「ユビレジ」はiPadにインストールして使うレジのアプリです。いろいろなお店でiPadをレジの代わりに使っているところをご覧になったことがある方が増えてきていると思いますが、アレのうちのいくつかはユビレジだと思います。 ユビレジは、 ・レジ端末として使うiPadアプリ ・売上の分析やレジの管理を行うためのWebアプリ ・レシート印刷のためのARMアーキティクチャの小型Linuxサーバ の3つのコンポーネントで構成されていますが、それぞれのソフトウェアの設計と開発、運用を行っています。 この募集は、レジ端末として使うiPadアプリの開発者のためのものです。

私たちは「ユビレジ」という一つの製品を2010年にリリースして以来、継続して開発に取り組んでいます。 ユビレジの開発チームはおおまかにWebアプリやAPIをRailsで開発するサーバーサイドの人たちと、クライアントサイドのiPadアプリの開発を手がけるクライアントサイドのiOSエンジニアに分かれています。 メンバーの出自としてはSI業界出身、パッケージソフトウェア、モバイルゲーム開発。サイクルメッセンジャー、Railsコミッターなど様々です。 プロジェクトはGitHubのリポジトリ単位で分割されて管理されており、各々好きなようにコミットしています。 機能開発のロードマップは存在しますが、その他の特別な決まり事はなく、とりかかるタスクは自由に選びます(プロジェクト管理にはスクラムとカンバン手法のエッセンスを一部で取り入れています)。このあたりの流れはOSS開発のプロジェクトに近いです。 とくにiPadアプリを開発している人がCoffeeScriptを好みで書き換えたり試したいgemを入れてみたりしても怒られませんが、最終的にはiPadアプリ開発への貢献が求められています。もちろんWebアプリとiPadアプリが連携する機能開発では他のチームと協力して作業を進めていくこともありますし、UI開発ではデザイナとのコラボレーションも発生します(ユビレジではエンジニアにもSketch 3が支給されます)。 iOSエンジニアの皆さんにとっては、まず5年以上同じアプリケーションをバージョンアップして開発し続けている。という部分がアピールしたいポイントです。 先日メジャーバージョンは3.x系になりました(Web APIのバージョニングも同じく3世代目です)。 長い間改善を繰り返したコードベースがどのようになるのか、予想はつくでしょうがユビレジアプリも例外ではなく、犠牲的アーキテクチャの採用による大規模改修(後付け)などを経て、よりよい品質を保てるよう日夜努力をしています。 また開発上のタスクだけではなく、利用しているユーザーの生の声を聞けるといった楽しみもあります。日々のユーザー訪問、インタビューへのアサインや営業スタッフを通じたコミュニケーション。原宿オフィス近辺にも実際にユビレジを利用しているお店がいくつかあります。 サポートチームとも協力し、ユーザー環境で起きている問題の解決に取り組むことも私たちの日課のひとつです。ユーザーからの問い合わせはすべてエンジニアへも共有されていますので、私たちにとってユーザーサポートはより身近なものです。

昨年度より開発メンバーも増員し、より「チームでの開発」を意識した環境作りを推進してきました。ひとつのアプリケーションにiOSエンジニアだけが3人以上加わって、お互いのプルリクエストをコードレビューして回しています。この体制になって1年弱程ですが、うまく運用できていると自負しています。 GitHub, Travis-CI, Slack+Hubot などを利用した継続的インテグレーション、テストやデプロイ、アプリ配信の自働化と、そのその方法論のアウトプットなどがその成果です(以下は当社テクニカルアドバイザーによる解説です)。 iOSアプリ開発における自動化ノウハウ https://speakerdeck.com/kishikawakatsumi/iosapurikai-fa-niokeruzi-dong-hua-falseuhau Travis CIでiOSアプリのリリース作業を自動化する - 24/7 twenty-four seven http://kishikawakatsumi.hatenablog.com/entry/20141022/1413963656 Automated releasing iOS app with Travis CI https://speakerdeck.com/kishikawakatsumi/automated-releasing-ios-app-with-travis-ci また「iOSアプリ開発の現場で訊いてみた！」のインタビューも受けました。 iOSアプリ開発の現場で訊いてみた！ユビレジ編http://qiita.com/yimajo/items/bb75fb91c0d48a6d2196 内部実装の話にも触れておきます。 ユビレジのiPadアプリのアーキテクチャの特徴として「オフラインファーストで、ある程度複雑な計算も含むDBアプリケーション」だという側面があります。ネットワーク環境が万全でない場所でも動作するよう、データベース(Core Dataフレームワークを使用)+Web APIを介した2-wayな同期エンジン+iPadに特化させたユーザーインターフェイスで構成されており、Web APIのレスポンスを単純に画面に表示するタイプのアプリケーションと比較するとそれなりに複雑です。 AFNetworkやCocoaPodsエコシステムを利用して開発されていますが、必要に応じてユビレジ社員自身で開発されオープンソースライセンスで公開されているモジュールも含まれています。詳しくはユビレジのGitHub Organizationページをご覧ください。 https://github.com/ubiregiinc/ モダンなiOSアプリ開発環境といえばSwiftですが、ユビレジのプロダクションのコードではまだSwiftは使用されていません。とはいえ段階的にSwiftに移行することも可能ですし、ユビレジでは技術レベルの意志決定は手を動かす開発者自身に任されており、とくにプロジェクトのマネージャーや開発リーダーのようなポジションも特に存在しないので、多くの場合は流動的にものごとが決定していきます。どういうことかというとSwiftもRealmもReactiveCocoaも「使いたい」とあなたが判断すればおそらく許可されることでしょう。 最後にWantedly上の募集ではめずらしい、おカネの話も。 想定年収はウェブで検索したところ、求人サイトに「500万円〜1000万円」との記述がありました(実際は決める人に直接確認してください)。概ねその通りにはなると思いますが、ユビレジではランチミーティングでの食事支給、プログラミングをしながら運動できる最新型エアロバイク。国内外のテクノロジーカンファレンスへの参加補助。はては万能デバッグツールのラバーダック提供などの各種福利厚生が充実しており、働きやすさを向上するような試作を日々取り入れているため、社員の中には「体感年収は実質年収より高め」との評価をするメンバーもいます。 また来客があると寿司の出前を頼んでもらえる寿司コンセンサスのようなものもあり、近年積極的に利用されています(寿司以外も注文できます)。 あなたも是非ユビレジオフィスへ遊びに来ましょう。