矢内綾乃が分かち合う宇宙の画像と体験談。挑戦の先にある可能性。
こんにちは、矢内綾乃です。
現在わたしは、オーガニック・エシカルショップの運営をはじめ、宇宙サービス事業、キャリア支援事業、SES/フリーランス支援など、複数の領域で事業を展開しています。
宇宙サービス事業を始めたきっかけについては、これまでの記事でもお話ししてきました。今回は、その原点ともいえる「成層圏飛行」のリアルな体験をお届けします。
実際にMIG戦闘機に乗って見てきた光景の画像や、音速を超えた瞬間の感覚など、実体験に基づいたストーリーをぜひ最後までお読みください。
経営者仲間の繋がりから宇宙へ。挑戦し続けることで広がった宇宙への道
わたしはもともと、NECで半導体エンジニアとして働いていました。その後、起業家へと転身したのですが、その転換期に出会った一人の経営者の方の言葉が、忘れられません。
おそるおそる「子どもの頃、宇宙飛行士になりたかった」と打ち明けたとき、その方はこう言ってくれました。
「仕事では難しいかもしれんけど、稼いで行った人はおるよ!」
それまでの自分にはなかった視点でした。一度は終わったと思っていた可能性が、実は形を変えて続いているのかもしれない。そう気づかされた瞬間でした。
起業後、事業が少しずつ軌道に乗ってきた頃、経営者仲間とのつながりを通じて、ロシアでMIG戦闘機に乗り成層圏まで行けるツアーに参加する機会を得ました。忘れかけていた「宇宙」というテーマが、現実として動き始めた瞬間です。
矢内綾乃、宇宙の手前で6〜7Gと闘う。出産後の身体で挑んだ成層圏飛行の裏側
成層圏飛行そのものは無重力体験ではないため、特別なトレーニングは必須ではありません。通常の飛行であれば、旅客機より少し強い程度の重力負荷で済みます。
ただ、せっかくの機会なのでオプションで「宙返り・旋回・ロール・ハンマー」といったアクロバット飛行を追加してもらいました。これが、想像をはるかに超える過酷さでした。
旋回中には6〜7Gもの重力がかかります。一緒に参加した経営者仲間4人は、普段からジムで鍛えているガッチリした男性ばかり。一方のわたしは、出産後で筋肉もほとんどない状態でした。Gの影響で血圧が頭に上る「レッドアウト」や、逆に足元に血が下がる「ブラックアウト」を立て続けに体験し、正直、本当に気絶しそうになりました。
我ながら、ちょっと冒険しすぎたかもしれません(笑)
マッハを超えた瞬間に訪れた「完全な静寂」。宇宙の入り口で体験した貴重な時間
成層圏飛行を決意したきっかけの一つに、ジェームス・スキナーさんの講演があります。「スピードメーターがマッハ1.0を超えた瞬間、音が消えた」というエピソードに強く惹かれ、「その世界を自分で体験したい」と思ったのです。
実際にMIG戦闘機でマッハの壁を超えたとき、それまで機体を包んでいた「ゴゴゴ……」という激しい轟音が、マッハ1.0を超えた瞬間に「シーン……」と消え、完全な静寂が訪れました。
あの感覚は、画像や映像では到底伝えきれません。言葉にするとすれば、「世界が止まったような静けさ」とでも表現するしかない体験でした。
成層圏から見た地球には「国境」は描かれていなかった
高度20km以上の成層圏から見下ろした地球は、言葉を失うほど美しく、そして確かに丸く見えました。
そこでわたしが感じたのは、「リアルな地球には、どこにも国境線が引かれていない」ということです。子どもの頃から教科書で見てきた国境線は、人間が便宜上引いたものに過ぎない。それを、体感で納得できた瞬間でした。
宇宙という圧倒的なスケールから自分を俯瞰すると、日々の悩みや移動距離など、いかに小さなことかと自然に思えてきます。この「視座の変化」は、わたしの価値観や人生観にも多大な影響を与えました。
画像や映像の先にある「本物の感動」を。次はあなたが、夢を語る番です。
わたしが成層圏で記録した画像や映像、そしてこの体験談が、新しいことに挑戦しようとしている方々の背中を少しでも押せているとしたら、とても嬉しいです。
ただ、画像を見ることより、「実体験」に勝るものはありません。
今度は皆さんが挑戦を重ね、願望を実現し、その成功ストーリーを後世に語り継いでいく。そんな情熱の連鎖が生まれる未来を、わたしは心から楽しみにしています。
そのためにこれからも、次世代のリーダー育成に情熱を注ぎ、走り続けていきます。