サラリーマンから起業家へ。常に最速で挑み続ける
株式会社スマートセクション代表取締役の梅本祥平です。
2023年3月に株式会社スマートセクションを創業しました。
創業して2年半が経ち、僕の起業に至る経緯や今まで感じたことをお話しさせていただきます。
■学生時代
大学時代は、起業を志すこともなく、オールラウンドサークルの代表とアパレルの販売員をこなす毎日でした。特に勉強を頑張るわけでもなく、特別な成功体験も無かったので就職活動では苦労しました。
ただ、アルバイトで培ったコミュニケーションスキルとリーダーシップをとることだけには自信があったのでそれを武器に就活を頑張るごく普通の学生でした。
■起業のきっかけ
初めて起業について考えた時は、実家を離れ一人暮らしをする前に父親と居酒屋で語りました。父親はサラリーマンで役員を務めたことはなかったですが、「創業社長はやめておけ。」と諭されました。
その時は私も「親父がそう言うならやめておくか」と感じたことを覚えてます。それからベルーナで企画職兼バイヤーの仕事を始めるのですが、圧倒的な実力不足で成果がなかなか出ずに鬼上司に怒られまくる毎日を過ごしました。(俗に言う社会人の洗礼を受けました笑)
2年目になっても成果を出せず、メンタル的な限界を迎えた時に初めて精神科に通ったこともあります。(寮から会社への徒歩10分でゲロ吐いてました笑)
精神科医に適応障害と診断された時に初めて「このままでは、本当に鬱病になってしまう。もっと自分の強みを活かせる仕事はないのか、何も制限がなかったら何をしたいのか」と思い、人生を変えたいと思いました。その時にまず自己分析から始めてみようと考えて、徹底的に自己分析関連の書籍やネット記事を読みました。
漫画しか読んだことのなかった僕にはハードルが高かったですが、本気で変わりたいと思っていたこともあり、頑張れたことを覚えています。
また、当時人気だったビジネスYoutuberのマコなり社長や、レペゼン地球のDJ社長の「好きなことで生きていく」を出社前と寝る前に毎日見続けてました。その頃の自分にはグサッと刺さり、目から鱗でした。必死に自己分析をしている中で「死ぬ時に満足できる人生とは?」と考えて、本当に成りたい自分の姿を知り、それが親父に反対された「経営者」だったのです。
「一度きりの人生で後悔したくない」という思いもあり、本気で「経営者」を目指すことにして、そこから僕の”険しい経営者への道”が始まるのです。
■起業までの険しい道のり
2019年秋頃に経営者を目指すことは決まったのですが、何をすればいいか分からなかった僕は、DJ社長と同様に知り合いを集めたパーティーの開催を友人2人と組んでスタートしました。
パーティーを毎月1回開催し、知り合いから集めたお金と原価を引いて差分の粗利益で儲けるみたいなビジネスだったのですが、月一回の粗利が3~5万円程度だったこともあり、費用対効果が合わず半年ほどで辞めることになりました。
こんなチープなビジネスをやっても仕方ないと思い、転職を考え、”転職の思考法”という本を読みました。稼ぐには伸びるマーケットの追い風に乗ることが重要と書いてあったので、これから伸びるマーケットを探しました。
その中で見つけた業界が「インフルエンサーマーケティング」というものでした。当時の僕は「これだ!!!」と思い、ベルーナを2020年3月に退職することにしました。
狙っていたインフルエンサーマーケティング市場は、2020年3月現在、市場全体で伸びてはいるものの、まだまだ参入障壁が低いことが分かりました。なので、友人の紹介で会ったSNSマーケティングの社長の会社に入社しようと覚悟を決めました。
折角なら入社をする目的を明確にしたいと思い、
①ベンチャーを0から学ぶ
②年収1,000万以上稼ぐ(かっこいいと思ってたから)
③インフルエンサーマーケティングを学ぶ
この3つの目的を作り達成したら自分で起業しようと考え、3年間必死に走り続けました。インフルエンサーマーケティングを0から学ぶこともそうですが、当時の私は広告の「こ」の字も分からない状態からスタートだったので、苦労は多かったです。
辛い時はベルーナ時代に悔しい思いから決断した自分自身に勇気をもらい、負けずに一歩ずつ着実に成果を出していきました。その結果、入社時には1億円規模の会社を3年間で12億円規模までグロースさせることができて、「これは自分でやれるタイミングかも」と確信を持ちました。
起業すると決めてから、ワクワクと不安を胸に資本金100万円の貯蓄、事業計画、人脈作りを徹底的に行いました。右も左も分からず色んな人と会い、何からしていけばいいのかをとにかく聞きまくっていました笑
幸運なことに「僕は2023年3月に起業します!」と伝えると多くの方が支援してくれました。
お陰様でスムーズに会社設立まで進めることができたことにとても感謝しております。
■起業して大変だったことは?
起業して大変だったことは多くありますが、一番はやっぱり圧倒的ゼロベースのスタートだったことです。正社員からフリーランスを経由せず、100万円を握り締め、1人でいきなり起業することはハードルがとても高かったです。
また、前職時代にお取り組みしていたクライアントに対しては、直接アプローチはしない約束もしている状況でした。売上の見込みが全く立ってない、文字通りゼロからのスタート。無論、従業員は私1人だけしかいないことに加え、某上場広告代理店の業務委託契約でWワークとなっていました。想定はしていたのですが、毎日多忙を極めてしまい、起業から3ヶ月間1回も休むことなく毎日働きまくりました。
その後、起業してすぐ売上軸を考えた時に自分の得意な分野であるインフルエンサーマーケティングで売上を立てることにしました。ただ、インフルエンサーマーケティング業界は既に参入障壁が高く、競合に競り勝つのは難しかったです。なので、僕が勝てる部分を徹底的に研究し、営業力と販売戦略設計で他社との差別化を図りました。結果としては、小さいながらも業界で影響力を持つことができて徐々に売上は立っていきました。
別観点ですが、営業マンとして奔走してたエピソードもあります。「足で稼ぐ」という言葉の通り、毎月大阪、福岡へ出張し、クライアント開拓に明け暮れる日々を過ごしてました。奇数月は大阪、偶数月は福岡に出張へ行くと決めて、毎月遠方のクライアントとメディアの開拓を行ってました。特にD2Cの業界では福岡のメーカーさんが多い上、日々マーケットを拡大しています。今後、売上を拡張する為には福岡のメーカーさんとのお取り組みを避けて通れないことも分かっていました。なので、福岡のメーカーさんの開拓を1年で行うと決めて自分の売り込みに何度も出張で会いに行きました。
今でこそ、福岡のお客様は多くなりましたが、当時は相手にしてくれずに顔を合わせて提案が刺さることなく終わることが多かったです。それだけ27歳の若造が1人でやっている会社の信用の無さというのは計り知れません笑
また、会社というのは人数が増えることに比例して売上が上がる(労働集約型)ということでもないのが難しいところです。(会社のサービスによっては変わります)創業から4ヶ月で新メンバーを4人リファラル採用で追加しました。
当時売上が不安定だったこともあり、メンバーを急に入れ過ぎたことによって財務状況を圧迫してしまいました。規模に対して多過ぎる販管費(人件費がほぼ)によって売上が追い付かず、一時的な赤字の月もありました。それだけ会社経営における【ヒト・モノ・カネ】の判断は難しいものだと肌で感じました。
■現状
株式会社スマートセクション、株式会社スマートコスメ、智科駭浪股份有限公司(Smart Section Taiwan)、Smart Section Singapore、Smart Section Malaysia、株式会社neoraの合計6社を経営しております。
グループの主軸であるスマートセクションでは、ECにおけるビューティー系、ウェルネス系の商材を中心に戦略コンサル兼広告代理店として顧客の支援を全面的に行っています。
アフィリエイト広告、ブランディング広告、LP制作、AD予算運用、ECモール運用、プラットフォーム事業など、多角的なビジネス展開をしております。その中でも、SNSマーケティングにおけるショート動画領域で認知から新規顧客の獲得を一貫して行える事業が著しく伸びています。
幸いなことに弊社はショート動画のバズらせ屋として業界でも影響力を持ち、リーディングカンパニーとして尽力しております。弊社独自のナレッジ、ノウハウを活かして再現性にこだわった手法で多くの顧客にリピート発注をいただいております。
そんなスマートセクションも1期目の苦労が功を奏し、2期目で営業利益約8,500万円の好成績を出すことができました。今期(3期目)は年商19億まで成長予測が出ており、従業員も30人規模の会社にまでスケールしています。
一方で、顧客の広告支援だけではなく自社でビューティーメーカー事業もスタートする予定でその役割を担うのが子会社であるスマートコスメとなります。”チャプトナイン”というスキンケアブランドを立ち上げ、''上質を日常に''をコンセプトに、幅広くお客様の肌悩みを解決できるよう、革新的な商品作りをしていく予定です。
智科駭浪股份有限公司(Smart Section Taiwan)、Smart Section Singapore、Smart Section Malaysiaは、スマートセクションの海外法人で、''ショート動画で世界に前例のない新市場を仕掛ける''というミッションを掲げ、ショート動画制作メディア兼広告代理事業を担っています。
台湾法人は設立が2025年4月だったのですが、初動から軌道に乗り、創業2ヶ月で完全黒字化いたしました。台湾には日本に比べて圧倒的に競合他社が少ないので、ほぼ独占状態でクライアントとお取り組みできるところが魅力の一つです。台湾の上場企業や日本のナショナルクライアントとも直接アカウント開設ができているので、今後大きな飛躍が期待できそうです。
■今後の展望
弊社ではMVVの改正を2025年6月に行いました。ミッションを''Marketing changes the world''とし、海外事業の多角的展開を決定しました。我々は、世界展開をユニークな強みとして、海外展開を拡張していきます。2027年12月までに残り7カ国進出を目指しています。
''世界の中心で活躍する経営者になる''という私の夢もあり、''Japan standard'を'世界の革新''とするビジョンを持ってます。素晴らしい日本クオリティを必ず世界へ流通させてみせます。
その中で弊社の”チャプトナイン”が世界中のお客様から愛される商品になることも並行して考えており、日本以外を越えた無限大のマーケットで戦いたいと考えております。弊社ではSNSショート動画戦略があるので、自社で一貫して認知拡散から新規客獲得、CRMまでを行うつもりです。
以上の通り、スマートセクショングループは1期目から大きく飛躍していて、いずれIPOを成し遂げるクオリティカンパニーになると信じています。
■最後に
最後になりますが、私の大切な考え方を少しだけアウトプットしようと思います。
前提ですが、私は特別頭が良い訳でも、特別ビジネススキルがある訳でも、特別人脈が広い訳でもないです。では、なぜこのように急激に会社を伸ばせるリーダーになれているかというと、恐らくそれは"誰よりも知ってて出来ることは即座に行動する"からではないかと思っています。
行動からでしか結果は生まれない。なので、誰よりも早く知ってて出来ることは何事にも取り組み、良し悪しの結果を早く出すようにしています。
また、重要な選択をする際にどちらがいいかと考えても明確な根拠まで出せないことがほとんどです。なので、その時点では誰にも正解など分からないと思ってます。
本当に大切なことは自身が選んだ道を正解にする努力と情熱を燃やすことだと思っています。
ビジネスで成功するのは難しいですが、自分が選んだ道を信じて最後まで諦めなければ必ず道は開けると私は思います。
今後ともスマートセクショングループのステークホルダーを豊かにできるよう、毎日一歩ずつ地道に積み上げていきます。
ここまで長文となってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
もし、読者様の参考になれば幸いです。今後ともスマートセクショングループをよろしくお願いいたします。
株式会社スマートセクション
代表取締役 梅本祥平