人は、誰でも「大事なもの」を持っていると、私は考えています。
家族や恋人、自分自身、親友、恩師、
過去の記憶、将来の夢、
親からもらった名前、
推し、一冊の本、子どもの頃から愛用しているボロボロのぬいぐるみ……
それが人であれ、物であれ、決して誰かに踏みにじられたくないもの。
誰にでも理解してもらえる場合もあれば、自分にしかわからないもののケースもあるでしょう。
こういった、ほかの誰かの“繊細な何か”を、たった一言であっけなく破壊してしまうことがある。
一方で、誰かの心を救える一言もある。
言葉や文章とは、それくらいに鋭利になってしまう危険性と、無限大の力を併せ持つもの。
だからこそ、ライターや編集者は、一つひとつの単語と丁寧に向き合うべきだと思うのです。
私は記事を書くとき、メインの読者がどのような状況に置かれているかを熟慮するようにしています。
例えば……
「介護 リフォーム」というテーマの記事なら、
大好きだったお母さんが、家で倒れて救急車に運ばれてしまった人をイメージします。
お母さんが入院することになり、担当医から説明を受けて「要介護の体になってしまったから、ご自宅をバリアフリー化するように」と指導された。
そして実家に帰ってきて、リビングで「昨日までは、お母さんは元気に歩いていたはずなのに……」と涙をボロボロこぼしている。
それでも「1日でも早く、安全な家にしてあげなきゃ」と、一生懸命にスマホやパソコンから検索して、
具体的にどんな改修をすればよいのか、自分の悩みに寄り添ってくれる業者はどこか、といった情報を探している。
そんな人にとって、どんな順番で、どんな内容が書かれた記事があったらよいのか。
どういうふうに温かい言葉をかけてあげる?
最低限伝えたい部分は、太字にして、淡いカラーで装飾して……涙で視界がぼやけている人にも読めるように。
それから、どんな画像があったら心を落ち着かせてあげられる?
もしも、車椅子に座っているシニア女性が笑顔で、その女性と一緒にいる人もまた微笑んでいる写真を1枚添えたなら……後ろ向きだった読者が、ほんのちょっとだけでも希望を持てるかもしれない。
そういったことを、とことん考えます。
また、お母様に適した住宅改修ができなければ、最悪の場合、自宅内で命にかかわるほどの大怪我をしてしまうリスクがあるので、
リフォーム内容も業者選びに関しても、正しく最適な情報をお伝えしなくてはいけません。
これが、私がライティング・編集・ファクトチェック・校正・校閲をするうえで大切にしてきた価値観です。
この積み重ねにより「読者から嫌われないコンテンツ」の制作・保存が可能になると考えており、
またこれまでの仕事で具現化してきたとも自負しています。
ほんの少しでも共感いただける方々とのご縁がありましたら、大変幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。