「70と60になっても、現場にいよう」──地上波30年のディレクターが、最新のCapCutを握りしめて今も打席に立ち続ける理由。
こんにちは、動画ディレクターの中澤 新(なかざわ あらた)と申します。
私はこれまで30年以上にわたり、テレビ業界の第一線で地上波のビジネス番組(『WBS』『ガイアの夜明け』)やドキュメンタリー、バラエティを演出・編集してきました。
今はSNSや縦型ショート動画の圧倒的なスピード感に対応するため、あえてメイン環境を「CapCut Pro」にシフトし、フルリモートの動画クリエイターとして活動しています。
「なぜ、30年もテレビの最前線にいたレジェンドが、いま若者に混ざってWEB動画を作っているのか?」
時々そう聞かれることがあります。その答えは、私がこれまで出会ってきた「本物のプロフェッショナルたち」から教えてもらった、一生モノの財産があるからです。今回は、私の動画制作の根底にある3つの記憶をお話しさせてください。
1. 相棒のカメラマン・川村さんとの「男の約束」
かつて私には、10歳年上の凄腕カメラマン、川村さんという相棒がいました。
職人気質で、私のことを親しみを込めて「新ちゃん」と呼んでくれた川村さんと、お互いの技術に最大のリスペクトを払いながら、数々の過酷な修羅場(現場)を共にしてきました。
そんな川村さんと現場で交わした約束がありました。
「お互い、70歳と60歳になっても、現役の現場で一緒に撮ってようね」
映像の世界は過酷です。時代も変わる。それでも私たちは腕を磨き続け、お互い歳を重ねたとき、本当にその約束を現場で実現させました。ファインダーを覗く川村さんの横顔と、モニターを見つめる私の間には、言葉にせずとも通じ合う誇りがありました。
「年齢なんて関係ない。死ぬまで現役のクリエイターでいることのカッコよさ」を、私は彼から地肉レベルで教わったのです。
2. 『なすなかにし』とのロケで学んだ、一瞬に賭ける執念
お笑い芸人の「なすなかにし」の二人と仕事をさせていただいた時のことです。当時は彼らが大阪から東京へロケにやってくる過密スケジュール。東京での滞在時間、つまりロケに割ける時間は極めて限られていました。
その限られた秒数の中で、彼らの「一番面白い最高の瞬間」をいかに見逃さずに引き出すか。カメラが回る一瞬の緊張感と、演者へのリスペクト、そして引き算の演出。
この経験は、今の「最初の1秒でスマホユーザーの指を止める」というショート動画の演出ロジックに、そのまま100%生きています。時間が限られているからこそ、1秒の価値を最大化する。それはバラエティの戦場で学んだ執念です。
3. 一流の外科医が、手術の前に手を合わせる理由
医療ドキュメンタリーの取材で、日本最高峰の神の手を持つドクターたちに密着した時のことです。
その先生は、何百回、何千回と経験し、完璧に慣れているはずの手術の直前、必ず神社で静かに手を合わせていました。
圧倒的な天才であり、技術に絶対の自信がある人間が、最後に神に祈る。
その姿を見た時、私は震えました。「技術があるからこそ、絶対に過信しない。命を預かる仕事への、極限の誠実さと謙虚さ」を教えてもらったのです。
映像制作も同じです。30年やってきた、放送事故ゼロの実績がある。だからこそ、新しい案件に向き合う時は、毎回初めてカメラを持った時のように謙虚に、1ミリの妥協もなく、誠実に向き合わなければならないと、そのドクターの背中が今も教えてくれます。
最新のツールを握りしめて、次の現場へ
今のWEB動画の求人を見ると、「未経験歓迎」「若い世代募集」「安く買い叩くためのマニュアル作業」といった文字が並び、正直に言えば寂しくなることもあります。
しかし、私が川村さんや、なすなかにしさん、そして名医たちから受け取ってきたバトンは、そんな軽いものではありません。
お互いの技術に敬意を払い、限られた時間で最高のものを作り、どれだけキャリアがあっても謙虚にクオリティを追求する。この「本物のモノづくりの喜び」を、私は今のWEB動画、SNS動画の現場でも体現したいと思っています。
私は今、CapCut Proという最新の武器を手にしています。30年の演出ロジックをこのツールに乗せれば、WEBのどんなトレンドにも爆速で、かつ地上波クオリティの重みを持って応えられます。
「ただ動画を安く繋ぐ作業員」ではなく、「お互いにリスペクトし合い、本当に数字を動かす良いものを作りたい」と願うクライアント様と、私は出会いたい。
私の千の手(キャリア)を、あなたの素晴らしいコンテンツのために使わせてください。
現場でお会いできるのを、楽しみにしています。
動画ディレクター
中澤 新