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馬鹿が付く正直者

【 馬鹿正直 】(名・形動)[文] ナリ
愚かと思えるほど正直なこと。融通がきかなくて、ただ正直なこと。また、そのさま。また、そのような人をもいう。 《三省堂 大辞林 第三版》

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馬鹿正直だ、とよく言われます。

事実、在るがまま自分を偽らないように生きるのが目標でもあります。

しかし、そう在ることで苦心するのが「就活」です。

履歴書に何を書くか、どう書くか……少しでも人事の方に好印象を持ってもらえるように、情報を絞り、表現を変え、「自分自身」をアピールする……。

その際に印象操作が含まれるのは必至とは言え、文面から受け取れる「自分」が等身よりも大きく感じると、私はどうにも尻込みしてしまうのです。

先日より情報が解禁され、いよいよ就活ムードが本格化してきた今日この頃。

就活の要である(主観)履歴書やESが憂鬱で仕方がないのです。


物事の受け取り方は、ある程度の類型はできても各人各様、文体の好みも十人十色であることに変わりありません。

しかし万人に当り障りない文章は、多くの履歴書に紛れて誰の心にも留まりません。

Web会社でのインターン、広島国際学院大学での聴講を通して学んだことの一つに、
「ターゲットを絞って書いた(創った)ものほど、多くの人に届く」というものがあります。

何が趣味で、どんな生活を送っているのか、ペットは、好きな食べ物は、などなど。

正直まだ、「そこまで必要?」と疑念が晴れないので、上手く実践に活かすに至ってはいないのですが……でもそうだな、と納得もしています。

受け取り方は各人各様、好みだって十人十色ですから、多くの価値観や嗜好を取り入れようとしたものは、対して誰かの決定打となるには物足りなくなるわけです。

八方美人であるが故に嫌われる事例に似ているなぁと思います。
嫌われている時点で、八方美人ではないのですが……。


さて、しかしそんなことも言っていられない就活シーズンです。

在りのままに書き綴ったものが評価されれば一番ですが、そうもいかないのが社会です。

せめてどういう表現がどのような印象を与え得るか、少しでも理解して臨みたいと思います。