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Wantedly Journal | 仕事でココロオドルってなんだろう?

Company

「それっておもしろいの?」が生み出す、エンドレス学園祭な働き方

京都に本社を構える「1→10design」が、VRやロボットなど、形態にとらわれないものづくりができる理由

株式会社 ワン・トゥー・テン・ホールディングス

2015/10/07

今回お話を伺ったのは、ワン・トゥー・テン・デザイン(以下、ワン・トゥー・テン)。昨年SNS上で非常に話題となったソーシャルキャンペーン「ニュージーランド専用休暇申請書」の制作や、「pepper」の会話エンジンの開発に関わるなど、デジタルマーケティングを総合的にプロデュースするインタラクティブスタジオです。

「ワン・トゥー・テン・ホールディングス」を母体として、プロダクション機能としての「1→10design」、IoTやAI事業に特化する「1→10drive」、さらに、pepperなどのロボット向けの開発事業に特化する「1→10Robotics」という、事業ドメインごとにグループ会社を設立しています。

デザイナーとしてチームを引っ張る、吉岡謙さんと戸田茜さん、そして、採用担当兼クリエイティブディレクターの松重宏和さんに、ワン・トゥー・テンのものづくりの姿勢、仕事の進め方、これからの展望など、ざっくばらんにうかがってきました。

ワン・トゥー・テンの日本オフィスは、京都と東京。今回訪問した東京オフィスは、りんかい線・天王洲アイル駅から徒歩8分。天王洲ファーストタワーを24階まで上がると、壁と床が一面真っ白なエントランスが待っています。ギャラリーにはディスプレイやOculus Riftなどが置いてあり、ワン・トゥー・テンが過去に制作した映像やインスタレーションを体験することができます。

まずは、採用担当の松重宏和さんに、会社設立からこれまでのお話を伺いました。

「それっておもしろいの?」が質を上げていく

松重さんは、前職のマイナビやシフトブレインで、ライティングや編集・企画・提案・ディレクションまで幅広く担当。2011年にワン・トゥー・テンに転職し、広告領域全般における企画・提案・ディレクションだけでなく、マネジメントや人事も兼任しています。

「最初は、京都に本社を構える小さなWebプロダクションでした。当時はFlashアニメーションを使ったWebサイトやキャンペーンサイトが流行っていたのですが、弊社にもそういった表現を得意とするスタッフが数多く在籍していたこともあり、試行錯誤しながら制作を続けていくうちに実績が認められて、そこからどんどん大手代理店から依頼をいただくようになりました。」

「その中で『UNIQLO LUCKY LINE』や『グリコ アイスの実 AKB48推し面メーカー』など、国内外で広告賞を頂けるようなメジャーなお仕事も増えてきて、少しずつ知名度が上がっていった感じですね。おかげで、徐々にスタッフの数も増えてきて、Webプロダクションの領域を超えた新たな試みにチャレンジできる土壌が整いつつあります。」

・UNIQLO LUCKY LINE http://works.1-10.com/promotion/uniqlo-lucky-line-in-taiwan/
・アイスの実 AKB48推し面メーカー http://works.1-10.com/promotion/icenomi/

「例えば、デジタルサイネージアワード2014でグランプリを受賞した、スマートフォンを上にスワイプすると、渋谷駅前の大型ビジョンQ'S EYEにデジタル花火が打ち上がる『渋谷デジタル花火大会』や、西武園ゆうえんちでKinectを使った参加体験型ロールプレイングアトラクション『ミライセンシ』など、Webとリアルを組み合わせたエンターテイメントな『体験型コンテンツ』の制作にも企画段階から携わらせていただいています。」

・渋谷デジタル花火大会 http://works.1-10.com/promotion/qseye-hanabi/
・ミライセンシ http://works.1-10.com/event/miraisenshi/

ワン・トゥー・テンを支える、これらの「ものづくり」への姿勢は、会社のフィロソフィーが大元にあるのだそう。

「代表の口癖というか、会社のフィロソフィーにもなっている『それっておもしろいの?』ですね。時代や人によって面白いことって変わっていくはず。これまでWebプロダクションだったワン・トゥー・テンが、時代の潮流に合わせて、映像を制作したり、ロボットを開発したり。今までになかった価値を創造し、新たな体験を提供していくため、メンバーは常に自己と向かい合いながら『それっておもしろいの?』と、日々切磋琢磨しています。」

常に新しいものに挑戦し世の中にインパクトを与えたい

続いてお話しいただいたのは、吉岡謙さん。取材の前週末に、転んで足を骨折してしまったらしく、松葉杖をついて登場してくれました。吉岡さんは、Webプロダクションでデザイナー/ディレクターとして活動後、フリーランスを経て、2013年からワン・トゥー・テン・デザインへ参加。コーディングやFlashなどマルチな技術を武器に、Bridgestone「RUN & STOP」やヤマハミュージックメディア「mysound」VIの制作など、CIからWEB・アプリ・インスタレーションなど枠にとらわれないデザインを手がけています。

「僕は10年ほど前からワン・トゥー・テンのことを知っていて。当時はFlashサイトですごく尖っていて、おもしろいものをつくっているなという印象を持っていたんです。自分が転職するときに、かつて好きだったWebプロダクションをざっと見返してみたところ、ワン・トゥー・テンはWebにとどまらず幅広い案件をやっていて、ここに入ったらおもしろいことができるんじゃないかと考え、入社を決めました。」

実際入社して、様々な案件の依頼を受ける中で、どんなところに『ワン・トゥー・テンらしさ』を感じますか?

「規模感の大きさに関わらず、この案件で世の中に何かインパクトを与えられるようなおもしろさがあるのか、おもしろいものがつくれそうなのか、と吟味するところですね。やっぱり、『それっておもしろいの?』は、自分のものづくりの判断基準になっています。あまりビジネス的には良くないんですけど、おもしろさの観点から言うと、同じようなことはできるだけやりたくないんです。」

それは、つねに新しい挑戦をしていきたい、ということですか?

「そうですね。以前弊社で『渋谷デジタル花火大会』という、スクリーンとスマホを連動させて花火のインスタレーションを体験してもらうコンテンツをつくったんです。その後、別のクライアントから、『デジタル花火みたいなものを作ってもらえませんか?』というオーダーを頂いたんですが、『全く同じことやってもつまんないよなぁ…』って思っちゃうんですよね。なので、クライアントがやりたいことはそもそも何なのかを紐解いていって、その上で『新しい別な表現方法はどうですか?』と提案することはよくやっていますね。

「もちろん、制作に関する知見を丸々持っているので、そのまま受けてしまえば、効率良く利益を出せるんですが、つい新しいことをやりたくなってしまうんですよね(笑)。」

なるほど。あくまで、おもしろいと思えるかどうか、で判断しているところがワン・トゥー・テンの特徴ということでしょうか。では、案件に関わるメンバーは、どういうふうにアサインしているのでしょうか。

「あらかじめ私たちやプロデューサーが、メンバーのやりたいことを把握しておいて、案件に応じて適材適所でアサインしていくことが多いです。例えば、社内にドラクエが大好きなデザイナーがいるんですが、以前ドラクエの新ゲームのプロモーションサイトの案件が来たときに、真っ先に手を挙げてやってくれたんです。」

「やりたいことを任せることで本人のモチベーションも上がるし、クオリティーが高いものも生まれる。もちろんそのような案件だけではないですが、メンバーが『やりたいこと』を叶えられるような環境にしていきたいなと、いつも考えています。」

「また、そうやって把握しておくことで、クライアントの方に『うちにこんなことやりたがっているスタッフがいるんです』と話すことができるので、それが元になってクライアントさんから新しいお仕事をいただけることもありますね。」

一方で、現在ビジネス的な面で「いかに効率化するか」が課題なのだそう。ものづくりへの追求心と業務の効率化のバランスは、今も模索中とのことです。

密なコミュニケーションで二拠点のものづくりを支える

続いてお話していただいたのは、戸田茜さん。戸田さんは、京都造形芸術大学を卒業し、都内の広告制作会社を経て、2014年にワン・トゥー・テン・デザインに入社しました。Webデザインを中⼼に、ロゴタイプデザインから、女性ターゲットのグラフィカルな表現を得意としており、最近では「ニュージーランド専用休暇申請書」などで、国内外の広告賞を多数受賞しています。

戸田さんに、入社のきっかけを聞いてみました。

「私は京都の美大出身だったので、以前から京都に本社があるワン・トゥー・テンのことを知っていたんです。前職で広告の制作会社にいたんですけど、もうちょっと制作の幅を広げたいなと思ったときに、京都に本社があることと、スキルアップできる環境で働きたいと考えて、ワン・トゥー・テンに入りました。」

京都と東京との二拠点でものづくりをしていく上で、心がけていることや取り組んでいることはありますか?

「東京と京都のオフィスですぐに会話ができるよう、常時Skypeをつなげっぱなしにしたり、ミーティングをするときにはテレビ画面につないで顔を見ながら話したりしています。距離が離れている分、コミュニケーションは密に取るよう心がけています。」

最近は、デザイナーとエンジニアとで設計段階から一緒に制作していく案件が多いことから、週に1回、最新のWebサイトから、メンバーが良いと感じるサイトを話し合う勉強会を開き、デザイナーとエンジニアの温度感を合わせているのだそう。

「気になるサイトを深く研究して、一人一人、どこがいいのかをプレゼンしています。よく見ているのは、世界中の先進的なデザインサイトを紹介している『Awwwards』。遷移のアニメーションや階層の情報設計、動画の配置など、とても勉強になりますね。」

実物に触れてもらって喜んでいる瞬間を見れる

1→10design Works」で掲載されている案件の中には、すでに公開終了してしまったものもいくつかあります。丹精込めて作ったものが一定期間で終わってしまうことに関して、制作者はどう感じているんだろう。

聞いてみたところ、吉岡さんは次のように話してくれました。

「もちろん寂しい部分はあります。ですが、またすぐに新しい案件が始まるので、『エンドレス学園祭』のような感覚なんです。準備中の完成目指して突っ走る楽しさ・辛さ、完成したときの作品を作りあげた達成感。それが常に続くので、終わってしまう悲しみは比較的少ないですね。」

最近の案件の中で、学園祭のような何か「ココロオドル」瞬間はありましたか?

「そうですね…。パリのモーターショー用に『RUN & STOP』というインスタレーションのデザインを担当したんですが、その国内展示会を見に行ったときですね。はじめて目の前で、お客さまが自分の作ったもので楽しんでいる姿を見たときは、本当に嬉しかったです。」

「Webだと、PV数やいいね数、シェア数などで判断することが多いんですが、実物に触れてもらって喜んでいる瞬間を見ると、これまでの苦労がすべて報われる感じがします。Webだけでなくリアルな体験まで担当できるのは、ワン・トゥー・テンの強みかなと思います。」

制作の幅を広げ、ドライブをかけていく

最後に、今後の展望について、松重さんにうかがいました。

「今後は、アジア圏内に足を広げて行きつつ、ゆくゆくは本場であるニューヨークやロンドンなどにも進出して、世界を舞台にワン・トゥー・テンのクリエイティブを広めていきたいですね。」

ジョインしてくれる方の層もどんどん変わってきているのだそう。

「私たちはプロダクションなので、これまで代理店から転職してくることはあまりなかったのですが、ここ最近、大手代理店からジョインしてくれる方が結構増えていて。それによって、プロジェクトの根底から関わることが増えたので、制作の幅も広がり、できることも加速度的に増しています。まさにドライブがかかっているような状態なんですよ。」

デザインだけ・企画だけ、ではなく、新しいものに対して敏感になって、VRやロボットなど、ジャンルを問わず新しいものに挑戦していく。そんな前向きな姿勢を3人から感じました。

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Interviewee Profiles

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松重 宏和
Creative Director / Corporate Officer, 1-10design, Inc.
2007年株式会社マイナビ入社。アルバイト求人サイト『マイナビバイト』の立ち上げに携わり、求人原稿のライティングや編集、サイトリニューアルなどを担当。その後、クリエイティブの知見を広げるため、株式会社シフトブレインにてWEBディレクターとして、企画・ディレクションを担当した後、2011年ワン・トゥー・テン・デザイン入社。 広告/コミュニケーション領域全般における企画・ディレクションを担当。クリエイティブディレクター/プランナーとして、ウェブサイトをはじめ、インタラクティブサイネージやバイラルムービーなど、幅広いデジタルプロモーションの企画・制作に携わっている。 主な仕事に、東急電鉄『渋谷デジタル花火大会』、ニュージーランド航空『ニュージーランド専用休暇申請書』、TOYOTA『TOYOTA BARISTA』など。 ADFESTゴールドをはじめ、Cannes Lions、Spikes Asia、AD STARS、CODE AWARD、デジタルサイネージアワード、Webby Awardsなど受賞多数。
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戸田 茜
Stitch Co., Ltd.
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吉岡 謙
デザイナー, 1-10design, Inc.
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