東京での「便利すぎる」生活に違和感
東京の開発会社で10年働いていた頃、すべてが便利すぎて逆に窮屈さを感じていました。
24時間営業のコンビニ、5分おきに来る電車、何でも翌日配送で届くネット通販。効率的な生活の裏で、
自分で考える機会が減っていることに気づいたんです。
「本当にこの便利さが必要だろうか?」
そんな疑問を抱きながら過ごしていた時、愛知県の武豊町と半田市を知りました。
程よい田舎で、名古屋にも近い。フリーランスとして独立するタイミングで、
思い切って移住を決めました。
地方の「不便さ」と向き合う日々
移住してすぐに直面したのは、東京とのインフラの差でした。
ネット回線は時々不安定になる。最寄りのコンビニまで車で10分。Amazonの配送も翌日じゃない。
でも、この「不便さ」を否定するのではなく、受け入れてみることにしました。
ネットが不安定な時は、散歩に出て頭を整理する。コンビニが遠いなら、まとめ買いで計画的に。
配送が遅いなら、本当に必要なものか考える時間ができる。
不便さが、実は「立ち止まって考える時間」を作ってくれていたのです。
2拠点居住で見つけた新しいワークスタイル
武豊町と半田市の2拠点を行き来する生活も、最初は非効率に思えました。
しかし、環境を変えることで脳の使い方も変わることを実感しています。
武豊町では創造的な作業に集中し、半田市では分析や検証作業を行う。
自然とそんな使い分けができるようになりました。
地元の方々との交流も、プログラマーとしての視野を広げてくれます。
高齢者の方にスマホの使い方を教える中で学んだUI/UXの気づきが、実際の開発に活かされることも
多いです。
「余白」がもたらす創造性
東京時代は分刻みのスケジュールで動いていましたが、
今は時間にも心にも「余白」があります。この余白こそが、新しいアイデアを生み出す源泉だと
気づきました。
海沿いを散歩しながら設計を考えたり、田園風景を眺めながらコードの構造を整理したり。
自然のリズムに合わせて働くことで、以前より質の高いプログラムが書けるようになった実感があります。
地方だからこそできるエンジニアとしての成長
地方のクライアントとの仕事では、東京では経験できない深い関係性を築けます。単なる発注者・受注者の関係を超えて、一緒にビジネスを成長させるパートナーとして信頼していただけることが多いです。
また、地方特有の課題を技術で解決する機会も増えました。
高齢化、人手不足、情報格差。これらをITで解決していく過程で、エンジニアとしての社会的意義を
強く感じています。
これからの働き方への提言
リモートワークが普及した今、働く場所の選択肢は無限に広がりました。
でも大切なのは、単に便利な場所を選ぶのではなく、
自分にとって最適な「不便さ」を見つけることかもしれません。
地方移住は万人に向けた解決策ではありませんが、「効率性」だけでは測れない豊かさがあることは
確信しています。