名刺は、命を救う広告だ。
これを読んでる意識高いあなたは、名刺を反対に渡してしまったことがありますか?
ぼくはあります。反対に渡されたお客さんが、その日の夜に、メールでそのことを注意してくださりました。そのおかげで、いまではTカードでさえ相手が読める向きで渡すレベルです。
さいきんだと、Facebookとかですぐつながれるので「名刺いらねんじゃね?」という空気が流れていますが、それはいったん置いといてぼくのいまの名刺を見てみましょう。
「あ、好きなの選んでください」と言って、4枚の中から選んでもらいます。名刺交換を名刺選択にすると、ちょっとだけ楽しい気分になります。選んだ理由を聞けば、そこから会話もできます。
名刺交換の場はなくなってほしくないと、ぼくは切に願ってます。名刺はじぶんを覚えてもらうためのツールですし、名刺交換の場で、会話が弾むことで、打ち合わせもやりやすくなります。
ちなみに、最初につくった名刺はコレでした。
その名も「透名刺」。サイトにいけば、そこからメアドや住所などの情報はわかるから、社名とURLだけでいいんじゃないかと。透明だから、手に持って写真に撮ってSNSであげてもらったりするとき、超いいじゃんと。
これは失敗でした。あまりにも情報がなさすぎるので、名刺交換の時「(ん?)」という顔をされてしまいます。やはり、最低限の情報は入れたほうがいいみたい。いまの名刺の裏は、こんな感じです。
会話のネタが仕込んであって、たとえば、資本金。1984年生まれなので1984円。ぼくの場合、お金ではなく、キャラや仕事で信頼してもらうしかないのと、コピーライターという仕事自体、お金を必要としないので、こうしています。あと、名刺を本に見立てて、帯にコピーを入れています。
前職の面白法人カヤック時代の名刺も見てみましょう。
そうです。いまの名刺と同じで漫画が描かれています。これで会話は弾みますし、大人数の打ち合わせでも、名前を間違えられなくなります。これよりいい名刺はなかなかないので、独立後も、この漫画名刺をパクらせt、いやいやインスパイアさせていただき、いまの名刺のデザインに至りました。
アドレスを表にもってこなかったのは、そのほうがSNSにアップしてもらえる可能性が上がるかなと。でもいまだと、Eightなどの名刺管理アプリで撮っても、アドレスが入らないなんてことにもなりそうなので、どっちがいいかは一長一短です。
5年前、フリーランスだったときの名刺も見てみましょう。
これは左手の指で、金のエンピツを隠していて、交換する時に「わ!エンピツだ…」となるというマジック名刺です。
かなり昔のリクルート時代の名刺も見てみましょう。人生で最初にもった名刺ですね。
この名刺、じつはものすごい工夫があります。裏を見ると、
この会社は11月末に卒業するので、 仕事か転職先を教えていただけると、 ぼくとぼくの両親が喜びます。
というようなコピーの入った求人広告になっていました。裏が真っ白だったので、自分の家のプリンターで求人情報を刷ったのです。名刺の裏を見た人は必ずツッコんでくれて、同情し味方になってくれました。このとき、仲良くなった人が紹介してくれた仕事や会社があって、いまのぼくがいます。名刺は、未来のじぶんを救う広告です。