竹内藍
せん妄評価方法の統一
急性の脳機能障害をせん妄といいます。 ICU(集中治療室)に入室する患者は、高齢や脳の器質的疾患の既往に加えて、低酸素や低灌流、電解質異常、痛みなどの身体状況により、せん妄症状が出現します。 せん妄は治継続や予後に影響することもあり、せん妄を早期に発見するために、評価ツールを導入していました。 しかし、評価ツールの使用率が低く、使用していた場合でも評価方法が、評価者によって異なるということがありました。 そこで、看護師によるせん妄評価ツールの使用率の向上と、統一した評価を行えるようになることを目標として、活動しました。 看護師に対する、せん妄評価ツールの使用に関する調査により、評価時期が個々の判断によること、評価ツールの中で判断に迷う項目があることについて、定期的に勉強会や、評価に誤りがあった場合は直接声かけを行いました。 評価ツールの使用率については、可視化できるように、毎月の使用率を提示し、60%程度の使用率から80〜90%を推移するようになりました。 評価方法の統一については、プロジェクトメンバーと、看護師の一致率を評価しました。一致率0.6以上で高い結果となりました。 この取り組みを日本赤十字医学会総会で発表しました。