契約時、クライアントに提案する際に意識していることがある。
それは、話すよりも相手に話してもらうことだ。
アピールのために自分を売り込むことは極力しない。
むしろ、クライアントの課題や状況を語ってもらうことに重きを置く。
そのために、こちらも適度に話す。
あくまで「話してもらうために話す」というスタンスだ。
これは、お困りごとの相談から始まるケースが多い自分のスタイルだからこそ成り立つ部分もあると思う。
軽く自己紹介をした後は、PCでメモを投影しながら、
認識が合っているかを確認しつつ、クライアントの課題を言語化していく。
ある程度話を伺うと、経験から仮説が浮かんでくる。
未出の状況を言い当てたり、
相手が未だ言葉に出来ていない課題を言語化していく。
それを小出しに投げかけていくことで、合意が少しずつ積み上がっていく。
一通り話を終える頃には、
私は「提案する側」というより、
クライアントの課題を可視化して理解している一人になっている。
ここまで来ると、提案は自然と浮かぶ。
それは事前に用意したテンプレではなく、
今この場で共有された内容に沿ったオーダーメイドのものだ。
この関係性は、医者と患者に少し似ている。
医者は、先に処方を出さない。
まず症状を聞き、状態を理解し、
その人に合った処方を行う。
提案も同じだ。
あらかじめ用意した答えを当てにいくのではなく、
目の前の状況に合わせて、その場で組み立てる。
提案をした後は、方向性、スケジュール感、金額感をすり合わせる。
そこまで整えば、あとは手続きを進めるだけで、
私はその課題に向き合うプロジェクトの一員になる。
これは、契約を取ったという感覚ではない。
提案を売ったという感覚でもない。
👉 信用を得て、仲間になったという感覚だ。
これが、私のクライアント提案の流儀である。