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在宅ワークの話し

緊急事態宣言が発令された夜の新宿。案外通行人もちらほらいて疎らだけどゴールデン街の店も開いていた。

いつもゴールデン街や三丁目辺りで飲んでいるから覗いてみようと思って散歩をしても、すれ違う人が保菌者だろうと潜在的な意識が芽生えてきたのか、信号待ちでも白線に爪先を揃えて並ぼうと思わなかった。

いつも人が群れているチャンピョンも閉まっているし観光客の外人も、怪しいナイジェリア人達の姿も無かった。

明け方の様な新宿でタイガーさんが相変わらずなド派手でいかれたママチャリに乗ってコマ劇前を通過した。



在宅ワークになって家で仕事をせざるを得ない状況。いかに会社のデスクは仕事するに適していたかと思った。

右を見れば同じチームの長がいるし、前の席には編集マン。今は何をするにしてもチャット。チャット。チャット。顔を見て話て仕事の話がしたい。

煩悩だらけの自分の部屋で仕事をするなんて到底集中できなければ、家に出ることもなくなったので太陽と外の空気を吸わない生活が続いて体内時計が狂った。マシニストの様な生活になりそうと思ったのでこれから屋上で仕事をすることにした。

ルーターを新しいものに入れ替えて屋上まで電波を伸ばして、アウトドアチェアを持って屋上にでたらオフィスになった。


明日もここで仕事しよう。