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心の声を信じて良いのでは?変わり続ける社会への優しい革命

何のために働いているのだろう?これって自分に向いている仕事なのだろうか?

誰もが一度は考えたことのある問いだ。若い人こそたくさん悩む。

しかし、その前にもう一つ考えてほしい問いがある。それは、僕たちは皆、良き職業人である以前に良き人間でもあるということだ。

この問いを忘れてしまったからこそ、多くの若者がキャリアに悩み、鬱が増え、少し生き辛い日本になってしまっているのかもしれない。

問うべき課題は、自分はどのように生きるのかということではないだろうか。そうすれば、日本という国はもっと優しくなれる。

社会の構造と若者の意識

僕は今年24歳になる若造だ。社会のなんたるかなんてこれっぽっちもわかっていない。でも、だからこそ社会の当たり前に染まっておらず、社会人の中でも若者の素の気持ちはわかる方だろう。

社会が求めるものと、若者が求めるものは違う。

社会とはこういうものだという声が聞こえてきそうだけれども、若者の一意見を言わせて欲しい。

僕たちは、21世紀の資本主義に生きている。資本主義とは、一言で定義づけることは難しいが、敵を作って競争し、より良いものを作って豊かになっていく。そんな面が強いと思う。

この競争のおかげで今の我々の生活があるのは事実だ。戦後、ご先祖様たちが必死に頑張ってくださったから、今の日本は物質的には豊かである。

昭和の時代はJapan as No1と言われるほど、世界の中でも日本の存在感は圧巻だった。今もその成功モデルがデフォルトの価値観になっている。だから、残業につぐ残業、働くことが正義、そんな風に日本はなっている。

しかし、一度呼吸を深めて多く息を吸いながら自分に問いかけて欲しい。

それって、本当に自分がしたことなのか?

そして、もう一度深呼吸をして問いかけよう。

本当は、自分はどんな風に生きたいか?

最後にもう一回。

本当の本当は、自分は人生どうしたいだろうか?

最後の最後にもう一回。

自分は仕事をするためだけに生まれてきたのだろうか?

資本主義で豊かになった物質文明が、時代の進歩とともに終わりに近づいている。それに気付き始めた若者が、自分に問いかける。

自分はもっと人間ではないか?

心の豊かさの方が大事なのではないか?

そして、新しいオルタナティブな生き方を始めてる。地域通貨や拡張家族、地方移住や多拠点生活、パーマカルチャーやノマドライフ、フリーランスの増加や起業の志。これらのムーブメントは既存の資本主義への、戦わない優しい革命のように僕の目には映る。

お金が正義、それって本当かな

新しい生き方に気付き始めたといことは、既存の社会に違和感を覚えたということだ。では、一体既存の社会への違和感とはなにか。それは、今まではお金が一番だと思われていたということではないだろうか。

話を就職活動で例えてみよう。

意識の高い学生は、大企業の時代は終わり、ベンチャー企業で力をつけてからどこでも生きていける力を蓄えようと考えることが多い。

たしかに、立派な考えだ。これから企業は信用できないから、自分で生き抜く力をつけるために、若いうちはバリバリ働いて稼げる力を身に付けようということだ。

この思想の裏には、自分で稼げるようになる=個人で多く稼げるようになりたいという想いがある。個人でもお金に困らないようになりたいということだ。

しかし、これって一番大事なことなのだろうか。

稼ぐことは手段だ。何のために稼ぐのかがはっきりしていないと、自分の魂を売ることになりかねない。目的がなければ、企業が掲げる「成長」という言葉の犠牲になりかねない。

同期に、意欲はあったが会社が掲げる数字の「成長」についていけず、3ヶ月でいなくなってしまった仲間がいる。成長環境という名目の下、朝から晩まで働き体を壊しかけた仲間も知っている。

そんな人をもう見たくはない。

ここで、最初の問いに戻る。

大事な問いは、「何のために働いているのだろう?これって自分に向いている仕事なのだろうか?」ではなくて、「自分はどのように生きるのか」ということだ。

何も、仕事だけに自分の人生を執着させる必要は全くない。なぜなら、僕たちは良き職業人である以前に良き人間であるべきだから。

大事なことは、大事なことを大事にすること

時代の変化が激しい現代社会では、多くの職業人が仕事に使えるスキルを身につけようと必死である。素晴らしいことだ。しかし、スキルに振り回されていたら、自分の人生も振り回されてしまう。

社会のなんたるかを知らない若造はこう問いたい。

それって、本当にあなたがやりたいことなんですか。明日死ぬとしたら、それでもスキルを身に付けるんですか。

自分のスキル、自分の能力、自分の稼ぐ力を身に付けるのに必死で、大事なことを大事にできていない人が多すぎる。

大事な人を大事にする。大事な物を大事にする。大事な時間を大事にする。

大事なことは、大事なことを大事にすること

これは僕の大好きな言葉だ。

大事なことを守れるようにするには

コップに水がいっぱいになった時、初めて水が溢れ出すように、大事なことを自然と大事にするには、まずは自分が満ち満ちている必要がある。

自分に余裕を持つには、自分の心を整えることが有効だ。

だから無意識的に若者の間でサウナやヨガが流行っているのだろうけれど、この流れはどんどん加速していくように思う。

実は、ヨガも自分を整えるには有効で、この点に関しては少しお話しできることもあるかもしれない。インドでヨガを学んでいたこともあるので笑。

中国の聖人、老子も言っているように、まずは自分が変われば人生は水のように流れていく。心の声、直感に敏感になってくるからだ。

この状態を目指していくことが、本質的な社会のお困りを解決していくことになると思う。社会課題の解決が仰々しく取り沙汰されているが、僕は、小さな小さなところから、意識の改変を行っていきたい。

それが、ムーブメントとなって、働き方、生き方、社会、日本、そして世界へと人間回帰が進んでいけばと思う。

人と社会は変えられないが、自分を変えることはできるのだから。