Kaori Teraoka
長野県伊那市の地域活性化プロジェクト
長野県伊那市の地域活性化を目的としたアートプロジェクト。 東京藝術大学デザイン科と伊那市の行政とが協力し行われた。 プロジェクトの内容は描画装飾研究室の修士1年の学生4人を中心として企画した。 夏は、伊那市の第二第三保育園の子供を対象に手拭い作りのワークショップを開催し、 冬は、その子供たちと地域住民の方々の家を巡って、学生のデザインした手拭いと地域の旬の食材を交換して回り、その食材を皆で調理して食べて交流するというイベントを行った。 「地域活性化のアートプロジェクト」というと、今はアートイベントを開催して観光名所にすることを期待されているように感じる。しかし、それも一過性の効果にすぎず、さらにそこに住んでいる人々には全く実感のないものになってしまうことが多いと考えていた。 私たちは一度きりのものでなく、それがあくまでもそこに住む人たちの幸せになることや、永続的な考え方の提案となることを目指した。伊那に住む人にとっての幸せこそが彼らが伊那に住む理由であり、それは外から来る観光客や移住者や与えられた豊かさではなく、そこにいる人達の中で生まれるものなのではないか、という考えを提案し、このワークショップのプロジェクトを企画した。