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Linoロゴの仕組み/ 膨張するロゴマーク

今回はLino(ライノ)のロゴの制作プロセスの話です。

自分たちが運営する場所のブランディングの一貫として
ロゴを作ろうという運びになりました。
それがこれです。

このロゴはまだ語ってない構造があります。

元来、ロゴというものは
広報、事務、営業など、デザイナーじゃない人も使います。
誰がどのように扱っても大丈夫なように設計しておくものです。
それはロゴというものが作り手のデザイナーの手を離れたところで
様々な使われ方をすることを前提としています。

一方で、今回のLinoロゴは自分たちがオーナーです。
自分たちが完全にコントロールできるものです。
通常のCLワークと同様の設計をしても面白くないですね。
であれば、通常のロゴのあり方の逆をいってみようというのが
このロゴの骨子です。

どういうこっちゃっと思われるかもしれません。
ロゴデザインの王道から逸脱した発想です。
汎用性がメチャクチャ悪いからです。

でもあえてやる。
自分がオーナーでないとできない実験です。

ロゴ作りの狙いをまとめると、

・目的によって様々なイメージを堆積して行くようなロゴを作りたい。
・最低限のルールとしては、共通のロゴタイプを使うこと。
・その上で、構成要素は異なれど、同じ世界観にあるものとして作りたい。
・その豊富なバリエーションから、Linoの世界観に遊びや余白を作りたい。
・用途に合わせてバリエーションが増えるロゴ。


以上の要件からまず親となるロゴを作りました。
これが基本形です。

膨張するロゴ

基本形から試しにバリエーションを作ってみました。
スペーシングを変えてみたもの。

さらに縁取りして立体的に見せたもの。

オフィスのあるビルと組合わせてマーク化したもの。

と、あれこれバリエーションを作ってみました。
チャートにすると、こうですね。

さきほど汎用性が悪いという話をしましたが
本来、型は少なければ少ないほど良いのです。
不特定多数の人数で汎用するなら尚更ですね。
管理しきれない。イレギュラーの連続でしょうか?

ロゴは社会の大勢の人とある認識を共有するツールです。
じゃあLinoロゴはこの仕組みによって何を共有したいのか?
それは「既存の枠組みを疑ってみて、思いつきを実践してみる」です。

・既存の枠組みを超えた所で新しい仕組みを作りたい。
・バリエーションを増やしていっても、共通の世界観を演出できるか?
・イレギュラーを楽しむ。デザインを楽しむ。

みたいなことを妄想しながら作りました。


このロゴ仕組みは、映画の配給会社のロゴからヒントを得て発想しました。

映画の冒頭で挿入される配給会社のロゴは
作品の世界観にあわせてデザインが変わります。
そうすることで映画の世界観に没入させる効果があります。

気が利いた演出ですね。やるのが当たり前の演出の一つかもしれません。
Linoでもこれくらいエフェクトかけたロゴも作りたいですね。
鬼作業ですけどw

ロゴってこれくらい自由でも良いんではないか?と思います。
自分たちでしっかり管理するなら。

デザイナーが運営しているLinoならではのロゴのシステムができました。
今後Linoロゴがどう進化していくかお楽しみあれ。