仕事をしていると、
「〇〇さんの確認待ちです。」
という言葉を聞くことがあります。
確認をお願いした。
返事を待っている。
だから今は進められない。
もちろん、相手の判断がなければ進められない仕事もあります。
でも私は、
「確認をお願いしたこと」と「確認を取ったこと」は、同じではない
と考えています。
仕事は、相手にボールを投げたら終わりではありません。
そのボールが次の工程へ渡り、仕事が再び動き始めるところまで見る。
そこまで含めて、自分の仕事なのだと思っています。
「確認お願いします」と送っただけでは終わっていません
例えば、
「この内容で進めてよいか確認をお願いします。」
とメッセージを送ったとします。
一日経つ。
返事がない。
二日経つ。
まだ返事がない。
そして三日後、
「どうなっていますか?」
と聞かれて、
「〇〇さんの確認待ちです。」
と答える。
本人としては、
「私はちゃんと連絡しました。」
という感覚かもしれません。
でも、仕事全体で見ると、
確認を依頼したところで止まったまま
です。
「確認依頼を送る」という作業は終わっています。
でも、
「確認を取る」という仕事は終わっていません。
ここを混同すると、仕事は簡単に止まります。
朝起こすは、その人が起きるまでが「起こす」です
少し極端な例ですが、
「明日の朝、起こしておいて。」
と頼まれたとします。
朝になって、
「起きてー。」
と一度だけ声をかける。
相手は起きない。
でも、
「ちゃんと起こしたよ。」
と言う。
これでは、お願いされたことは完了していません。
「起こす」という仕事は、声をかけることではなく、その人が起きるところまでです。
同じように、
「確認を取る。」
という仕事も、
「確認お願いします。」
と送信することではありません。
返事をもらう。
必要な判断を得る。
次の工程へ進める。
そこまでで初めて、仕事が完了します。
「連絡しました。」
「送りました。」
「伝えました。」
それは、作業の一部です。
大切なのは、
何のために、その作業をしたのか。
です。
返事がなければ、次にどう動くか
では、相手から返事が来なかったらどうするのか。
ここで大切なのが、
待つだけにしないこと
です。
例えば、
「今日中に返事が必要です。」
と期限を伝える。
返事がなければ、何時にリマインドするのかを決める。
急ぎなら、チャットではなく電話する。
それでも返事がなければ、別の責任者へ確認する。
必要であれば、
「〇時までに返事がなければ、A案で進めます。」
とあらかじめルールを決めておく。
もちろん、内容によっては勝手に進められないものもあります。
だからこそ、
返事がない場合の次の行動まで決めておく
ことが大切です。
「返事がないから止まっています。」
だけでは、仕事は前へ進みません。
リマインドは催促ではありません
リマインドすることに抵抗を感じる人もいます。
「急かしていると思われそう。」
「しつこいと思われたくない。」
そんな気持ちも分かります。
でも、私はリマインドは単なる催促ではないと思っています。
仕事を前に進めるための工程
です。
相手も忙しいかもしれません。
メッセージを見落としているかもしれません。
あとで返そうと思って忘れているかもしれません。
だから、
「昨日お送りした件ですが、本日17時までにご確認いただけると助かります。」
と、もう一度伝える。
それによって仕事が進むなら、必要な業務です。
リマインドしないことで期限を過ぎてしまう方が、組織としては大きな問題になることもあります。
「相手の返事待ち」と「自分の仕事が終わった」は違う
ここで一度、責任を分けて考えてみます。
返事をする責任は、相手にあります。
でも、
返事をもらって仕事を前へ進める責任は、自分にある
場合があります。
ここを、
「相手が返してくれなかったから。」
で終わらせてしまうと、仕事の進捗管理を相手任せにしてしまいます。
もちろん、何度連絡しても返事がない場合もあります。
その場合は、
いつ依頼したのか。
いつリマインドしたのか。
どの期限を伝えたのか。
次に誰へ相談したのか。
ここまで記録しておけば、
「自分のところで止めたのではない。」
と状況も説明できます。
大切なのは、
ただ待つのではなく、
止まっている仕事を、どうやって再び動かすかを考えること
です。
確認待ちの間にも、できることがあります
確認が返ってくるまで、本当に何もできないのでしょうか。
例えば、
判断をもらったらすぐ送れるよう、メールの下書きを作っておく。
必要な資料を準備する。
次の担当者へ、
「確認が取れ次第、こちらをお願いします。」
と共有しておく。
別のタスクを進める。
確認が返ってきた瞬間に仕事が再開できるよう、準備しておく。
こうしたこともできます。
待つこと自体は必要でも、
待っている間まで、仕事を止める必要はありません。
仕事を進める人は、
返事が来るまで何もできない人ではなく、
返事が来たらすぐ次へ進められる状態を作っている人だと思います。
管理者も「確認待ちです」で終わらせない
これは、担当者だけの話ではありません。
管理者が進捗確認をしたとき、
「〇〇さんの確認待ちです。」
と言われた。
そこで、
「分かりました。」
だけで終わらせてしまえば、その仕事はまた放置されるかもしれません。
管理者が見るべきなのは、
いつ確認を依頼したのか。
期限は伝えているのか。
リマインドしたのか。
いつまで待つのか。
返事がなければ次にどうするのか。
です。
「確認待ち」は、進捗の説明ではあります。
でも、
その状態からどう動かすかまで考えることが管理
だと思っています。
連絡したことではなく、仕事が進んだかを見る
以前、
「管理するのは、人ではなく仕事です。」
という話を書きました。
今回も同じです。
「連絡しました。」
「確認を投げました。」
「担当者へ伝えました。」
これだけを見ると、本人は仕事をしているように見えます。
でも、仕事全体を見ると、
返事が来ていない。
判断が出ていない。
次の工程へ進んでいない。
つまり、仕事は止まっています。
大切なのは、
自分が何をしたかではなく、仕事がどこまで進んだか
です。
作業をした。
連絡した。
依頼した。
その結果、次の工程が動き始めたのか。
そこまで見る必要があります。
仕事を完了させるとは
仕事を進める人は、すべてを自分でやる人ではありません。
誰かに確認することもあります。
判断を待つこともあります。
他の担当者へ仕事を渡すこともあります。
でも、
その仕事が止まったとき、
次にどう動けば、再び流れ始めるのかを考えられる人
です。
連絡したから終わり。
確認を投げたから終わり。
担当者へ渡したから終わり。
ではなく、
次の工程へ仕事が渡るところまで見届ける。
「朝起こす」なら、その人が起きるまで。
「確認を取る」なら、返事をもらうまで。
「仕事を渡す」なら、相手が動き始めるまで。
私は、
目的が達成されるところまで見ること
が、仕事を完了させるということだと考えています。