初めてDMを作って気づいた、惹かれる「世界観」
この春、Illustratorを初めて学んだAdobe Creative Collegeの最終課題は、「カフェオープンのDM」を制作することだった。
課題のカフェの名前は「chill」。
私はこの言葉から、賑やかなカフェではなく、温かいコーヒーを一人でゆっくり飲みながら過ごす、静かな時間を思い浮かべた。
その空気感を表現したくて、余白を大きく取り、情報は必要最小限に。色もほぼワントーンでまとめ、「伝える」よりも「感じてもらう」ことを意識して制作した。
デザイン作品からの気づき
完成後、他の受講生の作品を見ると、自分とは全く違う世界が広がっていた。
鮮やかな色使い、情報を分かりやすく整理したレイアウト、思わず目を引く演出。広告として人の視線を集める工夫が随所にあり、「広告デザインとはこういうものなのか」と学ぶことができた。
一方で、その作品群を見ながら、自分が自然と惹かれるものにも気づいた。
私は、人を驚かせる表現よりも、「この世界はどんな場所なんだろう」と想像したくなるような、余白や空気感のある表現に心が動く。
考えてみると、小説や演劇など、物語の世界が好きなのも同じ理由なのかもしれない。
そして、DMという媒体を考えれば、私の作品は世界観を優先しすぎていたとも思う。もし映画のポスターやブックカバーだったなら、もっと相性が良かったかもしれない。
制作物には「何を伝えるために作るのか」という目的があり、その目的に合わせて表現を選ぶことの大切さを学んだ。
それでも、この課題を通して得た一番の収穫は、「自分はどんな表現を作りたいのか」が少し見えたことだった。
想像する余地がある作品は、ものの捉え方を一つに限定せず、多様な見方を与えてくれる。そんな世界観が作れたら、きっと楽しい、と思う。