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服飾学生がまるみになるまで

学生時代から今までを辿っても常にアパレル産業に関わってきました。服や衣料品に関わることが好きですが、大量生産で作られたものが世の中に出回り経済が回ってしまうことに関しては環境や人権問題の観点から賛成できません。
これからは人の手で丁寧に作られたものや古くから継承されているものを大切に使う文化を復活させたい、またその一助となりたいです。

学生時代はデザイン画・パターン作成・縫製・繊維の生成など幅広く学びましたが、”売ること”に特化した販売職に就職したのは、作ることができても、商品を魅せることや売る技術がなければ廃棄物になったりロスを出しては意味がないと感じた為です。
国内外の比較的小規模なブランドを扱ったセレクトショップでは、ディスプレイの提案や20〜70代の幅広いお客様への踏み込んだ接客が大きな学びでした。

退職後は販売時代からずっと興味のあった洋服のお直しやリメイク業界に入りました。そこで毎日大小様々なお直しの案件をこなした為、一通りの洋服は直すことができます。
また、思い入れのあるものを大切にしたいと思っている人の多さに圧倒され、自分が提供できる技術に確固とした需要があることを感じました。

その後、兼ねてから興味のあったカナダのトロントへ渡りご縁のあったオーダーハンドメイドのウェディングドレス会社に勤めました。1年という限られた時間でしたが、ドレス文化の強い北米でドレスの装飾の手縫いやフィニッシングという仕上げ工程を任せていただけました。

帰国後の現在は今までの経験を生かし、個人で洋服の型紙作成やダーニング・お直しを請け負っています。