初めまして、上村奈々です。
肩書はWebデザイナー……ということになっていますが、これまでのキャリアを振り返ると「何でもできるクリエイティブ屋」と呼ぶほうがしっくりくるかもしれません。
今日は、職務経歴書のかたい文章の裏側にある、私のちょっとした知見と裏話をお話しさせてください。
手探りで作っていた高校時代:デザインと表現の原点
私のクリエイティブ人生のエンジンがかかったのは、高校時代にさかのぼります。
当時は「アメブロ」や「前略プロフィール」が全盛期。私も漏れなくハマり、自分でHTMLやCSSをいじってページをデザインしていました。
当時は今ほどデザインのノウハウがネットに転がっていなかったので、可愛いページを作っているブロガーさんのソースコードを解読しては、見よう見まねで拝借し、自分好みにカスタマイズしていました。私のWebデザインの原点は、実はこの「アメブロの裏側を覗く作業」だったりします。
思わぬ転機と、美大で知った「挑戦」の面白さ
高校ではファッションやメイクに夢中で、進路も美容系やファッション系を考えていました。しかし「せっかく推薦枠があるなら」と軽いノリで挑戦した美術大学にまさかの合格。こうして私の美大生活が始まりました。
絵を描くのも、グラフィックを作るのも、立体物を制作するのも全部楽しくて、課題に没頭する日々。そんな大学2年時、専門コースを選ぶ際にWebやグラフィックと迷っていた私に、当時の先生がくれた言葉があります。
「やったことがないことに挑戦するのも、世界が広がっていいんじゃない?」
カッコいい映像を作る先輩への憧れもあり、私は未経験の「映像コース」へ飛び込みました。
当時の私の行動力は自分でも凄まじく、海外アーティストに英語で直接交渉して楽曲を使わせてもらったり、勝手に作ったファンアートMVを本人に送りつけて「これ作ったよ!」とコンタクトを取ったり(なんと本人から絶賛の返信が来ました!)。
映像作りの楽しさに、すっかり魅了されていったのです。
黒髪スーツになれなかった就活期と、映像業界への挑戦
やがて訪れた就活シーズン。
昨日までカラフルで個性の塊だった同級生たちが、一斉に黒髪・スーツ姿になった時、私はどうしても同じ波に乗れませんでした。
「やっぱり私は、自由にものづくりがしたい!」
卒業後は雑貨屋さんでアルバイトをしながら、知人のプロジェクト「honeyhands」にアート担当として参加。挿絵やアイコンをすべて水彩画で描くなど、人の心に寄り添う表現を模索していました。
しかし、日々将来を模索する中で頭をよぎったのは、大学時代に夢中になったあの映像制作の熱量でした。
「やったことがないことに挑戦するのも、世界が広がっていいんじゃない?」
大学時代の先生の言葉に再び背中を押され、私は映像業界へ飛び込む決意をします。
怒濤のAD時代と、身体からのストップ
飛び込んだ映像の世界は、刺激の塊でした。
ADとしてライブ会場やMV撮影、TV番組の現場を駆け回り、演者さんのサポートや現場を円滑に回すための「未来予測力」を徹底的に叩き込まれました。
しかし、3日帰れない・寝られないという過酷な現場が日常的に続き、わずか3ヶ月で体が悲鳴を上げて退職を余儀なくされます。
倒れたベッドの上で、「自分は何をしている時が一番ワクワクするだろう?」と問い直した時、頭に浮かんだのは、高校時代に時間を忘れて没頭していたあの「Webデザイン」の楽しさでした。
ECデザイナーとして覚醒:「お客さん目線」で売上を跳ね上げる
こうして私は、ECサイトのWebデザイナーとして再スタートを切ります。
LPやWebサイトだけでなく、チラシや説明書、イベント会場のデザインまで、作れるものは何でも手掛けました。
そんな中、台湾のドクターズコスメ事業の立ち上げメンバーに抜擢されます。
折しもコロナ禍が始まり、ECの需要とSNSプロモーションの重要性が急高騰した時期でした。
「外に出られない今、自分が買いたい立場だったら何が気になるだろう?」
実際のテクスチャーやファンデーションの色味など、画面越しでは伝わりにくい「不安」を徹底的に解消するデザインを徹底追及。
徹底的なお客さん目線に立った結果、ブランドの知名度は急上昇し、発売半年で売上が160万円から600万円へと爆発的な売上アップに貢献することができたのです。
まさかの部署解散、そして飲食の世界へ
「よし、これからもっと成果を出すぞ!」と意気込んでいた矢先、会社都合により急きょ部署が解散することになり、まさかの退職勧奨を受けることに。
青天の霹靂とはまさにこのことです。
しかし、「デザインでお客さんを喜ばせたい」「ビジネスを面白くしたい」という私の情熱は一向に冷めませんでした。
そこでご縁があって入社したのが、飲食事業を展開する現在の会社です。
ここではWebデザインだけでなく、ギリシャヨーグルトやりんご飴といった大人気スイーツのブランディングや販促、さらには店舗デザインまで幅広く担当することになります。
画面を飛び出し、店舗の「入り口」までデザインする
コスメから飲食へ扱う商品は変わりましたが、私の根底にある「徹底的にお客さん目線になる」という軸は変わりません。
シズル感をどうやって画面越しに伝えるか真剣に悩んだり、店頭での写真映えを意識してポスターを作り込んだり。
さらには、お店のガラス面のデザインを描くことまで手掛けました。
「私、Webデザイナーとして入社したはずでは……?」とセルフツッコミを入れたくなる瞬間もありますが、お客さんがポスターを見て入店してくれて、美味しそうに食べている姿を見た時は、美しいWebサイトを作った時と同じくらいの達成感があります。
そして、次なる冒険へ
現在の会社では、Webサイトの改修から店舗のデザインまで、インハウスデザイナーとして「作れるものは何でも作る」スタンスで全力で駆け抜けてきました。
自社サービスや商品を我が子のように愛でながら成長させられるインハウスの働き方は、今でも大好きです。
ですが、そうやって日々制作に没頭している中で、ふと胸の中に湧き上がってきた想いがありました。
「私、もっと違う世界や領域でも、自分のクリエイティブを試してみたいんじゃない……?」
高校時代のアメブロから始まり、美大での学び、怒濤の映像AD、ECサイトでの数値追求、そして飲食・店舗のブランディングまで。
ありがたいことに、私はこれまでジャンルを問わずさまざまな現場で泥臭くデザインの引き出しを増やしてきました。
だからこそ、ひとつの領域だけに留まるのではなく、「もっと異なるサービスや商品、まだ見ぬビジネスの課題に対して、自分の視点や知見を掛け合わせたらどんな化学反応が起きるんだろう?」というワクワク感が抑えきれなくなってきたのです。
これまで培ってきた「徹底的なユーザー目線」と「媒体を問わない形にする力」という武器を持って、もっと広い世界へ飛び出してみたい。
そう思い立ち、私は新しい挑戦へと舵を切ることにしました。
さて、次のお客さんをどうやって驚かせよう?
Web、映像、DTP、店舗デザイン。
振り返れば私のキャリアは脱線だらけのように見えて、実はずっと一本の軸で繋がっています。
それは、「相手の立場になりきって、商品の魅力を一番ワクワクする形で届けること」。
「この商品の魅力をどう伝えたらいいんだろう?」「どうすればお客さんが動いてくれるだろう?」
そんな課題を抱えている場所があれば、私はいつでも飛んでいって、画面の前で(時にはお店の前で)真剣に頭を悩ませる準備ができています。
もし「この泥臭いクリエイティブ屋と一緒に働いてみたい!」と思ってくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひスカウトをお待ちしております!
次の冒険の舞台で、新しい「伝わる」を一緒に作れることを楽しみにしています。