こんにちは。尾田将志です。
最近、久しぶりに『左ききのエレン』を読みました。
なんとなくXを眺めていたら流れてきたので読むきっかけになりました。
一度読んだことがある漫画なのですが、久しぶりに読み始めると止まらなくなって、改めて面白い作品だなと思いました。
当時この本を読んだ時は恐らく10年くらい前で起業に向けてダブルワークをスタートした時だと思います。
上手くいかない時期や噛み合わない事が続いていた時に読んだ記憶があります。
当時の自分の細かい心境は忘れましたが、この漫画を読んで自分を奮い立たせていたと思います。
この漫画は広告業界を舞台にした作品で、仕事に本気で向き合う人たちがたくさん出てきます。才能がある人もいれば、自分の才能に悩む人もいるし、自分よりすごい人を目の前にして苦しむ人もいます。
今回読んでいて、特に印象に残ったのが主人公の朝倉光一です。
光一は圧倒的な天才として描かれているわけではありません。それでも何者かになりたくて、必死に仕事をして、自分より才能のある人を目の前にして悔しい思いもしながら、それでも前に進もうとします。
僕も今、新しい事業を立ち上げようとしていますし、これまでやったことのない仕事にも取り組んでいます。当然、分からないこともありますし、自分より経験のある経営者に相談することもあります。
だからなのか、今回読み返した時は、以前より光一に惹かれました。
作中に「何かにならなきゃ…退屈で…生きていけねぇよ…」という光一の言葉があります。
すごく分かるなと思いました。
別に有名になりたいということではありません。ただ、今の自分にできることだけをずっと繰り返していたいとは思わないんですよね。
知らないことを知りたいし、やったことがないことにも挑戦したい。今より大きな仕事もしてみたいし、自分がどこまでできるのかも知りたい。
僕の中にも「何者かになりたい」という感覚は今もあるんだと思います。
目次
- 才能について考えさせられる漫画
- 調子が良くない日にも仕事はある
- 何者かになろうとしている今も面白い
才能について考えさせられる漫画
「左ききのエレン」の面白いところの一つが、才能をすごく綺麗には描いていないところだと思います。
努力すれば必ず天才に勝てる、という単純な話ではありません。
どれだけ努力しても、自分より才能がある人はいる。自分が時間をかけて身につけたことを、簡単にやってしまう人もいる。
仕事をしていても、似たようなことはあります。
僕もいろいろな経営者や仕事ができる人と会いますが、「これは自分にはないな」と思うことは普通にあります。
昔だったら、そういう人を見た時に自分と比べることも多かったと思います。でも、今は少し捉え方が変わってきました。
光一に「1つの才能がなくたって、そこそこの才能をいくつかかけ算したらさ、けっこーイケてる人生過ごせるんじゃないかなって」という言葉があります。
この言葉もすごく好きです。
仕事をしていると、何か一つで圧倒的にならないといけないような気持ちになることがあります。
でも実際に経営をしていると、必ずしもそうではないと感じます。
例えば営業だけを見れば、僕よりうまい人はいくらでもいます。経営の知識についても、自分より詳しい人はたくさんいます。
それでも、今までいろいろな仕事をして、人と関わって、その中で身につけてきたものがあります。それらが少しずつつながって、今の仕事に生きている感覚があります。
僕は大学を卒業してから、最初は建築材料メーカーで営業をしていました。その後も化学系の仕事や工場、営業など、いくつか違う仕事を経験しています。
当時は、その経験が将来どう役に立つのかなんて考えていませんでした。
でも今振り返ると、一見関係なさそうだった経験が意外なところで役に立っています。
人と話すこともそうですし、相手が何を求めているかを考えることもそうです。会社員として組織の中で働いた経験も、自分で会社を経営するようになってから見え方が変わりました。
キャリアは、最初から全部つながっているわけではないんだと思います。
その時は意味が分からなくても、目の前の仕事にちゃんと向き合っていると、後になって別の経験とつながることがある。
そう考えると、「自分には圧倒的な才能がない」と悩むより、今までやってきたことをどう生かすかを考える方が面白い。
僕は光一の言葉を読んで、そんなことを考えました。
調子が良くない日にも仕事はある
もう一つ、久しぶりに読んで改めて好きだなと思った言葉があります。
「クソみたいな日にいいもんつくるのがプロだ」
仕事をしていると、この言葉がすごくリアルに感じます。
毎日やる気があって、毎日最高の状態で仕事ができるわけではありません。
僕自身も、思ったように仕事が進まない日はあります。予定通りにいかないこともありますし、考えていたことを途中で変更することもあります。
それでも仕事は普通に続いていきます。
経営というと、大きな決断をしたり、新しい事業をつくったりする部分が目立ちますが、実際にはもっと地味な時間の方が長いです。
人と話して、考えて、確認して、うまくいかなければやり直す。新しいことを始める時なんて、特にその繰り返しです。
最近進めている新しい事業でも、最初から答えが決まっているわけではありません。実際にお店を見に行ったり、その業界に詳しい人に相談したりしながら、少しずつ形にしています。
やってみたら違った、ということも当然あります。
以前は、最初から正しい答えを出したい気持ちが今より強かったような気がします。
今は、ある程度考えたら一度動いてみることも大事だと思うようになりました。実際に動かないと分からないことが結構あるからです。
光一の「オレはオレが諦めるまで諦めない」という言葉も、そんな仕事の進め方と重なるところがあります。
僕は、諦めないというのは、同じ方法にずっと固執することではないと思っています。
やってみて違ったら変えればいいし、自分で分からなければ詳しい人に聞けばいい。そうやって方法を変えながら続けていけばいい。
経営をしていると、最初の想定通りに進むことの方が少ないです。
だから、最初から完璧な正解を出せることより、違った時にもう一度考えて動けることの方が大事なのかもしれません。
何者かになろうとしている今も面白い
僕は29歳で起業しました。
会社員だった頃は、起業すること自体が一つの大きな目標でした。
実際に会社をつくって、今はいくつかの事業に関わっています。でも、起業した瞬間に何かが完成したわけではありませんでした。
むしろ、やればやるほど知らないことが出てきます。
新しい事業を始めれば、また知らない業界について勉強することになります。自分より詳しい人に教えてもらうこともありますし、自分一人ではできないことも増えてきました。
昔は「自分ができるようになること」をかなり大事にしていました。
今もそれは大切ですが、最近は少し違います。
自分ができないことを無理に全部できるようになるより、その分野が得意な人と一緒に仕事をした方が良いものができることもあります。
自分にはない才能を持った人と仕事をすると、自分一人では考えられなかったものが生まれることがあります。
そういう経験が増えてくると、何者かになるということ自体の捉え方も少し変わりました。
何か大きな肩書きを手に入れたら完成、というものではないんでしょうね。
僕自身、今も新しいことに挑戦していますし、これからやってみたいこともたくさんあります。
分からないことが出てきたら調べるし、詳しい人にも聞く。やってみて違えば、また考える。
その繰り返しです。
久しぶりに『左ききのエレン』を読んで、光一が何者かになろうともがく姿を見ながら、やっぱりこういう人はかっこいいなと思いました。
才能があるからかっこいいというより、自分には足りないものがあると分かっていても、それでも何かをつかもうとしているところに惹かれます。
僕もまだまだ途中です。
数年後に自分が何をしているかも分かりませんし、今やっていることが全部思い通りになるとも思っていません。
でも、新しいことをやって、分からないことにぶつかって、人に教えてもらいながら少しずつできることが増えていく。
今はその時間自体が結構面白いです。
「何者かになりたい」という気持ちは、きっとこれからも自分の中にあると思います。
『左ききのエレン』を久しぶりに読んで、また仕事を頑張ろうと思えました。
こうやって何年か経ってから同じ作品を読み返してみるのもいいですね。前に読んだ時とは違う言葉が残ったり、自分の状況によって見え方が変わったりする。
仕事を頑張っている人や、今何かに挑戦している人には、改めておすすめしたい漫画です。