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気を育てる

「そうだ、葉っぱを売ろう!」という本をご存知ですか?徳島県の山間にある上勝町で、ツマモノと呼ばれる料理に添える葉っぱを販売して過疎の町がどん底から再生した話です。著者の横石知二さんが若い頃から仕事にすべてを捧げて築いた関係とノウハウが書かれたこの本は2007年に初版が発行されています。

時代が違えど一貫する何かがあるからこそ、読み手が共感を覚える。それが私にとっては「気を育てる」という言葉でした。著者は、仕事であともう少し、もうひと踏ん張りのところを盛り立てて働くひとに頑張ってもらう。一人ひとりの「あとちょっと」「小さなあとひと手間」が一年を通して大きな結果につながると書いています。

「気」というのは実に東洋的な感覚で「気を使う」「気を配る」「気にしない」と私たちは日常的に気という言葉を使っているにもかかわらず、それを顕在化することはあまりないなと思うのです。

本の中で出会った「育てる」という、生み出されたものが他者によって広げられる。それによって他者に多くの気づきがもたらされ、共に高まり合うような協奏的な表現として受け取れたことで、とても共感をしました。

互いの間の中にある「気」を育てていくこと

楽しいことやワクワクすること、誰かを笑顔にすることは「気」が大きく広がる栄養源になる。

そんな想像をさせてくれる言葉を大切にしたいですね。