Vol.03 第1章:すべては、あの日から始まった
Vol.03 「金か心か」第1章:すべては、あの日から始まった
だからこそ、決めたのだ。
このまま終わるわけにはいかない。
必ず見返す。
その思いに取り憑かれるように、私は覚悟を決めた。
振り返れば、その時点で、もう普通ではなかったと思う。
どこにでもいる若者のように、なんとなく日々を過ごすことはできなかった。
常に何かに追われるように、何かを証明しようとするように、生きていた。
むしろ、どこにでもいる普通の人間とは、かなり異質な存在だった。
そう、15歳の時、生まれて初めて好意を寄せた女性ができた。
だが、結局その想いは叶わなかった。
はっきりと何かを言われたわけではない。
だから今でも「振られた」と断言できるわけではない。
だが、ひとつだけ強く感じたことがある。
自分は選ばれなかった。
そして、その相手は、
当時世間を大きく騒がせていた事業家だった。
自分はただの高校生。
何も持っていない。
そんな時、彼女から連絡があったのだ。