私たちは、素敵な未来のひとつのカタチとして「都市農村共生社会」の実現を目指し、事業活動を行っています。
そのために、都市生活者が田舎の農家に泊まり、暮らしを体験する「農家民泊」を次のステップで広げていきたいと考えています。
1.小中高生に対し、教育旅行で展開
2.一般旅行者にオルタナティブな旅のカタチとして展開
3.児童養護施設児の第2の故郷としての展開
1.教育旅行での展開
教育旅行市場における農家民泊は、1998年に日本初の民泊修学旅行が南信州で行われてから拡大の一途にあります。
特に2006年頃から一気に増加し、地域づくり総務大臣賞を受賞した沖縄県伊江島(人口約5000人)では、年間7万名近くの修学旅行生が訪れています。
私たちは、2015年より陸前高田市と提携し、修学旅行の受け入れ事業を行っています。
拡大を続ける教育旅行市場において、今後、取り組みたいことは2つあります。
ひとつはこれから受け入れを始めたいという地域のサポート(数を増やす)、もうひとつは農家民泊の価値を高めるための事前事後学習コンテンツの開発と提供(質を上げる)です。
これから受け入れを始める地域のサポートについては、陸前高田市での実績をもとに、年間1地域を目安に、今後少しずつ裾野を広げていきたいと考えています。
また、事前事後学習コンテンツについては、現在、神奈川県の高校生320名に対し4回の事前事後学習コンテンツを実験的に提供しており、今回の実施でコンテンツを確立させ、広げていきたいと考えています。
2.一般旅行者への展開
今、旅行者がホテルや旅館ではなく、農家民泊を旅の選択肢に入れることはほぼ皆無です。
その理由として、農家民泊という言葉自体がまだまだ浸透しておらず、またどこを探してもサービスとして情報が掲載されていないためであると考えています。
私たちは、年間宿泊数4億泊にのぼる日本人旅行者、2千万人を超える海外からの旅行者に対し、農家民泊をITで見える化・商品化することにより、オルタナティブな旅の形をつくります。
最初のターゲットは、出身地が田舎であり、かつ現在農村とのつながりがない都会に住む家族層です。
都会の生活に心のバランスを崩し癒しを求めている、あるいは、子供に田舎暮らしを体験させたいという思いを抱えた人たちが数多く存在しています。
また、農村を訪れるうちに、多くの外国人が来ていることもわかりました。かなり僻地に行ってもバックパッカーとして日本を回る外国人が来ています。この層にもITにより情報を提供します。
3.児童養護施設児への展開
全国3万人の児童養護施設児に対し、農家民泊を提供します。
児童養護施設児は、年末年始に数日間、親元に帰るケースが多くあるが、中には親元に帰れない(両親ともいないケース、虐待等で近づけないケースなど)児童が存在します。
その子たちに、自分の故郷として、農家民泊を利用してもらうことを考えています。