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Wantedly Journal | 仕事でココロオドルってなんだろう?

Company

monopoが考える、「これからのデザインファーム」の形とは?

課題設定から製作・プロモーションまでを、一貫して取り組む

株式会社monopo Tokyo

2015/10/08

今回訪問したのは、デジタル・アナログを問わず柔軟な企画制作を行い、東京・青山を中心に活動しているデザインファーム、株式会社monopo。ポートフォリオには、MERYやTokyo Otaku Modeなどのスタートアップから、日本生命や西武鉄道などの大手企業まで様々なクライアントが名を連ねます。

インターン含め現在13名で活動している4年目の彼らが、これまでどんなことを心がけて仕事をしてきたのか、会社のカルチャー、今後目指していくことなど、ざっくばらんにうかがってきました。

オフィスは、外苑前駅から徒歩4分。閑静な住宅街の一角に、monopoのオフィスがあります。オフィスとは思えないような外観。ここの物件は、SOHOでも利用でき、お隣は外国人夫婦が住んでいるのだそう。

玄関を入り、右を向くとまず見えたのは、2015年7月に開催した「monopo 4周年パーティ」の制作物。これらは、メンバーがレーザーカッターでつくったのだとか。

エントランスで待っていると、代表の佐々木さんが迎えてくれました。

クライアントへの自主提案がブレイクスルーに

monopoは、クライアントの課題設定から提案、制作、プロデュースまでを一貫して取り組むデザインファーム。2011年7月に創業し、今年で5年目に入ります。

「はじめはFacebookが日本にやってきた頃、学生のメンバー3人で「monopo懸賞」という自社サービスをはじめましたが、実力不足でサービスは鳴かず飛ばずでした。その後、個人投資家としてmonopoの株主になっていただいているヤフーの小澤隆生さんから『クラウドワークスで仕事を練習しなさい』と教えていただき、どんどん受注して実戦を積んでいきました。そのうち成果が認められて、クラウドワークス以外からもたくさん依頼がきて。『どうしようどうしよう…』って周りで仲の良かったクリエータを誘ってメンバーを増やしていくうちに案件の規模や幅も広がり多様化しています。」

その後高級旅館サイトreluxの立ち上げや、 ASOViEWの全面リニューアルなどを皮切りに多くのスタートアップのサービス開発やグロースなどを行うにつれ、戦略や広告、PRなど製作以外の領域なども担当するようになります。

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「スタートアップのグロースって、プロダクト開発、ブランディング、PR、ユーザ対応、サービス開発など、事業を進めていくに当たって必要な要素すべてが詰まっているんですね。そこで得た知見を元に、お客様に『◎◎で使った施策がこの課題には効く』『◎◎のようなPR手法はこの場合はうまくいかない』など、より本質的な課題解決を要所ごとに自主提案できるようになりました。」

一般的な受託制作会社は、クライアントが大手代理店に依頼し、代理店のクリエイティブ部署を通って子会社のクリエイティブエージェンシーに発注して、その後、制作会社に依頼する流れがよくある形。

「自主的に提案しはじめたことがブレイクスルーになって、大手クライアント内の様々な部門担当者や大手代理店の営業部署から、直接、依頼をいただけるようになりました。」

「最近では、企業コミュニケーションやブランディング活動全体のプロデュースをmonopoで取りしきり、WEB・広告・映像などのクリエーティブだけでなく、PRやメディア作業などもmonopoの中で行うことが増えています。映像製作のプロダクション業務やキャスティング作業なども一貫して行えることでクライアントとのコミュニケーションロスをなくし、より近い距離でプロジェクトを進行できるような体制作りを心がけています。」

「課題解決」を突き詰める

全体プロデュースを一貫して取り仕切るという大変なことを、あえてやるのはどうしてだろう。

「それは、全体の流れをつかむことでクライアント・その先の生活者と近距離で思考することが出来、より本質的な課題解決に貢献できると考えているからです。そもそも、クライアントが設定した課題自体がずれていたら元も子もないですよね。だから、『何が本質的な課題なのか』『それは本当に解決すべき課題なのか?』を突き詰めて、クライアントと近距離で1から企画し、その熱量を全てのクリエーティブそのまま伝えきる。そのためには、外注ではなく自社内でプロデュース業務を完結できることが重要だと考えています。」

「伝わるか微妙ですが…」と一言付け加えて、佐々木さんは話してくれました。

「デザインやブランディング、コミュケーションプランまで全て関わる案件は、『自分たちがクライアントである』という想定でプロジェクトに取り組んでいるんです。常に、『これが今取り組むべき課題か?最善の解決策なんだろうか?』と自ら問いかけながら一緒にプロジェクトを進行していきます。自己否定の繰り返しなのでシビアで辛いですが、ものすごくやりがいがありますね。」

依頼されたものをただ作るだけではなく、課題設定の段階から一緒に企画していくことで、クライアントの仕事を自分事化していく。そんな、まっすぐなmonopoの思想を垣間見ることができました。

職種にこだわりを持ちすぎない

次に話をうかがったのは、2011年に3人目のメンバーとして入社した、デザイナーの亀田さん。

亀田さんは、武蔵野美術大学出身で、デザインだけでなくコーディング、企画もつくるマルチプレイヤー。「ヤングカンヌ」という広告の国際賞の若手部門でサイバー部門で国内銀賞、「Spikes Asia」という世界の広告祭の若手部門日本代表として選出されています。

「主にWebサイト制作を担当しています。デザイナーとしてキャリアをスタートさせたのですが、いつの間にか、コーディングも、企画も、というふうに、どんどんスキルの幅が広がっています。」

「ひとつのスキルが突出している人もいますが、職種にこだわりを持ちすぎないことは、メンバー全体で意識しています。たとえば、プロデューサーにクリエイティブディレクターをやってもらったり、エンジニアにデザイナーのディレクションをしてもらったり、デザイナーにコミュニケーション施策を考えてもらったり。ひとりひとりができるだけ幅広い視点を持ち、課題解決のアイデアをたくさん考えられる土壌をつくろうと、日々チャレンジしています。」

この仕事をしていて、楽しいと感じることについて聞いてみました。「うーん…」と少し考えて、こんなことを話してくれました。

「チームでやっていて、個の強みがうまくかみあって良いものができたときですかね。monopoはバンドマン出身の人が多いので、そういうときは『グルーヴ感だね!』と言っています(笑)。」

続いて、入社3年目、ディレクター兼フロントエンドエンジニアの宮川さんです。

宮川さんは、立教大学在学中にフリーペーパーを創刊。営業から企画・撮影・ライティング・デザインなど、すべての行程を担当し、ものづくりの楽しさを学びました。

「新卒で入社した会社で2年間、スマホアプリの営業兼ディレクターとして仕事をしていました。その頃は、企画や仕様・UIを決めたら、デザイナー・エンジニアが実制作を行うというフローでした。その中で、自分でも『ものづくり』をしたいな、と思い、個人でWebサイトのデザイン・開発をはじめました。そのころ、共通の友人を通して佐々木と飲み会で会って。そこで、自分がこれまでやってきた話をしたのが縁で、2013年に入社しました。」

遊ぶ・つながる・対話する

monopoでは、定期的に開催しているイベントがいくつかあります。

「ひとつめは、『monopo night』です。毎月、メンバーの友人・知人を呼んで、オフィスをクラブのように見立てたり、バーベキューをしたりして楽しむ、ゆるいつながりをつくるイベント。」

そこでつながった学生がmonopoに興味を持ってくれて、これまでもインターンとして関わってくれているそう。

「未経験でも企画やコードの勉強をしてもらったり、適度な案件だったらプロジェクトにアサインさせたりと経験を積んでもらっています。周りのメンバーに聞きながら勉強していくうちに、どんどん実力をつけていく人も多いんです。」

「もうひとつは『monopo buzz』。毎日12時から13時の間で、チェイスというメンバーが仲介役となって、メンバー入れ替わりで司会進行を務める、英語でディスカッションする勉強会。最近だと「What is your favorite design?」というテーマで話しました。

英語で話す理由は、英語が話せないとまずいという危機意識もあるそうですが、英語で話すことで社内のコミュニケーションを活発化させたいからなのだとか。

「英語だと日本語に比べてストレートに物事を話せるので、風通しがよくなる。この取り組みから、社内に建設的な批判を生みやすい文化(monopoではConstructive Criticism for Creativity, 通称『C3』と呼んでいます)をつくろうということで、違ったテーマの取り組みも自発的に生まれています。」

個が生きる「バンドっぽさ」

もうひとり、紹介したいメンバーがいます。アートディレクションとコンセプトデザインを担当している、太田さんです。

太田さんは、宮川さんと同じ、立教大学出身。フリーペーパーをつくっていて、monopoに誘ったのも宮川さん経由なのだとか。最近では、MERYのロゴデザインを担当したそう。

「大学では経営学を学んでいて、ビジネスプランを考える授業があったことが今のコンセプトやデザインに活きています。デザインをするにあたっても、クライアントも自分も説明したときに違和感がなく、筋道が通ったデザインを美しいと感じます。」

先ほどのメンバー同様、太田さんも個人で「Tokyo Recordings」というインディーズレーベルに所属しています。

「個人で活動している『Tokyo Recordings』ではアーティストのプロデュースからミュージックビデオ、アートワークの制作までチームで行っています。仕事と関係ないように感じますが、そこから新たなインスピレーションが浮かびますし、そこで得たものを頭の中で巡らせて、仕事に還元させているので、よい循環になっています。」

仕事とは別に、個人でも活動している人が多いmonopo。社外の人と働いてみて感じる「monopoらしさ」ってなんだろう。太田さんに聞いてみました。

「バンドっぽさ、ですかね。自分の強みを持ちつつ、プロジェクトを成功させるためにチームのことも考えられるメンバーが多いと思います。実はバンドマンが多くて。佐々木も元ベーシストですし、亀田は今もDJをやっているんですよ。」

自分が学生だったら行きたい会社にしたい

最後、佐々木さんに聞きました。今後、どんな人がいたらmonopoはもっと強い組織になれると思いますか。

「monopoが持っていないものや他のメンバーよりも尖っている、何かが『ちょっと変だぞ』っていう人ですね。例えばですが、金融業界出身のエンジニアとか、戦略コンサル出身のデザイナーとかがいてもいいし、普段はしがないサラリーマンだけど家でめっちゃ機械つくってる人とか、なにか掛け算すると面白そうな人。他には、映像プロデューサー。コンテンツをつくることが多いので、企画の熱量を理解して映像に落とし込めるようになることが必要なプロジェクトが増えています。みんな25歳付近と若いので、若い人たちが集まってくる会社であり続けたいと思っています。」

最後に、佐々木さんはこう話してくれました。

「自分が学生だったら絶対に行きたいなっていう会社を目指しています。いま、すごく楽しいんですよね。もし学生でも社会人でも興味があったら、一度『monopo night』に来てもらえば、自分たちの雰囲気をつかんでもらいやすいと思いますよ。」

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Interviewee Profiles

佐々木 芳幸
代表取締役, 株式会社monopo
monopoで社長をやってる佐々木と申します。 monopoは世界中の誰しもがもっているアイデアやクリエイティビティを発揮できる社会を目指して、東京発で世界中のクライアント・クリエーターと共創しているクリエイティブエージェンシーです。 「Collective Creativity(多様的なコラボレーションを通じて世界のクリエイティビティを前進させる)」をミッションに、東京だけでなくロンドンにて「monopo London」、さらに世界中の都市に拠点を展開することを目指して日々働いています。 今絶賛採用中です。 少しでも興味ありましたら、Wantedlyでお気軽にご連絡ください。お話ししましょう!
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