私たち川上鉄工所は、鍛造(たんぞう)という工法を用いて90年ものづくりを続けている会社です。
自動車部品をはじめ、農業機械(トラクターやコンバインなど)や産業機械(工作機械や鉱山機械など)の部品製造に携わってきました。 最近では、カーボンニュートラル社会を見据えた水素関連施設の部品製造にも挑戦しております。鍛造の最大の特徴は、刀鍛冶(かたなかじ)に代表される金属を叩いて強くする
「強さ」にあります。 その強さを活かし、折れてはいけない部品を多く製造しています。
▍事業内容
○フリー鍛造
特に金属を加熱し、叩いて伸ばす鍛伸(たんしん)を得意としています。
長さ500mmの金属を1,500mmまで叩いて伸ばすことが可能です。
○型鍛造
部品の形が彫刻された金型を用いてさまざまな形に叩いて変形させます。
重量は300gから20kgまでと様々です。
廃棄物削減(高歩留り)に加えて溶接・組立などの工程も省略できます。
▍今後の展望について
2018年に発生した未曽有の大水害(西日本豪雨災害)で弊社のすぐ隣の工場(アルミ精錬工場)が水蒸気爆発し、当社も爆発の影響を受け甚大な被害がでました。被災後工場の再稼働に向けて9カ月間、復旧活動することになるのですが、その時に感じたことが2つあります。
1つ目は、『工場の稼働が止まると困る人がいる』という事です。
自動車を例にあげると、一般的な乗用車は約3万点の部品で構成され、自動車に関わる仕事をしている人は全国に550万人いると言われています。29,999点の部品が揃っていても自動車は完成しません。ネジ1本足りないだけで自動車は造れなくなってしまいます。どんなことがあっても部品の製造・供給は止めてはいけないということを改めて学びました。
2つ目は、『自分たちは社会に生かされている』という事です。
人は1人で生まれることはありませんし、一人で生きている人もいないと思います。そんな当たり前のことをいつしか忘れ「自分たちが部品を造っている」と考えていたように思います。9カ月で工場を再稼働できたのは、お客様や同業の鍛造屋、社員とその家族、地域住民の方々、国、岡山県、総社市などの行政関係者の皆様など本当に多くの方々の尽力があったからこそだと考えています。私たちは社会の一員であり社会に「生かされている」存在であることを改めて学びました。
このような経験から業界内での横の連携、切磋琢磨しお互いが高め合う関係が必要不可欠であると強く感じるようになりました。 今後は人材教育の場面で連携する、新たな工法について情報を交換するなど、鍛造事業だけに囚われず柔軟に事業を拡充したいと考えます。