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これまでとこれから

 中学の頃、何もかもそこそこの出来だった私は、何か一つのことを極め、将来役に立つようなスキルが欲しいと考えた。その結果、これからどのような仕事を選んでも役に立てることができる英語を勉強しようと決めた。

 高校は1年間の海外留学プログラムを持つ高校を選択し、1年間のカナダ留学を経験させてもらった。英語を勉強したくても、クラスで一番英語が苦手だった私は、留学中も猛勉強をした。現地での高校生活と、ホームステイにより、英語力と、自分の中に広い視野を持って物事を考える前提が培われた。一番苦手な教科だった英語は、いつの間にか一番得意教科になっていた。

 やればやるほどできるようになる英語の勉強が面白くて、大学も引き続き英語を専攻することに決め、 上智大学外国語学部英語学科を選択した。

 しかし、大学で2年間勉強を重ねていくうちに、自分の中である疑問が生まれた。

「このまま英語を勉強して、自分は何をしたいのだろうか。」

 周りは帰国子女ばかりで、当たり前のように流暢な英語を話すのに、自分は表現力も語彙力も彼らには到底及ばない。将来やりたいこともはっきりしていない。中学の頃、将来役に立つスキルを身につけようと選んだはずなのに、自分がしていることがなんの優位性も持たないことに気がついてしまった。

 そんな時に出会ったのが、あるエンジニアの友人だった。彼は、私が趣味でやっている競技かるたの知り合いで、独自で競技かるたの戦歴記録アプリを開発している人だった。エンジニアという職業をたいして理解していなかった私だったが、自分の手で、自分の周りの必要なものを生み出せることがとても魅力に思えた。

 思えば昔からいつか書籍を出版したいと小説を書き続けている私だったので、パソコンに向かって何かを作るということは嫌いじゃなかった。彼の勧めでRuby on Rails の学習を始め、Rails チュートリアルを終えた頃には、すっかりエンジニアになりたいと思うようになっていた。

  それからさらにエンジニアのスキルを伸ばしたいと考え、ポートフォリオとして「アイドル好きな人と繋がるWebアプリ」を作成し、実際の現場でインターンをさせていただけるようになった。今はVue.jsとRuby on Railsを持ってサービスの保守開発に携わっている。

 昔から何事も極めることにこだわりがあるので、まずはエンジニアとして、一人でも全てできるような技術力を身に付けたいと考えている。最終的には、エンジニアとして、世界に通用するような新しい仕組みやプラットフォームの開発に携わり、人々の生活と歴史を変えるようなサービスを生み出したいと考えている。

 また、大学まで学び続けた英語と、エンジニアの技術力を持って、いつか長年の夢であったプリンスエドワード島への移住を叶えたい。