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何でもエンジニアリング

子供のころから、色々なものの仕組みを考えるのが好きでした。

大学のとき、偉い先生にこんなことを言われたことがあります:「作れないものは理解したとは言わない」と。だから、私のいた研究分野では、生物を理解するために生物を人工的に設計して実装しようとしていました。

社会の設計を考えるのも好きです。
インセンティブとかをツールに良い設計を作れば社会は良くなる、という考え方に与する気はありません。人間はx86/x64やARMのCPUほど合理的な存在ではないのです。

仕事でも、何でもモノの仕組みから理解しようと考えていて、それで最近上司にこんなことを言われました:「その仕事のやり方だともうすぐ限界が来るぞ」と。
でも、何か新しいことをやろうとしたら、本質的な理解がなければ何もなしとげられない、と信じています。なので、私は壁にぶつかってでも、基礎からの理解の上に全てを積み上げたいです。

プログラミングの仕事をはじめてしばらくして出会った「CPUの創り方」という本には衝撃を覚えました。そして、あの本を読んでから自分の仕事のスタイルは変わったように思います。
少なくとも、自分が何かしらのコードを書くときにはH/WとしてのCPUのイメージが頭の片隅に動くようになりました。ハードウェアからソフトウェアまで一気通貫の理解があってこそ、良いアーキテクチャが組めるのだと思います。

エンジニアリングは、ありとあらゆる問題を解決……できるとは言わなくても、理解するきっかけくらいを得るには役に立つものだと思います。
単純な系で機能しない手は、複雑な実問題では絶対に機能しません。