ピンチをチャンスに
書くことが好きで、たまたまの処女作の映画脚本映画が由緒ある国際映画祭で三冠いただけた。大変ありがたい事に、そのうちの1つの賞が最優秀脚本賞だった。勿論、仕事柄、コピーライティング、リリースのライティング、校正校閲を何十年してきて、今ではライティングのレクチャーやマナーコーチなどを企業様でさせていただいたりもして好評だ。
元々、小学生の頃から、読書感想文、小論文は得意で、いつも賞を取っていたけれど、得意ではあるが好きという認識はしていなかった。「書くことが好き!」と胸を張って言えるようになったのには、この受賞のもっと前に、20代のある二人の人の影響が大きい。
一人は20代前半〜長くお付き合いをしていた文化人枠でもある言葉も生業にしている人に「フキの文章は面白いからもっと書いたほうが良い」と言われた事。もう一人は、某編集長なのだが、実はとんでもない失敗談がキッカケだ。
某外資系ブランドのインハウスPRマネージャーを外注でやっていた際に、カルチャー誌と言えば!!な今はなき素晴らしいメディアに本国インタビューをしていただける機会があったのだ。しかも編集長直々に。これが、面倒な事になった理由が、「タイアップ編集協力」というとっても微妙なラインの記事であったこと。
タイアップ広告というのは、完全に広告なのだが、タイアップ編集協力というのは、完全なる広告ではなく、半々で持ちますよ〜みたいなもの。
ここの主導権の持ち主が誰かを私がきちんと理解していなかったのもミス。
こちらでも通訳を入れたのだが、上がってきた原稿が生原稿のようなもので、ライターの名前が通訳兼ライターとなっており、とってもメルヘンなお名前になっており、その場にいらっしゃらない方が録音をお聞きになって書かれたのだな、と思い、事実とは異なる表現に対しては当たり前に、誤植は誤植として、私も当時若かったので、赤を入れまくってしまったのである。
通常、ジャーナリズムにおいて、可能なのは、事実確認と、薬機法に引っ掛かるかなどの確認のみ。言い回しなどの校閲になるような修正は言語道断で、正直、誤字脱字さえも基本は、タイアップ広告ではない限り、パブリシティにおいては編集側の管轄なので、伝え方に気を遣わなくてはいけないのだ。通常ならば、最終赤入れをしたものに対し、伝え方をかなり遠回しに一つずつ、「文字数が限られている中、申し訳ございませんが、こちらは事実と異なりますので〜」というようにコメントしていくのだが、私も私で、まさかのそのコメントを入れていない方の赤入れだけしたものの方をペロンと、編集長に送ってしまったのだ。
もう、編集長は激怒して大変!!
「お詫びにお伺いいたします〜〜〜!!」と申し上げると、怒りが収まりきらず勢い余ってか、何故かこちらに出向いてくださった。。。
もう、縮み上がりながら、平謝り。
しかしながら、途中から冷静になってくださり、
「いや、でも言ってることは正しかったし、君の文章、面白いよ。あと、実は、君のブログも読んで面白かったよ。センスあるよ。」
と仰ってくださり。当時、自分でやっていたブログの他に、SPURさんとフィナムさんでもオフィシャルで書かせていただいていたのでね。
そこから、「うちに寄稿してくれる?」と仰ってくださったり「うちで連載しない?」と仰ってくれたり、もう、カルチャー最高峰のメディアに寄稿とか連載って、願ったり叶ったりじゃないですか?
ああ、こんなとんでもない失敗が自分の自信や成長に繋がることもあるんだなぁと。今でも、この編集長のことは、どうされていらっしゃるのかなと、よく思い出す。単なる趣味の領域から、「何について書きたい?君のリズムで伝えたいことを伝えて」と評価してくれて、カルチャー誌で連載ができるという書き手としての自信を与えてくれた方だから。
そのメディアがなくなってしまった後も、展示会に来てくださったり、よくどうしてる?とご連絡くださっていたんですが。
いつからか、連絡手段も携帯のショートメールやメールからLINEに変わって、疎遠になってしまった人も多くなって寂しいことも沢山。
正直、こうやって文章に認めることは得意でも、いざ、対面で話すとなると、いつからか、何故か緊張して言葉が出てこなくなってしまって、特にここ近年、老化のせいか、本当に言葉が出てこない。
ここまで出てるのに出ないんですよね。恐ろしい。
文章を書いていても同じようなことが起きるんですよね。
基本的に、思考型なので、本当にこの言葉が相応しいのかと熟考して言葉を捻り出すタイプではあるのですが、ライティングの際は慣れているせいか、その速度は早い。ただ、その言葉がさっきまで脳みその中にあったハズなのに、そこに集中してしまった瞬間に、どこ?どこいった???となるんです。笑 え?そんな簡単な言葉が出てこないの?って笑われたりする。
TIKTOK SHOPやっていたら、各事務所の方々やTIKTOKの方々からライブやってください、キャラ立ちしているから向いてますよ!って言われるけど、トロットロ喋って、「あ〜?なんだっけ?」とか「アレ!ソレ」言ってる奴の配信とか寝ちゃうでしょ。。。と、思うこの頃。昔はあんなにスラスラ病気かと思うほど喋ってたのになぁ。笑