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スタッフが語る! Smart119の魅力③

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ABOUT

■私の仕事は?
救急医療情報システム「Smart119」の新機能開発に携わっています。画像、AI解析といった知識を活かし、画面から必要な数値を読み取りテキスト化する機能などを開発しています。機能性だけでなくユーザビリティの高さにもこだわり、取り組んでいます。

■創業前のAMEDプロジェクトに参加。「学びを活かせる場」と感じ入社
学生時代は、数学や応用数学を専攻、プログラミング、データ解析にも触れ、大学院ではコンピュータビジョンを学びました。最初に取り組んだのは、手話の手の形や動きを自動認識する研究です。「画像解析でこんなことができるのか!」と驚いた私は、「この技術を医療分野で使えれば、病気発見など人の役に立つのではないか」と考えました。
以前からCTやMRIなど医療画像の分野に興味を持っていたこともあり、医療分野へシフトして千葉大・羽石研究室の特別研究員となりました。千葉大では、変形背膝関節症を早期発見するために膝の軟骨成分を評価する3次元MRIシステム、組織酸素飽和度の測定装置の研究に取り組みました。
そこで羽石秀昭先生を通じ出会ったのが、のちにSmart119のCEOとなる中田孝明先生です。当時は、創業のきっかけとなった「AMEDプロジェクト」が進行中で、私も救急医療情報システム「Smart119」の研究開発に協力することになりました。1年7ヶ月の間、プロジェクトに参加し「このシステムはきっと社会に役立つ」と確信したと同時に、「Smart119には、すごいことをしている人たちが集まっている」という印象を抱きました。
その後、企業で産業用X線装置の開発に携わっていたところ、中田現代表から「Smart119へ戻ってきませんか?」と誘いを受けました。Smart119のプロダクトの素晴らしさはもちろんわかっていましたし、「自分が勉強してきた分野に近く、知識や経験を活かせる場」だと思いました。また、救急医や救命士といった人の命を救う素晴らしい職業の方々とともに働けることを光栄に思い、入社に至りました。

■目指すは「Smart119」のプラットホーム化。現場の声が力に
最初に手がけたのは、OCRを活用した「Smart119」の拡充機能の開発です。救急車内に搭載された機械と連携させることで、その画面に表示されたリアルタイムのバイタル情報を自動的に文字データ化し「Smart119」に取り込む機能です。これにより、救急隊員の方々は、「自分の目で見て、手で入力する」というアナログな作業が省略でき、より効率的に動くことができます。開発では、学んできたコンピュータビジョンの知識を各所に活かすことができました。
すでに社会には、様々な種類の救命に関わる機械やシステムが存在しています。ですから、私たちのゴールは新しいものをどんどん作りだすことではなく、「既存の機械やシステムとシームレスにつながれるものを開発し、プラットフォーム化すること」だと思っています。
数多くある既存の機械やシステム、デバイス(スマートフォンやタブレット)の種類にマッチするシステムをつくるのは、開発における難しいことの一つです。
もう一つ苦労したところをあげるとすれば、膨大なデータからAIにおいて有用性の高いデータと、低いデータを振り分けることです。判断をできるだけ早くしてクイックに動作するよう、その部分は特に注力しました。
また、救急医療向けのITシステムは「誰でもわかりやすく、使いやすい」ことに価値があると思っています。なぜなら、ユーザーである救急隊員の方々は、日頃からITに触れているわけではないからです。どんなに素晴らしい機能を開発しても、簡単に使えるものでなければそれは問題です。ですから、現場から「簡単で使いやすいです」といった評価をいただくのは、開発者にとって一番うれしいことです。
「Smart119」のOCR機能の開発時、市原市の消防署へ視察に行く機会がありました。その際、救急隊員の方々から「良いシステムを作るために、我々もできることは協力しますので、ぜひ頑張ってください」というあたたかい言葉をいただいたのです。立場が異なっても「救命」という共通の目的を共有し、追求しているのだと強く実感し、力になりました。
目的を共有するのは、一緒に働くエンジニアたちも同じです。普段はほぼリモートワークで働いていますが、やはり、より良いシステム開発をするためには、ときに現場の声を聞きに行くこと、エンジニア同士がリアルで集まってディスカッションを重ねることも必要だと思っています。

■エンジニアとして、医療現場をデジタル化でよりよくしたい
創業から5年経ち、「Smart119」の導入自治体は着々と増えています。大きなプラットフォームに発展させるにあたっては、今後、それぞれの地域がすでに導入している救命システム、医療機器などにも対応できるカスタマイズが必要になるでしょう。
また、AIはとても便利な反面、コスト面で課題があり、「やっと開発できた!」というものも、実現できなかった経験は多々あります。どの自治体でも現実的に導入可能なものをつくるためにも、コスト管理は開発者にとって重要なミッションです。一筋縄で開発できないこともあり時間もかかりますが、その分、やりがいを感じています。
現在、開発中の新機能もあります。私たちが今取り組んでいることが実現すれば、「Smart119」はさらにアップデートされ、情報伝達や搬送時間などは格段に向上し、命を守ることにつながります。その思いで、知識や技術を総動員し、日々研究、開発を進めています。
自分が想像していた以上に、実際の医療現場はまだまだアナログです。手書き中心の病院もたくさんあります。エンジニアとして、OCRやAIの技術によりデジタル化することで、医療にまつわるさまざまなことをスムーズに、簡単にしていくことを目指したいです。
患者情報を救急段階から医療機関までシームレスにつなぎ、速やかな搬送によって患者さんが適切な治療を受けられる。そんなデジタルでスピーディーな未来的な医療を、Smart119なら必ず実現できると確信しています。時間はかかるかもしれませんが、私もトライ&エラーを繰り返しながら前進し続けていきます。

■応募者のみなさんへメッセージ
これまでに得てきた知識、技術、経験が、命を救う現場で活用されているのは、大変誇らしくうれしいことです。「自分のスキルが、こうして役立っているのだ」という実感は、仕事へのモチベーションにも確実につながっていると思います。特に、私と同じように医療情報処理やシステムを学んできた人にとって、Smart119はその知識をすべて惜しみなく発揮できる場所です。
また「働きながらさらに新しいことを学び、それを社会で使えるものにしていく」といった、新たなスキルを身に付けてステップアップしていくのに、本当に良い会社だと実感しています。