原稿ひとつにとてもこだわりを持っていて、魂を込めて原稿を書き、それを成果に繋げてきました。オーサムエージェントになってもそのスタイルは変えていません。「媒体の価値=マーケティングの上手さ」もひとつあるとは思いますが、「ドラピタ」が評価いただけている根底は、やはり原稿制作力と原稿に対しての情熱だと思っています。求人広告の原点をブラさず、しっかり良い広告を作る。ずっとやり続けたからこれだけの効果をお返しできているという自負はありますね。

「人」が必要な業界だからこそ、できることがある

今は「ドラピタ」以外にも、物流業界の様々な「人」に関する課題を解決するサービスを展開されていますね。

はい。採用だけではなく入社後の離職率改善に向けて物流業界特化型の従業員サーベイツール「ロジボイス」や、企業のホームページ(採用ページ)や動画の制作サービスなども販売しています。
人が必要な業界だからこそ、今後は「ブランディング」がものすごく重要になってくると思っています。制作会社ではなく、は「求人」サービスを提供する我々だからこそ提案できることは、今後も継続して取り組んでいきたいですね。お客さまから頼られたら、「何が何でも全力でお返ししたい」。それが、業界のお客さまとの信頼関係の構築につながっていくと思っています。

後編では、オーサムエージェント取締役の代田を交えて、M&Aのストーリーからじげんジョイン後の展開について話をしていきます。


株式会社オーサムエージェント 代表取締役 社長
竹村 優

2013年に愛知大学 経営学科卒業し、新卒で株式会社マイナビに入社。
2年半で全社MVPを獲得し、新卒3年目で課長職に就任。
2016年9月 株式会社オーサムエージェントを起業。
2022年11月 じげんグループにジョイン。

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